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ツーファイブ |
2004.9.15 |
キーの調べ方の中で、キーコードで始まらず、キーコードで終わらず、そんな曲も少なからずある、なる事を書き、それをここ数日、必死になって考えてみたのだが、1つだけ見つける事が出来た。 それはシック(英綴り判りましぇん、Chicだったと思う)の「おしゃれフリーク(英題判りましぇん)」と言う曲。この曲はキーコードは全く使われていないのである。シックと言えば我らおじさん、おばさんの青春時代、クラブゥ〜ではなくディスコと呼ばれていた時代、EW&Fにも勝るとも劣らず、最高のダンスバンスだった。<80年代後半になり、ユーロビートと言うビート中心の音楽が流行ったが、そんなドンシャリ打ち込み音楽なんて屁、糞食らえ!ってなもんである。 この「おしゃれフリーク」は強烈に単調な曲でひたすらAm7とD7の繰り返し。このコード進行ならキーはAmじゃないのか?、と思われる方もいらっしゃるかと思う。このコード進行は、ジャズ、ポピュラー界では定番中の定番「ツーファイブ」と言われる代物で、キーはGなのだ。 キーがGであるとメジャースケールは「G、A、B、C、D、E、F#、G」となる。ここでAとDに注目。Gから数えてAは2(II)番目、Dは5(V)番目。メジャー進行のコードは2番目にはm7(マイナーセブンス)、5番目には7th(セブンス)を使うのが基本だからAm7−D7のコード進行がツーファイブ(II−V)と呼ばれているのだ。 ツーファイブでも最後はキーコードで終わるパターンが多い筈だが(GやGmaj7で終わる)、「おしゃれフリーク」はそのままAm−D7でフェイドアウトしていたと思う。 ちなみにマイナーキーでもツーファイブ進行は使える。マイナーキーの場合、2番目のコードはm7−5(マイナーセブンスフラットフィフス)が、5番目が7th(セブンス)が(一般的には)使われるので、Am7−5、D7と言うコード進行になる。 キーがAmでAm7−D7のコード進行もあるんじゃないのか?。確かにそういう曲もあるかもしれないが、多分一般的ではないと思う。通常はDm7が使われ、D7を使う時はE7への経過コードとして使う事があるくらい(Am7−Dm7−D7−E7とかになる)。 以下にそれぞれのキーでのツーファイブ進行を示すので、この手のコード進行があったら、キーコードは最初の音ではない可能性が高い事を思い出して欲しい。
さて、この場合、どのスケールを使ってギターソロを弾けば良いのか?。Am−D7と言うとAナチュラルマイナースケールを思わず使ってしまいそうだが、キーがGと言う事を思い出し、そんな時はGメジャースケールを使うのが普通だ。 これは言い換えるとAドリアンスケールになる(Gメジャースケール=Emナチュラルマイナースケール=Aドリアンスケール)。 「ツーファイブ中心で構成されている曲はIIコードのドリアンスケールで弾け!」 これは覚えておいて損はない。ちなみにツーファイブの場合、IIコードのマイナーペンタトニックスケールも良く使われる。キーがGでAm−D7進行ならAマイナーペンタトニックスケールだ。この時に+α音として6thの音を使うとドリアンスケールっぽく泥臭い演奏が出来る。 今回、昔を思い出し、シックのおしゃれフリークもどきでAドリアンスケール+α音を使ってギターソロを弾いてみた。
嗚呼、懐かしい!。今度シックのベスト盤でも探そう!。
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