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たまには疑ってみるのも上達のこつ |
2004.5.29 |
Deep PurpleのSmoke on the waterのギターソロはロックギター初心者の為にあるようなソロで、スケールポジション移動、速弾き、ハンマリングオン、プリングオフ、スタッカート、チョーキング、アーミングとロックギターに必要な基本の全てが収まっている。 30年前くらいのブリティッシュロックのクラシックのような曲であるが、今でも十二分に通用するギターソロなので、ビギナーには是非ともトライして貰いたい曲である。 さて、下のAの譜面。最初に出てくる速弾き部分から4小節をピックアップしたものだが、ここが一番の難関で、小指を酷使する速弾きに10フレットポジションから一気に3フレットのポジション移動・・・(テンポは110〜120くらいかな?)。 これをマスターすればこの曲はもう弾けたと言っても差し支えない。ビギナーだった当時これを弾くのに3ヶ月以上も掛かった記憶がある程、オレには難しかったフレーズだ。
A、この譜面でフレーズを覚えた ところが、これを弾けるようになって、何年か経った頃、ふと次のBの譜面通りに弾いた方が楽なんじゃないか?、そう思ったのだ。
B、良く考えるとこっちの方が弾き易い気がする 皆さん、実際に弾き比べて頂きたい。Bの方が速弾き部分で小指が楽になり、またその先のポジション移動の為の下降フレーズが容易になるとは思わないか?。 ギターの場合、ピアノと違って、指板上に同じ音が2つ〜4つ存在する。だから同じフレーズでも解釈によって2、3通りの弾き方が存在する。上記がそのいい例。 当時市販されていた譜面の多くはAを採用していたと思うが、これはどういう事だろうか?。製作者がリッチー・ブラックモアに尋ねた訳でもないだろうし、彼の場合、ライブではスタジオ盤と異なるギターソロを弾くので、実際にこのフレーズの演奏を見て研究した訳でもないと思う。 一説によると音質、感覚的なニュアンスで判断していると言う。Aの通りに弾いた方がリッチーっぽい音色、ニュアンスになる、だからAを採用したのかもしれない。 しかしだ。ビギナーにとって音質、ニュアンスをそこまでオリジナルに忠実に再現する必要性があろうか?。弾き易いポジションで、弾き易い指運びが出来る譜面を作るべきじゃないのか?。Aの譜面を製作した人間を否定するつもりは無いが、ピアノの教本を考えれば、ギター教本はビギナーに優しくないものが多い気がする。 ビギナー向けピアノ教本の場合、アレンジが施されている事が多く、例えば黒鍵盤を多用する曲を、全てハ長調(イ短調)に修正して白鍵盤だけで弾けるようにアレンジしている本さえ存在する。ギター教本もビギナーに優しい本を作りたいのなら、AとBの両方の譜面を掲載するべきだと思う。 しかし現実はそういう教本は恐らく存在しない。だからここは我々が賢くならねばならない。ちょっとでも弾き辛いと思った譜面には疑いを持ち、異なるポジションで試してみる事が必要だと思う(ココも参照して欲しい)。 実際に出会った事はないが、インターネットで調べてみると、教本の中には完全なミスがそのまま掲載されているのもあるらしく、それを信じてその通りに弾こうとすると、指が6本ないと弾けないとか、それぞれの指の長さが10センチくらいないと弾けないお粗末なものもあるらしい。
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