
山梨県甲府市の銭湯。
〜350円のしあわせ〜
いちおうアパートに内湯はあるけれど、たまには広い風呂に入りたい。
探してみるとあるわあるわ。人口19万人の小さな町なのにこんなに銭湯があったんだ、と。
そういえば
湯村温泉街もあります。
銭湯とはいえ、甲府では泉源すべてが温泉らしい・・・。
さてどんな銭湯があるのでしょうか。甲府市内の19+2軒を自転車で駆け巡りました。
管理人は現在、甲府を離れて静岡市在住です。
このページの情報は2004年2月現在のものであり、銭湯の営業状況に変更がある場合があります。
営業日など詳しいことは各銭湯にお問い合わせください。
甲府の温泉・公共浴場の電話帳(Yahoo!電話帳)

1.
城北温泉 甲府市北口3-8-19 TEL:055-252-9558
【営業時間】14時〜24時
【定休日】金曜日
駐車場あり
幹線道路から細い道に入った、住宅街にあります。
看板には電気風呂、サウナ、などなど各種のお風呂が列挙されています。
下駄箱は木札式で木製です(松竹錠)。
受付はフロント形式で、ロッカーの鍵を使う人は木札を預けます。
脱衣所には有線で強烈に演歌がかかっていました(笑)。銭湯には演歌のリズムが合うようです。
スチール製ロッカー(鍵つき)。
脱衣籠は
籐編み丸型。
トイレ(段差和式)、大型体重計。一時期流行ったぶら下がり健康器が片隅においてあるのがなんとも言えません。
ドライヤー:3分20円
湯船は4つで低周波電気風呂、打たせ湯・泡風呂、普通、熱め、があります。
そのほかにスチームバス、水風呂、脱衣所附属のサウナなど多種。
いろいろな種類があるためか、ひとつひとつの湯船は狭めですが、これほどそろっているのは甲府でもここだけでしょう。
湯の温度が絶妙で、芯からぽかぽか。
桶はケロリン。
休憩室には大型テレビがありますが、ちょっと狭いです。木製の身長計も片隅に。
缶入り飲み物多数。ビールもあります。

2.
高砂湯 甲府市朝日2-16-10 TEL:055-252-6375
【営業時間】14時〜23時
【定休日】月曜日
駐車場あり
住宅街の中にひっそりとあり暖簾も出ていないので通り過ぎてしまいそうです。
木札式木製下駄箱(錠銘:松竹錠)。
番台形式。
木製ロッカー(錠銘:松竹錠)。脱衣籠は籐編み丸型。
常連さんが多いためか、ロッカーの上にはお風呂セットが置きっ放しになっていました。
脱衣所付属のサウナがあります。
微妙にタイルが剥がれていたりして、哀愁を感じさせます。
湯船はふたつありますが、繋がってるので温度は同じようです。広い方はジェット付きです。
ちょうどいい湯加減です。
カランのお湯の出があまりよくないです。固定式シャワーつき。
桶はケロリン。これ以外にも底に温泉マークのついた謎の白い桶もあり(ケロリンと同じ Mutuwa 製)。
飲み物は自動販売機。牛乳。コーヒー。ポカリなど。100円。
トイレ(段差和式)、大型体重計完備。
有料:ドライヤー、洗濯機、乾燥機。
番台のおばあさんにお話を聞いてみました。
創業は・・・よくわからないそうです・・・。空襲で焼けてしまったことがあるそうで、少なくとも戦前からありました。
脱衣かごがいまの2倍あってもまだ足りず、昔はたいそう賑わったとか。いまではまったくないけれど、赤ちゃん連れのお母さんも多かったそうです。
昔は泥棒(
板間稼ぎ)も集団で来て集団で他人の洋服などを持っていってしまうので、番台の監視の仕事も大変だったようです。
加熱式ですが一応温泉ということでした。

3.
つつじヶ崎温泉 甲府市岩窪415 TEL:055-252-7896
【営業時間】14時〜22時(日祝 10時〜22時)
【定休日】月曜日(祝日の場合は翌日が定休)
駐車場あり
住宅街の外れ、山の麓にある。裏には温泉つきマンションなるものが・・・。
ドアを入るとプールの臭いがします。昨今世間ではレジオネラ菌が騒がれていますが、塩素入れすぎなのではないでしょうか。
新しい木製下駄箱(鍵なし)。
フロント形式。
脱衣所も木製ロッカーですが鍵がないです。貴重品はフロントに預けた方がよさそう。
脱衣籠は籐編み丸型。
湯船は2つありますが繋がってるので温度は同じようです。広い方はジェット付き。
カランには固定式シャワーつき。
露天風呂のようなものもありますが、ガラスで完全に覆われています。
桶はケロリン。
トイレ、家庭用体重計あり。
ドライヤーはなし。持ち込めば使えるかも。
脱衣所の外に休憩室。自動販売機120円。
カウンターに小さな売店もあり、子供向けのお菓子が売っていました。
夏は屋外プールもやっています。

4.
喜久の湯温泉 甲府市朝日5-14-6 TEL:055-252-6123
【営業時間】10時〜22時
【定休日】水曜日
駐車場あり
外観は鉄筋のビルのよう。でも最初の自動ドアを通ると木札式の古い下駄箱が目をひきます。
斜めから木札を入れる珍しい方式(錠銘:おしどり)。
さらに木製の戸を開けるとそこにはレトロな光景が・・・。
使い込まれた木の床、木製のロッカー(松竹錠)。
按摩機に
天井扇。
番台でお金を払います。
さらに目をひくのは天井近くに掲げられた看板です。
板にペンキで描かれ、額に入れたような感じで「〜呉服店」や「〜現像所」といった看板が掲げられているのです。
いまこの中で実際に残っているお店がいくつあるのかな、と考えずに入られませんでした。
さてこの脱衣所は結構広いです。ロッカーは松竹錠です。脱衣籠は籐編み丸型。
おもしろいのはロッカーの番号がバラバラなこと。2番と3番が全然別の所にあったりします。
脱衣所に灰皿がありました。こんな所に来てまでタバコを吸わなくてもいいのになぁ。
浴室の方もかなり広いです。建物全体に奥行きがあり、スーパーの一軒くらい入りそうです。
床などはタイル張りです。
手前真ん中にひょうたん型の湯船と、奥には四角い湯船が2つあります。
奥の方は水と源泉のようです。温度は低いです。
ひょうたん型のほうは掘り込まれていて、首のところで仕切られている珍しいものです。
お湯の温度もちょうどいいくらい。
奥にサウナもあります。
かなり使い込まれたケロリンの桶。
カランは固定式シャワーつき。
瓶の牛乳、コーヒー牛乳完備!
体重計も身体測定に使うような大きなもの。
トイレは廊下を渡った外側にあり、建物の年期を感じる。段差和式。
ドライヤーは「使ったら番台に20円」という張り紙がしてあります。
番台のおじいさんに話を聞いてみました。
脱衣所が広めなので番台もちょっと高いです。
創業はよくわかりませんが、少なくとも戦前からありました。2代目だそうです。
空襲で焼け残りましたが、戦後、いちはやくブルドーザーでがーっと掘って鉄筋コンクリートで建て替えたとか。
敷地はかなり広く、300坪以上あるそうです。銭湯は学校の体育館のように柱が少ないのでいま建てたら何億かかるか・・・。
脱衣所、浴室の掃除は毎日やっているので大変だそうです。玄関を入ればその家の雰囲気がわかるように、とくに入口付近は丁寧にしているということです。
嫌な客もいたそうですが客には文句が言えないので困ったこともあるとか。ほんとうに頭が下がります。
ロッカーの番号がバラバラなのはやはり鍵を持ち帰ってしまう人がいるからだそうです。甲府では売っていないのでわざわざ注文しなければいけないので困ります。
持って帰ってしまう人の気が知れません。
脱衣所の看板は20年位前に作ったそうです。毎年更新というわけではなく、作ったときそのままのようです。
太平洋戦争中、甲府に疎開していた太宰治の住処が近くにあり、時々来ていたそうです(先代の時代)。
しきりに銭湯なんていまどきやるもんじゃないよ、と言っていたのがさみしいです・・・。
寒い日には大きなお風呂に入りたいですよね!

5.
緑が丘温泉 甲府市緑が丘1-12-14 TEL:055-252-5485
【営業時間】6時〜21時(12時〜14時は中休み)
【定休日】火曜日
駐車場あり
最近改装したようでとても綺麗な建物。
入口には「レジオネラ菌検査済み」の証が。
下駄箱はスチール製(鍵つき)。
フロントでお金を払って奥へ。
脱衣所はあまり広くない。鍵つきスチールロッカー。脱衣籠は籐編み丸型。その棚もあり。
浴室は落ち着いた色のタイル張り。
こっちもあまり広くはないですが、カランのほかに固定式の立ちシャワー、浴室付属のサウナがあります。
湯船は2つで熱い方と普通の方があります。
桶は2/3が普通のプラスチックのもので残りがケロリン。
電子式体重計、15分100円ドライヤー。
トイレは洋式。
ビン牛乳、ビン野菜ジュースがフロントで売っています。そのほかに自動販売機でジュースやビールが売っています。
休憩室もありますが、別料金(1000円)のようです。
毎月5日は「子供体験入浴日」で小学生以下は無料で、お風呂の入り方教室をやっているそうです。

6.
都温泉 甲府市中央5-7-19 TEL:055-233-3858
【営業時間】14時〜22時
【定休日】土曜日
駐車場あり
商店街のはずれ住宅街の境にある小さな銭湯です。
最近改築したようで、綺麗な建物です。
訪れたのは2月中旬、引き戸を開けると、なんと綺麗なひな人形が飾ってありました。季節を感じさせる演出が嬉しいですね。
下駄箱は木造ですが新しく松竹のアルミ錠でした。
もうひとつ戸を開けると番台がありました。新しいお風呂なのに番台は珍しいですが、番台と脱衣所のあいだには大きなのれんがあり、中が見えないようになっています。
脱衣所も木製ロッカー(松竹錠)も綺麗です。脱衣籠は籐編み丸型。
浴室はタイル張り。湯船は2つあり、片方は泡風呂です。温度は両方とも同じですが、温度は高めでいいお湯です。ぽかぽかになりました。
カランには固定式シャワーもあります。
桶はケロリン。
電子式体重計、ドライヤー(3分30円?)。
トイレあり。サウナはなし。
冷蔵庫には牛乳、コーヒー牛乳、ジュースなどがあります。
番台ではタオル、石鹸、歯磨き粉つき歯ブラシなど、お風呂に必要と思われるものはだいたい売っています。
近くにおいしいお好み焼きやさんがあり、町に香りが漂います。

7.
草津温泉 甲府市上石田1-10-12 TEL:055-222-4216
【営業時間】 6時〜21時
【定休日】無休
駐車場あり
世にも珍しき掛け流しの銭湯。
名前からして凄いです。群馬県草津温泉を彷彿させます。
こういうネーミングセンスのところは大抵名前負けしているのですが、ここは違いました。
土曜の夕方前に行ったのですが、人が絶えることがありません。
建物自体はそれほど古さを感じさせませんが、木札式松竹錠であり、木製の下駄箱は所々壊れています。
男湯の引き戸を開けると番台があります。小さな窓形式になっています。お金を払うとロッカーの鍵をくれます。
脱衣所のロッカー(松竹錠)は木製ですが比較的新しいです。脱衣籠は籐編み丸型。
真中に一畳縁台があります。
浴室に入ると真ん中の湯船に目を引かれます。
床は石タイルで岩風呂、露天風呂を連想させます。
湯船は3つあり、一番大きいのが普通、隅にかなり熱めと水風呂。
浴室自体はそんなに広くはないのですが、天井が高いのと、全体の半分くらいを占めるほど湯船が大きいので開放感があります。
湯船からは絶えず湯が流れ出し(掛け流し)、豊富な湯量が想像できます。
薄黄色のお湯は、とろっとした感じです。
源泉は48℃くらいあるらしく、かなり熱いです! 私はあまり長く入っていられませんでした。熱いのが苦手な方は遊亀温泉がお勧めでしょう。
カランのお湯も温泉の湯です。シャワーはありません。
脱衣所の洗面台には手作りの小さなひな壇が飾ってありました。
ドライヤー3分20円。
大型体重計。
冷蔵庫にはビン牛乳、コーヒー牛乳などビン飲料があります。
トイレは段差和式。
第2・4土曜日は小学生以下無料。

8.
南温泉 甲府市住吉1-8-18 TEL:055-232-3926
【営業時間】14時30分〜22時
【定休 日】火曜日
駐車場なし。
古い商店街に埋もれるように佇む銭湯、南温泉。知らないと通り過ぎてしまいそうです。
入口の前には壁に付いた松竹錠の傘立てがあります。
引き戸をくぐると、黒光りした柱や天井が目に入ります。そこは古い民家のようです。
右手には木札式の下駄箱(錠銘:MIYAKO S.S)がひとつ。男女兼用のようです。
左手には2階へ続く謎の階段が・・・(銭湯は1階です)。
男湯は右です。引き戸を開けると番台がありました。おじいさんが居ます。
女湯側にテレビがあり、そちらのゴールデン洋画劇場を見ているようで気づきません。すこし大きな声で「すみません」というとようやく気づいてもらえました。
番台には古い時計やいろいろなものが所狭しと並べられています。
脱衣所にはロッカーがありません。
籐編み丸型の脱衣かごとその棚が3X3であります。
床もてかてかに黒光りしています。建物全体の木のにおいが心地好いです。
ここも常連さんが多いためか、ロッカーの上にはお風呂セットが置きっ放しになっていました。
浴室はタイル張りで、真ん中に小判型の湯船があります。ふたつに仕切られていますが、温度は同じです。
湯船は結構深さがあり、座ると頭まで沈んでしまいます。足がかりに腰掛ける感じでつかりました。
浴室の隅におおきな観葉植物の鉢があるのに驚きました。みどりの葉っぱは湯気で水滴に覆われていました。
カランのほかに最近設置されたらしいホース式のシャワーが各々ついています。
浴室の壁にはこれまた古めかしい商店街の看板が並んでいます。「出ます。出します。取らせます。国連パチンコ」などなど。
桶はケロリン。使い込まれています。
入口には源泉と思われる小さな水槽があり、コップで飲めるようになっています。
脱衣所には駄菓子屋の店頭にあってアイスクリームが入ってそうな冷蔵庫にジュース、牛乳がありました。
一畳縁台。
大型体重計。
洗濯機150円30分。ドライヤー20円。
番台の脇に置かれた10円しか使えないピンクの公衆電話も時代を感じさせます。
洗濯機にもわざわざ「洗濯機」と張り紙がしてあるのがおもしろい。
トイレもドアを開けるまで汲み取り式があるのではないかと思うくらい。実際は段差和式。かなり狭い。
毎月15日は老人の日でご老人は銭湯無料。
回数券11枚つづり3500円。
創業は昭和25年。戦後、近くに住宅街をつくるときに住宅にはお風呂がなかったため、先代が銭湯を創めたとか。
ご本人は明野村の出身で、いまの山梨大学教育学部を出た昭和13年に徴兵され、甲府の連隊、北海道の旭川、満州、大連などを経て宇都宮の航空部隊の教官などをやっていたそうです。
沖縄戦の時には九州の参謀部にいてそこで終戦を迎えたということです。
戦後は農協などを経て父のやっていた銭湯を継ぎ、山梨の公衆浴場組合の理事も長年やっていたということです。
それまで適当だった組合の規則を改めたり、公衆浴場向上のために県議会にかけ合ったりと活躍をされたそうです。
さらにその後は全国の組合の役員をされていたりと、すごい人でした。
(と、ここで湯上りのあと1時間にもわたる大叙事詩は終わりを告げた・・・。冷えたよ・・・。)
銭湯のご主人で勲章を2つももらっているのはこの方だけではないでしょうか。
若いときに苦労された方は筋が通っています。
建物は多少内部を改修したけれど建築当時のままだということでした。

9.新
遊亀温泉(
遊亀温泉)
甲府市太田町11-5 TEL:055-232-0974
【営業時間】13時〜22時(日曜 7時〜22時)
【定休日】月曜日
駐車場あり
こちらも世にも珍しき掛け流しの銭湯。
湯田高校と遊亀公園(ゆうき・こうえん)の中ほど、住宅街の一角にある銭湯です。
大きな通りから離れてひっそりと佇んでいます。
建物全体は比較的新しいようで、設備も新しいです。
建物には新遊亀温泉と書いてありますが、看板には遊亀温泉と書いてあるので近年建て替えたのだと思います。
下駄箱は木製ですがプラスチック札(SAKURA-G)です。かさ立て(TOKYO アルミ錠)もあります。
番台でお金を払います。番台も人がいるだけのシンプルなもの。
脱衣所は広いです。木の床も綺麗に掃除されています。脱衣籠は籐編み丸型。
ロッカーは鍵つきで(SAKURA-2)、もちろんカゴもあります。
ロッカーの上や下には常連さんの銭湯セットが置きっ放しになっていて、本当に町の中の銭湯といった雰囲気です。
真ん中には一畳縁台があり、うちわが並べてあります。
浴室には3つの湯船があり、一番大きなものが普通の温度、その他に熱い、あまり熱くないものがあります。
普通でもかなり温度が高くいい湯加減です。熱い方にはだれも入っていませんでした。
湯船から絶えず湯が流れ出しています(掛け流し)。
湯口にはコップが置いてあります。飲めるのでしょうか。
湯は甲府の温泉らしく、茶色っぽい色でした。
日曜日の夕方行ったので、父親の背中を洗っている親子などがいてほのぼの。
カランには固定式、一部ホース式のシャワーが付いています。
換気装置がついていないのか、浴室は天井が見えないくらい湯気が立ち込めていました。
そのせいか、絶えず天井から滴が落ちてくるのが気になりました。
(2回目に行ったとき 男湯の外は駐車場なのですが、脱衣場ともに窓が全開で湯気が立ち込めるということはありませんでしたが・・・外からよく見えます(笑)。)
ドライヤーは自由に使えます。
浴室側の真ん中上にはテレビが設置されています。
家庭用体重計あり。
別室にトイレが2つあります。ひとつは朝顔型、もうひとつは洋式でした。
隅にぶら下がり健康器も。
飲み物は下駄箱のところの自動販売機のみなのがさみしいところ。
近くに公園があるせいか、町にはのら猫が多いです。

10.
伊香保温泉 甲府市相生3-2-8 TEL:055-233-1654
【営業時間】14時〜22時30分
【定休日】土曜日
駐車場あり
ここも名前が凄い。
商店街の裏通りにひっそりと佇んでいます。
下駄箱は木札(松竹錠)。
番台でお金を払います。
木製ロッカーも松竹錠。脱衣籠は籐編み丸型。
隅に常連専用の棚があり、銭湯セットが並んでいます。
湯船は3つ。奥が薬湯、真ん中が遠赤外線、手前がジェットつき。
薬湯はぬるめで茶色いお湯です。高麗人参やその他の漢方が混ざっているようで、効きそうな匂いもします。
カランには固定式シャワーつき。
入口近くにはホース式立ちシャワーもありました。
奥の壁のタイルには海岸から望む富士山の絵が描かれていました(150*200cmくらい。銘はなし)。甲府の銭湯でははじめて見た壁画です。
桶はケロリンでかなり使い込まれています。
隅に長い板が立てかけてあり、なんだろうと訊いてみたら湯をかき混ぜるための板だそうです。まるで温泉みたいです(温泉ですが)。
一畳縁台。
ドライヤーは無料です。洗濯機もありました。
冷蔵庫にはビンの牛乳、ビンのコーヒー牛乳そのたあり。
創業は戦前のようですが、戦火で焼けてしまい(甲府にも空襲があった)、戦後いまの経営者の方に営業が移ったそうです。
「伊香保温泉」の名前は前の経営者の方がつけたそうで、いまとなってはよくわからないそうです。
夜の9時半ごろ行ったのですが、湯船の中で白髪の年配の方に話し掛けられ、東京や甲府市内の銭湯について詳しかったのでなんでだろう、と思っていたら、なんとここのご主人でした。びっくりです。
40年くらい毎日温泉を飲んでいるのですばらしく健康だとか。
家の炊事なども温泉でやっているのでガス代はほとんどかかっていないそうです(笑)。いいなぁ。
このあたりでは子どもも少なくなり、近くの相生小学校では今年の新入生が13人くらいだとか。
なんだかさみしそうでした。

11.
栄温泉 甲府市善光寺1-11-7
【営業時間】15時〜20時30分
【定休日】金曜日
甲府市街から東へ離れた善光寺入口付近にある銭湯です。
看板も小さく奥まった所にあるので見逃してしまいそうです。
近くにはブドウ園もあったりして、本当に甲府の銭湯といった趣き。
さて、20時近くに行くと店じまいをしていました。
聞くと金曜定休だから木曜日が混む、だから水曜日はあまり客が来ないので早めに終わるとのことでした。
むぅ、残念。
というわけで後日行ってみます。
(後日)
サッシの引き戸を開けると左手に番台がありました。
イヤホンでテレビを聞いている番台のおばあさんにお金を払います。
下駄箱は木札式(さくら錠)。
脱衣所はそんなに広くはありません。床は板の間でした。
ロッカーは木製(SAKURA2錠)。上には常連さんの銭湯セットが並んでいます。脱衣籠は籐編み丸型。
浴室はタイル敷き。建物自体は鉄筋コンクリート製です。
湯船は1つで2槽に分かれています。湯の温度は同じで、深さが違いました。
壁側からジェットが出ていました。
お湯は褐色です。
湯船の上にあった説明を読むと、甲府盆地に多い「フミン酸(
腐植酸)」を多く含んだお湯だそうです。
このフミン酸は湯あたりを軟らかくする効果があり、植物由来の有機物には肌を美しくする効果があるそうです。
カランのお湯も温泉のようです。シャワーはありません。
桶はケロリン。
隣りにいたおじさんは思わず鼻歌を口ずさんでいました。
女湯の方からも子供の歌う声が聞こえてきたりと、ほのぼのとした雰囲気でした。
トイレは段差和式。
家庭用体重計、ドライヤー、マッサージ椅子あり。
飲み物はありませんでした。
番台のおばあさんにお話を聞いてみました。
創業は明治。
温泉は本当はもっと深くまで掘る予定だったそうです。
しかし機械が穴の中に落ちてしまい、1週間かかって引き上げようとしたけれど結局引き上げられなかったのでそこで掘るのをやめたとか。
ということはその機械がいまも土の中に眠っているのでしょう・・・。
最盛期は山梨県内に130軒以上の銭湯があったけれど、いまは25軒ほど。
栄温泉の周りでも11軒が廃業してしまったそうです。
彼女は3代目だそうですが、しきりに「もうだめだねぇ」と言っていたのがさみしそうでした。
一般家庭に内湯があたりまえの時代。
常連さんだったお年よりも、身体を壊したりして次第に銭湯から足が遠のいていくようです。
翌日:なんだか肌がしっとりつるつるになっていました。いい感じです。

12.
鏡温泉 甲府市相生1-3-10 TEL:055-228-2483
【営業時間】10時〜21時
【定休日】水曜日
県民文化ホールの近くにあり、住宅街の中の銭湯といった感じです。
サッシドアのなか側にシンプルな「ゆ」の暖簾がかかっています。
下駄箱はスチール製。
番台でおばあさんにお金を払います。
石鹸やかみそりなどの基本的なものは売っているようです。
脱衣所の真ん中には小さなテーブルと椅子が置いてありました。4つの椅子の種類が全部バラバラという所がまたいいです。
ロッカーはコインロッカー(100円、使用後に戻ってきます)と、すみに木製ロッカー(錠銘:おしどり)がありました。おしどりの方は鍵がありませんでした。長年のなかで次第に紛失してしまったのでしょう・・・。
脱衣籠は籐編み丸型。
浴室はそれほど広くありません。
湯船は3つあり、奥は打たせ湯と冷泉、手前のふたつが普通の温度でした。
成分表によると水酸化ナトリウム、カルシウムが主の鉱物泉のようで、薄茶色です。
入口の所に飲料用の蛇口と水槽があり、こちらはぬるぬるしていました。源泉なのでしょうか。
シャワーなし。
桶はケロリン。
ここの銭湯の特徴は、脱衣所のすみに本棚があることです。
なんだろうと思って訊いてみると、販売しているということでした。
よくよく本棚を見ると、本は古本で、ビニールで包装してあり値段がついていました。
これには驚きました。
銭湯と古本、なんとも変わった組み合わせです。
種類は多くありませんが、考えた末に銭湯にはミステリーだろう、ということで内田康夫を買って帰りました。
開業は戦後とのこと。近年建て替えたのか、建物自体は鉄筋コンクリート製でした。
家庭用体重計、ドライヤー(3分20円)あり。トイレは段差和式。
別棟にサウナ(別料金)もあるようです。

13.
鷲の湯(鷲温泉)
甲府市湯村3-10-12 TEL:055-253-8427
【営業時間】15時〜21時
【定休日】月曜日
駐車場あり
甲府市、湯村温泉ホテル街の一角にあるこぢんまりとしたお風呂屋さんです。
町で管理する共同浴場といった趣です。
鷲が傷を癒したという伝説があり、湯村温泉発祥の地でもあります。
近年ペンキを上塗りしたような木の下駄箱に靴を入れます(錠銘:さくら)。
奥にある元は番台だったような受付でおばちゃんにお金を払います。
受付の横には小さな四角い窓があり、来訪者がわかるようになっているようです。
脱衣所はプラスチック製のかごとその棚、鍵なしの木製ロッカーがありました。
「貴重品は番台に預けてください」という黄ばんだ張り紙が目にとまります。
浴室もそれほど広くありません。隅に木製ベンチがあります。
カランの一ヶ所にだけ、最近つけたらしいホース式シャワーがあります。
湯船は1/3が熱め、残りがジェット付きの普通の湯でした。
「タォルを湯船に入れないでください」
「チョーオンパが効かなくなるので湯槽から湯をくまないでください」
という謎のマジック書きの板がありました。
一緒に入っていた人が壁越しに「おーい、先に出てるぞ」と言うと向こうから「はーい」なんていうやりとりがあったりしてほのぼのした雰囲気でした。
トイレは段差和式。
大型体重計、家庭用体重計、ドライヤー(20円5分)あり。
近くにはラーメンがおいしい「湯村食堂」(定休日:水曜)があります。

14.
碇温泉 甲府市上石田1-14-26 TEL:055-222-4126
【営業時間】 10時〜22時
【定休日】火曜
【入浴料】大人500円 子供400円(6〜12才)
駐車場あり
銭湯・草津温泉の近く、通称アルプス通りに面した温泉です。
同じ敷地内にある「碇寿司」が経営しているということで、有名なところです。
いわゆる条例で定められた銭湯ではありませんが、めずらしいので入ってみました。
入口は通りを入ったところにあります。角を曲がると甲府独特の温泉の匂いがします。
暖簾をくぐるとフロントがあります。横の自動販売機で入浴券を買います。
スチール下駄箱の鍵と券を出すとロッカーの鍵をくれます。
脱衣所は真ん中に一畳縁台があり、あまり広くはありません。
ロッカーはスチール製、カゴはプラスチックです。
浴室の入口に大きな看板があり、こんなことが書いてあります。
「入浴前に必ず おしりとまえを洗うこと」
湯船は浅めで広いです。温度は少し高め。甲府独特の薄い茶黄色。
ジェットと隅に水の掛け湯があります。
カランにはホース式シャワーも。
そして外に露天風呂があるのがここの特徴です。
こちらの湯は熱すぎずぬるすぎず、まったりと長くつかるには最適でした。おじいさんの昔話にも花が咲いていました。
教訓:人を騙せない人は、せめて自分は騙されるな。ということで話が落ち着きました。
軽めのお湯で気持ちいい。
露天といっても5メートル先は幹線道路なので、眺めはありません。
壁と電線に切り取られた空ではありますが開放感は大きいです。
桶は市販のもの。
家庭用体重計、ドライヤー(有料)あり。
トイレは段差和式。

15.
国母温泉 甲府市国母1-3-4 TEL:055-224-3163 055-224-6804
【営業時間】10時〜22時
【定休日】水曜日
駐車場あり
朝夕は交通量の多い、国母通り沿いにある銭湯です。
国母通りは最近拡幅工事が完了し、歩道、車道とも綺麗になりました。
建物は近年建て替えたのか、コンクリート製です。
自動ドアを抜けると左手に受付があります。
木製下駄箱(錠銘:さくら、TOKYO)。
脱衣所は広いです。
ロッカー(錠銘:TOKYO)、普通のスチールロッカーもあります。脱衣籠は籐編み丸型。
「板間かせぎが多発しているので貴重品は番台に」というような注意書きがありました。
「板間かせぎと」は銭湯専門の泥棒のことです。昔は脱衣所は板の間だったことからそこでお仕事するという意味でこの名前がついたそうです。
体重計、ドライヤー(有料)あり。
トイレは洋式。
浴室も広め、天井も高めなので開放感があります。床、壁はタイル。
湯船は普通、熱め、ぬるめ(ジェット付き)、かなりぬるめの4つと、サウナ、ラドン風呂あり。奥の壁は一部石積みとなっていて、岩風呂風味です。
湯は甲府に多い薄茶色。掛け流しのようで湯船からは絶えず湯があふれていました。
浴室の隅には手入れの行き届いた観葉植物の鉢がいくつもありました。
桶はかなり使い込まれたケロリン。ケロリンの赤い文字が消えかかっていました。
夕方行ったのですが、お客さんは絶えることがありませんでした。
顔見知りも多いようで、脱衣所、湯船では会話が弾んでいました。明るい雰囲気の銭湯です。
ビン牛乳、コーヒー飲料あり。
そのほかに針灸治療院をやっていました。2階は大きめの休憩室のようです。
なんとなく大浴場のある旅館といった雰囲気でした。
ちなみに50年ほど前から営業しているそうです。

16.
富士見温泉 甲府市羽黒町1520 TEL:055-251-1317
【営業時間】10時〜21時(土・日・祝 12時〜21時)
【定休日】月曜日
駐車場あり
町はずれ、山の中腹にあるのが富士見温泉です。
最近建て直したようで、綺麗な銭湯でした。
入口にはかわいい看板犬がいます。人なつこく、だれにでも愛想を振りまきます(笑)。犬好きにはうれしい出迎えですね。
ドアを入ると右側に靴を置く棚があります。
受付はフロントでお金を払います。
脱衣所はコインロッカー(100円、使用後に戻る)。カゴはプラスチック。
トイレは段差和式。
「脱衣所、浴室は禁煙」という張り紙には好感が持てました。
浴室は全面タイルでした。
カランには固定式シャワー付き。
湯船は3つで、熱め、ぬるめ、水でした。結構広いです。
なぜか熱めの湯からだけ塩素臭がしました。
サウナあり。
桶は市販のもの。
富士見の名の通り、前の駐車場からは山々の向こうに富士山を望むことができます。

17.
石山温泉 甲府市酒折2-7-16 2003年7月廃業。
【営業時間】14時30〜22時(日12時〜20時30)
【定休日】月曜日
駐車場あり
山梨学院大学の東側横にあるのが石山温泉です。看板には「健康サウナ」とデザイン文字の「石山」としか書いていないのでちょっと不安でした。
アルミ錠木製下駄箱(錠銘:SS ROCK)。
飲食店もやっているようで、レジ兼用のフロントでお金を払いました。
脱衣所は木製ロッカー(錠銘:SS ROCK)。「鍵を紛失したら1000円いただきます」という張り紙が目立ったのでなんだろうと思ったらロッカーの半分くらいに鍵がありませんでした。うーん、どうしてこんなになくなるのでしょうか。
トイレは段差和式。大型体重計、ドライヤー(3分20円)。洗濯機(200円)、乾燥機(故障中)もありました。
浴室のドアを開けるとプールの臭いがしました。すこし塩素が多めのようです。
湯船は3つ。手前に「温泉浴」のプレートのある湯船がありました。ぬるぬるするお湯です。
ほかにジェット付きの湯船と、電気風呂があります。電気風呂に手を入れたら静電気のようにバチッと来たので恐くて入れませんでした・・・。
別室へのドアを空けるとさらに水風呂+打ち水と、なんと露天風呂があります。露天風呂といっても周りは住宅街なので壁に囲まれていますが、ぽっかりと空を望めます。
サウナもあります。
桶は使い込まれたケロリン。
ロビーの隅には10年位前のカミソリ換え刃のパッケージがディスプレイされたままほこりをかぶっていたり。
飲食店の天井には色あせまくったヌードポスターが張ってあったりして、なんとなくトラック野郎推薦の店(謎)みたいな雰囲気でした。
風呂あがりにコーヒー牛乳を飲みながらおばさんに訊くと、34年ほど営業していたそうですが、2003年の7月で辞めてしまうそうです。
なんでも大学が周りの土地を買い占めまくっているそうな・・・。
入口のストーブの上では大きな鍋でもつ煮込みをつくっていて、いい匂いが漂っていました。
ビン牛乳、コーヒー牛乳、そのた缶飲料あり。

18.
湯王温泉 甲府市住吉5-10-18 TEL:(代)055-235-2885
【営業時間】6時〜22時
【定休日】無休
ホテル湯王温泉の中にあるのが湯王温泉です。ホテルの大浴場ですが、銭湯料金で入ることができます。
ホテルと兼用のフロントでお金を払います。
下駄箱は木製で、木札式松竹錠つきでした。
脱衣所のロッカーも木製、松竹錠つきでした。カゴはプラスチック製。
大浴場だけあって湯船は広めです。
熱め、普通、ジェット付き、浅め+打たせ湯があります。
湯は甲府独特の薄茶色です。
桶はケロリン。
使い終わったカミソリなどが置きっぱなしになっていたり雑然とした感じでした。
昼過ぎに行ったのですが、続々と人が訪れ、地元のお風呂として人気のようです。
トイレは和式。
脱衣所には自動販売機があり、ビン牛乳やビールを売っていました。
「牛乳を飲むと骨が強くなる」という謎の手書き張り紙がありました。
有料の洗濯機、乾燥機もありました。

19.
ふじ温泉 甲府市住吉4-13-1 TEL:不明
【営業時間】10時〜23時
【定休日】月曜日
駐車場あり
身延線・南甲府駅の近く、住宅街の中にあるのがふじ温泉です。湯王温泉の近くです。
木製下駄箱は錠銘:おしどり。斜めから木札を入れるめずらしい方式です。しかーし、最初に入れたところは壊れているのか、錠が降りませんでした。
コンクリート製の建物全体もくたびれた様子です。
受付はフロント方式です。まるで備品かと思うおばあさん(ごめんなさい)にお金を払います。
男湯は左で、引き戸を開けて「ゆ」と描かれたのれんをくぐります。
脱衣所の隅には椅子とテーブルがあります。
木製ロッカーには下駄箱と同じおしどりの錠があったのですが、鍵がひとつもありません。大事なものはフロントに預けたほうがよさそうです。
脱衣籠は籐編み丸型。
家庭用体重計、ドライヤー(有料)あり。
トイレは段差和式。
洗濯機もありました。
浴室に入るとプールの臭いがしました。強めの塩素です。
桶は使い込まれたケロリン。
カランには固定式シャワーつき。
湯船は3つで一番左が電気風呂、真ん中が普通(ジェット付き)、一番右が水風呂のようでした。しかーし、水風呂は栓が抜かれており空でした・・・。謎です。
サウナあり。
お湯は熱めでいい湯加減でしたが、いかんせん塩素の臭いが気になりました。
それに湯船の床のタイルはほとんど剥がれていたり、浴室のタイルも剥がれたあとに別のタイルが敷き詰めてあったり、ちぐはぐでした。
これはある意味貴重な銭湯です。
コーヒー牛乳を飲みながら聞いてみると、30年程前から営業しているようでした。

20.
竹の湯 甲府市中央5-2-5 TEL:055-233-7369
【営業時間】14時〜22時
【定休日】金曜日
駐車場あり
甲府市中央商店街の東、住宅街の中にあるのが竹の湯です。
白い鉄筋コンクリートの建物です。
1階は駐車場で、なんと銭湯は2階にあります。
外の階段を上り、引き戸を開けると木製下駄箱があります。アルミの松竹錠です。鍵にはなぜか大きなプラスチックプレートがついています。
もうひとつ戸を開けると意外にも番台があります。おばさんにお金を払います。
脱衣所には小さなテーブルと丸いすが置いてあり、テーブルの上にはうちわが乗っています。くつろぎセットですね。
床にはゴザが敷いてあり、肌触りが良いです。
ロッカーはスチール製で、こちらも鍵に大きなプレートがついています。どうやら紛失、持ち帰り防止のためのようです。
ほかに脱衣籠(籐編み丸型)もあり、常連さんはそちらを使うことが多いです。
浴室に入るとすでに何人か先客がいました。顔見知りが多いようで、世間話に花を咲かせていました。
カランにはホース式シャワーがついています。
湯船は3つあり、水、熱め(ジェット付き)、ぬるめがありました。
いい匂いがすると思ったら、ゆず風呂でした。湯口付近に、手ぬぐいで作った袋へゆずがたくさん入れてあります。嬉しいサービスです。
お湯は茶系に濁っていて、温泉なのかもしれません。
ほかにサウナもあるようです(塩が撒いてあるらしい)。
興味深い注意書き:
「カランのお湯を足で出す人がいます。壊れますのでやめてください」
「お風呂は憩いの場です。にんにく等嫌いな臭いのものを食べたときは入らないでください」
「水風呂はプールではありません。子どもなどを泳がせないでください」
「入る前にシリを洗ってください」
女風呂のほうからもおばさんたちの豪快な雑談声が聞こえてきます。
お風呂が2階にあり、周りに大きな建物がないため脱衣所、浴室とも非常に明るく、いい雰囲気です。
風呂あがりにオレンジジュースを飲みながら聞いてみると、ここも30年程前から営業しているそうです。
ゆず風呂は冬至に限らず時々やっていて、今年だけでも15回目だとか。去年はりんご風呂もやっていたそうです。
温泉の表示はありませんが、湯は自噴しているそうです。
身長計、家庭用体重計あり。
ドライヤー(使用後は番台へ20円払う)、コイン洗濯機あり。

21.
黄金温泉(
黄金温泉健康センター)
甲府市上小河原1244-1 TEL:055-241-8115
【営業時間】 10時〜24時
【定休日】 無休
【料金】 500円
さてさて、うわさの黄金温泉です。こちらも銭湯ではないですが、有名どころなのでおさえておきました。
幹線道路の国道20号線沿いにあり、目にしたことのある人も多いでしょう。
くたびれたビジネスホテルのような雰囲気でアヤシイです。
下駄箱はスチール製で鍵はありません。
フロント横にある券売機で券を買ってフロントへ出します。
(最初、いつもの銭湯のノリで直接フロントへお金を払ってしまい、受付の人は驚いていたようです(笑)。)
脱衣所にはスチールロッカー。こちらにはさすがに鍵がついていました。
プラスチック製の脱衣かごもあります。
有線でしょうか、かなり強烈に演歌が流れています。
常連も多いらしく、ロッカーの上にはお風呂セットが置きっぱなしになっています。
ベンチあり。
洗濯機、乾燥機あり(有料)。
サッシの戸を開けると、むわっと温泉の匂いが漂ってきます。硫黄のようなモール臭のような。
浴室は茶色のタイル張り。
湯船は多種です。
普通、熱め(噴水つき)、本格的なジャグジー、ぬるめ+打たせ湯、水風呂、サウナ。
甲府独特の琥珀色のお湯で、カランからもそのお湯が出てきます。これが”黄金”温泉たる所以でしょう。
もちろん掛け流しで、湯船からは絶えず湯が流れ出し、豊富な湯量を感じさせます。
カランにはホース式シャワー付き。
桶は市販のもの。
脱衣所にはコイン式の足裏マッサージャーや、指を入れて健康チェックする機械があったりしておもしろいです。
ビールやジュースの自販機もあります。
玄関横のロビーは元々バーかなにかのようでしたがいまはやっていないのでしょうか。
ビン牛乳やイチゴ牛乳が売っていました。なぜか焼きいものいもが置いてあります・・・。
社長さんという方がいらっしゃって、イヤホンで演歌を聞きながらときおり大きな声で口ずさんでいました。
なんともアヤシイ雰囲気のところですが、お湯は最高でした。
銭湯なので、基本的にはタオル、石鹸などは備えてありませんので各自で装備していきましょう。
ちなみに銭湯の料金は条例によって定められているので県によって違います。
山梨県では2004年2月現在以下の料金です。
大人(中学生以上) 350円
小学生 170円
6歳以下 70円
桶はどれも深めで大きな関東型ケロリンでした。
どの銭湯も町の中の小さなお風呂屋さんという感じで、富士山のペンキ画、タイル画などはありません。
目印になるような煙突、唐破風のような豪奢な建築様式もありません。
町の人による町の人のための銭湯です。
山梨県内の銭湯では、毎月5日は「子供体験入浴日」で小学生以下は無料で、お風呂の入り方教室をやっているそうです。
えー、ちなみに私は風呂は好きですが長風呂はできないので長くても30分くらいでしょうか。
小学生のときに家族でスキーで野沢温泉へ行ったときのことです。
父親と外湯(野沢温泉では街なかに旅行者には無料開放の温泉がいくつもある)に入っていて、父親につき合っていたらのぼせてしまい、しばらくお風呂の外で寝ていたという経験があります。
それ以来温泉には苦手意識がありますけど、好きなんですよね。