首相への就任が正式に決まった民主党の鳩山由紀夫代表は16日夕、記者会見した。鳩山新首相は「日本の歴史が変わるという身震いするような感激と、一方では大変重い責任を負った、この国を本当の意味での国民主権の国にしていかなければならない、その強い責任を併せて感じた」などと述べた。
会見の全文は次の通り。
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このたび、衆議院、参議院両院におきまして、総理に選出をいただきましたその瞬間に、日本の歴史が変わるという身震いするような感激と、さらに一方では大変重い責任を負った、この国を本当の意味での国民主権の国にしていかなければならない、そのために先頭を切って仕事をさせていただく、その強い責任を併せて感じたところでございます。
社民党さん、国民新党さんとともに、民主党が中心的な役割を果たしながら、連立政権の中で国民のみなさまがたの期待に応える仕事をなんとしてもしていかなければならない、強い使命感を持って仕事に当たりたいと感じているところでございます。
言うまでもありません。この選挙は民主党、あるいは友党は、大きな戦いに勝利いたしました。この勝利は民主党の勝利ではありません。国民のみなさまがたが期待感を持って民主党などに対して一票を投じていただいた結果であります。
また、歴史は本当の意味では変わっていません。本当の意味で変わるのは、これからの私たちの仕事いかんと、そのように感じております。
私たちは今回の選挙、国民のみなさまがたのさまざまなお怒り、ご不満、悲しみ、全国各地でそのようなものをたくさんちょうだいしてまいりました。「なんでこういう日本にしてしまったんだ」「こんな古里にしてしまったんだ」。その思いを私たちはしっかり受け止めていかなければなりません。そしてそこに答えをしっかりと出さなければならない。大きな役割を私たちは担わなければなりません。
すなわち今回の選挙の勝利者は、国民のみなさんがたでございまして、その国民の勝利というものを本物にさせていただくためには、とことん国民のみなさんのための政治を作り出していく。そのためには、いわゆる脱・官僚依存の政治というものを今こそ世の中に問うて、そしてそれを実践していかなければなりません。
私たちはさまざまな仕組みの中で、脱・官僚依存、すなわち官僚のみなさんに頼らないで、政治家が主導権を握りながら、官僚のみなさんの優秀な頭脳を使わせていただく、そういう政治を作り出していきたい。
その先には、言うまでもありません。国民のみなさんの心と接しているのは政治家である、その気概を持って、国民のみなさまがたの様々な思い、政治を変える、何のために変えてもらいたいのか。その思いを受け止めて、私たちが大きな船出をしっかりしていきたい。そのように感じているところであります。
そのためには、今までのように国民のみなさんもただ一票を投じればいいんだ、そういう発想ではなくて、ぜひ政権にさまざまなものを言っていただきたい。政権の中に参画していただきたい。私たちはみなさまがたのお気持ちをいかにしっかりと政策の中に打ち出していけるか否かは、国民のみなさんにかかっていると言っていいと思います。
2009年9月16日