中山間地域が抱える医療問題について考える集いが19日、広島県神石高原町であった。町や福山、府中市などの病院関係者や住民約150人が参加した。
広島大医学部の河野修興学部長が「医療崩壊の現状と展望」と題し講演した。臨床研修制度で県内に残る研修医が減り、「15年後は患者1人当たりの医師数が全国最悪レベルになる」と指摘。「医師が来たいと思う地域づくりが必要で、住民の英知にかかっている」と強調した。
同町の牧野雄光町長は「町立病院は(県立時代の6人から)5人に減った常勤医の負担が大きい」と報告。府中市の伊藤吉和市長は「市民、医療関係者、行政を結ぶ協力の輪を築きたい」と述べた。
【写真説明】医師不足などの医療問題について語る河野学部長
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