「福岡‐釜山友情年」の記念式典が福岡市博多区のマリンメッセ福岡であった20日、市内では、江戸時代の外交使節「朝鮮通信使」を再現したパレードが行われ、両市の交流20年を祝う祝賀ムードが広がった。
パレードは、毎年春に釜山で再現行事をしている「朝鮮通信使文化事業会」(釜山市)が福岡市で初めて実施した。釜山の82人と、福岡市内で募集した市民など90人が参加。「友情年」式典に出席後、博多区の博多川端商店街などを行進した。「テッピョンソ」という韓国の笛や太鼓のにぎやかな音色と色鮮やかな韓国の伝統衣装姿に、多くの市民が足を止めて見入っていた。
行列に初参加した福岡市東区の会社員、久保正豪さん(36)は「衣装が3枚重ねで暑かったが、貴重な経験ができた。両市の交流がもっと増えると良いと思う」と、笑顔で話した。
一方、マリンメッセで20日閉幕した「アジア太平洋フェスティバル」には、釜山市民との交流に取り組む市民団体も出店。日韓交流関連20団体が加盟する「日本コリア市民交流ネットワーク福岡」(事務局・博多区)は、韓国式茶道を体験できるブースを出し、多くの来場者でにぎわった。
=2009/09/21付 西日本新聞朝刊=