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【大相撲】

朝青龍 単独全勝ターン

2009年9月21日 紙面から

琴奨菊を下し、全勝を守った朝青龍は懸賞金をわしづかみにして土俵を後にする=両国国技館で

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 朝青龍(28)=高砂部屋=が琴奨菊を上手投げで下し全勝ターン。中日での単独トップは10度目だが、過去の9度はすべて優勝しており、4場所ぶりVに大きく前進した。琴光喜は苦手の稀勢の里に屈して初黒星。白鵬は玉乃島を送り出し、琴欧洲も豊ノ島を退けてともに1敗を守った。平幕の鶴竜も1敗を堅持した。

 朝青龍の顔つきが変わってきた。淡々と語る表情の中に自信が満ちあふれている。大鵬と並び史上2位タイとなる22度目の全勝ターン。4場所ぶりの賜杯をすぐそこまで引き寄せていることを感じている。

 カチカチに締め上げた琴奨菊のまわしをつかんで上手投げ。豪快に1回転させたが、まわしに食い込んだつめが痛かったのだろう。愛嬌(あいきょう)たっぷりに指先をフーフー。「立ち合い止めると流れになる。先に攻めて攻めていくっていう感じ」。余裕たっぷりに手応えを口にした。

 ついに躍り出た単独トップ。これが重大な意味を持つ。8日目を全勝で折り返し、かつ単独トップに立った場所は横綱昇進後に9場所ある。そのすべての場所で優勝をつかみ取っている。

 「1敗(差)はたいして変わりない。考えてない。いい相撲を取るのに集中したい。あとはしっかりやっていきたい。先は長いから」

 謙虚な言葉で締めくくったが、車に乗り込む前には記者と相撲以外の会話に興じ、笑顔を見せた。これも優勝モードに入っているあかし。

 右ひざやひじのけがで場所前は優勝候補に挙げられることすらなかった横綱が、V確率100%の必勝パターンに突入した。 (岸本隆)

 

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