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朝青“右ヒザげり”に抗議電話が殺到

 玉乃島を送り出しで下した朝青龍(後方)=両国国技館
 玉乃島を送り出しで下した朝青龍(後方)=両国国技館

 「大相撲秋場所7日目」(19日、両国国技館)

 横綱朝青龍が右ひざげりをさく裂させた。玉乃島の背後からまわしの上を押し込むような一撃で勝負をつけた。夏巡業中に痛めた右ひざでの荒技に相撲ファンは敏感に反応。協会事務所に約30件の抗議電話が殺到した。6日目に敗れた横綱白鵬は関脇琴奨菊をすくい投げで退け、連敗を免れた。大関琴欧洲は鶴竜に敗れて初黒星。大関琴光喜は全勝を守った。

  ◇  ◇

 窮地に力を発揮する朝青龍の本領発揮だ。玉乃島に押し込まれ、たまらず相手の突進をいなしたその時だった。背後に回り、両手で背中を押すのと同時に、右ひざを相手の尻に振り上げた。たまらず玉乃島は土俵外へ。送り出しよりも“けり出し”と呼ぶ方がふさわしい決着だった。

 大相撲の審判規則・禁じ手反則第1条7項には「胸、腹をけること」が反則負けに当たると定められているが、尻については記述がない。取組直後から協会には「反則では」などと抗議電話が殺到した。

 しかし、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「けるっちゅうか体がいったんだろ」と問題視せず。放駒審判部長(元大関魁傑)も「ひざは当たっていたけど故意にけりにいったとは思えない」と、おとがめなしだった。

 当の朝青龍も「けったんじゃないと思うよ」。右ひざといえば夏巡業中に全治4週間のけがを負った個所だが「(痛いのは)大丈夫。また面白おかしく書くんやろ」と気にもとめなかった。全勝は琴光喜との2人。“らしい”取り口復活とともに、優勝機運も高まってきた。

(2009年9月19日)
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