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1本目のギターは何にする? |
2004.6.19 |
このカテゴリーはある程度エレキギターの基本テクニックにをマスターして、これから自分でソロアプローチをしたい人を対象にレッスンしているが、読者の中にはまだギターを買っていない、これからギターを始めるという方もいるかもしれない。そこでこれからはそういう方も対象にネタを書いて行こうと思う。 ただ、超初心者向けのテクニックレッスンは割愛させて頂く。オレのようなアマチュアギタリストの話よりも市販されている書籍を買った方が基本を学べると思うし、インターネットにはプロがレッスンをしているサイトもあるのでそちらを参考にされて欲しい。 さて、「1本目のギターは何にする?」という話だが、フェンダー、ギブソン系の一般的なモデルでもストラトキャスター、テレキャスター、ムスタング、ジャガー、レスポール、SG、フライングV、ES335、エクスプローラーと色々あるし、レスポールの中にはスタンダード、カスタム、デラックス、スタジオ、Jr、ダルブカッタウェイ等と枝分かれしている。 ギブソンはエピフォンブランドでシリーズ化している日本製もあり、フェンダーの場合はアメリカ、日本、メキシコの3つの国で生産されているし、ストラトキャスターの中にはスケールの寸法が異なるものが存在し、また21フレットモデル、22フレットモデルとがある(詳細はココをクリック)。 日本に目を向ければヤマハSGのように世界の定番である誇れるギターもあるし、海外高級ブランドB.Cリッチのようにいつからか日本で生産するようになったギターもある。そして日本メーカーにはフェンダー、ギブソンのコピーモデルが多い。ほぼ100%コピーしているモデルもあるし、XX風といったように一見オリジナルのように見えるが、細部に渡ってメーカー独自の改良を加えている物さえある。 お値段せよ2万円でお釣りが来るものから30万円以上もする高級品とピンからキリ。世界的に不況だからメーカーやブランドは割と整理、淘汰されてきたが、中古にまで目を向ければ現在存在しないブランドやオリジナルモデルがそれこそわんさか。じゃぁ右も左も判らない初心者は何を選んだらいいのか?。 まず自分が好きなバンド、自分が弾きたい曲を演奏しているギタリストが何を使っているか、それを調べて欲しい。インターネットで「アーチスト名、ギター、機材」そんなキーワードで検索すればすぐにヒットする筈だ。 そこで例えばそれがギブソンレスポールスタンダードであると判れば、今度はギブソンのサイトを訪れたり、レスポールを使っているアマチュアギタリストのサイトを色々とサーフィンしよう。アマチュアのサイトってところがミソで、アマチュアの中には機材マニアと言うのがいて、事細かに自分のギターについて述べているサイトを結構見つける事が出来、そのギターで弾かれた音源も公開されている事が多い。 後は財布に余裕があればがあれば本家ギブソンを買えばいいし(初心者でも本家、高級品を買っても誰も文句は言わない)、そうでなかったら、自分の財布と相談し、予算を決め、中古品や日本メーカーのコピーモデルを探そう。 コピーモデルは大概アルファベット+数字で表現されている事が多く、グレコレスポールモデルの場合、EGの後の数字、500、700、800、1000、1200、これらは定価5万、7万、8万、10万、12万を表している。中古品で良く素性が判っていなくても当時の定価くらいは知る事が出来る。 また「グレコEG」で検索をかければ、これまたグレコマニアと言うのがいて、EGについて詳細なネタを提供してくれていたりする。その他の日本のメーカーでもメーカー名で検索すれば有名モデルに関してはだいたいヒットすると思う。 ただ、自宅で鼻糞をほじりながら素性をチェックし、その場で購入したり、落札するのは無謀で、やはり足を使って楽器店を訪れ、自分が欲しいギター、または類似するモデルを実際に目で見て触ってみる事をお勧めする。その時、可能ならば助言をしてくれるギタリストと一緒に出掛けると最適だ。 そういう人間が周囲にいなかったらもう店員を信用するしかないが、オレはどうしても店員は信用出来ない。やはり商売人だし、中には知ったかぶりで、自分が一番偉いと思っている勘違い店員に出くわす事もある。そういう店員は自分の好みをやたらに押し付けたがる。こちらはレスポールを探していると言っても、平気でストラトキャスターを勧めたり、予算を大幅に超えたものを「今は金利3%で安いからローンを組みましょう」なる輩だっている。 となるともう数撃つしかない。なぁに、半日時間を掛ければ楽器店の3つや4つ巡れるだろう。地方に住んでいて楽器店が近くになくても、自分の買い物なのだから、情報を得る為に1時間、2時間電車に揺れて遠出して損はないと思う。 自分が好きなギタリストが一般的でない、もしくは彼自身のオリジナルモデルであった場合は難しい。昔、バブルの時代はすぐに日本メーカーがこぞって安価なコピーモデルを発表、販売していたが、ギタリストブームが終わり、不況な今はどこのメーカーもそんな余裕はない。 ところが逆にこれは初心者にとっては追い風である気がする。と言うのもオリジナルギターってのはメジャーでない分、飽きる事が多い。特に奇をてらったデザインを持つギターを一生愛するってのは難しい気がする。なんかの拍子でそのギタリストが嫌いになったりしたらもうそのギターにだって愛着が失せる。あくまでも個人的な意見だが、最初の1本目は定番、一般的なモデルを購入した方がいいと思う。 フライングVはマイケル・シェンカーが人気を博してから定番ギターの仲間入りをしたが、立って弾いた時の弾き易さは恐らく1、2位を争うくらいと思うんだが、日本人の生活習慣では当たり前のあぐら、この状態で弾くにはかなり難のあるギターだ。 こつさえ掴めば弾けるんだが、レスポールやストラトはどんな体勢でも弾く事が出来るのに対して、Vは「この姿勢!」じゃないと駄目。また主観ではあるが、あのボディデザインを考えるとハードロック、ヘヴィメタ以外ではあまり使いたくない、初心者にはあまり推したくないギターだったりする。 とにかくオレのように知識がないまま衝動的にギターを買ってしまうとロクな事はない。運良く質の良いギターを手に出来たから良かったものの、決して安い買い物ではないので、初心者は判らないなりに色々と調べてから買うべきだろう。 そして好みのギター買ったら、その後好きなギタリストが変わろうが、他に良いと思ったモデルを見つけようが、自分のギターを愛する事。これが上達のこつだ。たとえ安価だったり無名のメーカーのギターだとしても愛する事。 インターネットを見ていると中には心が狭いのか、性格が悪いのか、物の良し悪しを理解できていないのか、幼稚な人間を見掛ける時がある。ある掲示板を覗いていたら、「フェンダージャパンがメインギターってのは情けない」、そんな風な書き込みを見つけた。どうやら投稿者はフェンダーはUSAでないとならないようで、日本製の名ばかりのフェンダーを上級者が使っているなんて恥ずかしい事だと思っているらしい。 常に高級料理ばかりを食し、車も最高級車に乗り、奥さんもとっても美人、自分は有名大学を卒業し、一流企業に就職し、重要ポストに就いている。コーヒーはブルーマウンテン、紅茶はウバ・・・。投稿者はきっとそんな至高の生活をしているのだろう。 そういう人がこういう発言をするのは許す。人を見下しているとも取れるが、それは貧乏人のひがみ。しかし、もし、ファミレスに通っている、車は2リッターの日本車、奥さんはブス、二流大学を卒業した、中小企業に就職している、まだ課長補佐程度、インスタントコーヒーにディーパック紅茶を愛飲、それのどれか1つでも当てはまるのだったら、彼程お馬鹿さんな人間はいない。 そして世の中そういう人間が多いと思っていた方がいいと思うし、インターネットの掲示板は匿名性が強いから、平気でそういう間抜けな発言をする輩がいる。つまり、そういう人の言う事は馬耳東風と聞き流すのが最良だ。
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