法科大学院入試の適性試験一本化 11年度から、初変更法科大学院の入試で、日弁連法務研究財団と大学入試センターが別々に実施している二つの適性試験が11年度から一本化されることが21日、分かった。試験方法の変更は03年の制度開始以来初めて。今年の新司法試験合格者数は初めて前年を下回り、合格率も過去最低。大学院生の質が問われる中、「入り口」となる試験を見直す最初の動きになる。 新試験の実施主体として近く同財団と法科大学院協会が中心になり、適性試験委員会(仮称)を新設する。 法科大学院入試はどちらかの適性試験と、各大学院が実施する試験の合計点で合否が決まる。発足時の経緯から二つの適性試験が生まれたが、毎年、平均点に差があり、「公正さを図る必要がある」と中教審の特別委員会が指摘していた。 関係者によると、新設される委員会は財団や協会、法曹三者などの10人程度で構成。問題の形式や内容についての基準など、基本的な事項を話し合う。10年度には試行テストを実施する予定だ。 本年度の志願者数は、センターの適性試験が1万282人で、財団が8547人。いずれも法科大学院で学ぶのに必要な判断力や分析力を問う内容だが、センターが全問マークシート方式で、財団は論述も組み合わせるなどの違いがあった。 【共同通信】
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