|
|
|||
|
やさしいコード理論 テンションの補足 |
2004.12.16 |
ようやく13thまでのテンションを学んだわけだが(6thもテンションだがこれは次の機会で)、テンションは13thより上はない(#13thはある)。何故か?。ちょっと考えれば判る事だと思う。なぁに単純そのもの、14thは7thと同じであるからだ。そして10thや12thと言うコードがないのも理解出来るだろう?。10と3、12と5は同じ。つまりミとソ、テンションとはドミソ以外の音(ソより上の音)を指すのでテンションの意味にはならない。 それと次のような疑問を持った方、貴方はとっても偉い!。学生さんだったらきっと学者になれる素質を持っている。 9thコードが1、3、5、♭7、9なんだから、13thコードは1、3、5、♭7、13でなく、1、3、5、♭7、9、11、13なのではなかろうか?、そうでなくても9thと13thを一緒に使う事もありなんじゃないか?。そうなのだ、実はそう解釈してもいいのだ。だからマイナーコードで使われるm11thも1、♭3、5、♭7、9、11と解釈してもいい。 しかしピアノなら両手で10本の指があるので、コードバッキングだけする分なら可能だが、右手でメロディを弾いたり、ギターでこんなコードを押さえられる訳がない。だから「とりあえず要らない音を削ってしまおう」と言う事で、C13もCm11も9thを削ってしまうのだ。
※この辺は理論書によって解釈がマチマチで、13thコードは1、3、5、♭7、9、11(正しくは#11)、13が本来は正しいと書いてある物もあるし、1、3、5、♭7、13と1、3、5、♭7、9、11(#11)、13を完全に区別している理論書もある。その為、大概の譜面にはその辺を明確にする為に下の段落のような表示になる事が多いようだ。 勿論明確に9thも押さなくちゃならないコードもあり、そういう場合が大概、C7(9、13)と書かれている筈だ(理論書曰く13thはこの使い方が一番多いそうだ)。そしてそういう時はドである1やソである5が削られ、それでもうまく行かない場合は7th(♭7)までも削ってしまう。つまり9と13と明確にコード表記されている訳で、その音が重要なのだから、他の音は喩え7th(♭7)でも削っても差し支えないと判断していい。 この手の7th(maj7th、6th)を含めてテンションが3つ入るコードと言うのはジャズや、ジャズ寄りのフュージョンでは頻繁に使われるようだが、ロック、ブルース、ポップス系ではまず使われないので、今、覚えなくちゃならないという程でもない。 これからジャズを学ぼうと言う人以外は当面無視していいだろう。もし譜面もなく、こういうコードを弾かなくちゃならない羽目に陥ったら、まずド(1)かソ(5)を削り、それでも駄目だったらミ、ミ♭(3、♭3)かシ♭(♭7)を削ろう。 また7th系のテンションには♭9th、#9th、#11th、#13thと言うノートも付加する事もある。#9thに関しては重要なコードなので近いうちにこのレッスンで書く予定だが、他の♭#の付くテンションはなにしろサンプルがないので、オレもそういうコード、テンションがあると言う程度の認識しかなく、今後、こういうコードを使う曲にお目に掛かった時に話していこうと思う、悪しからず。 この他、テンションと同様な働きをするadd(アド)がある。これは7th系のコードでなく、普通のCコード(ドミソ)、Cmコード(ドミ♭ソ)にオクターブ上の何かの音が加わると言う意味で、add9はオクターブ上のレ、add11はオクターブ上のファ、add#11はオクターブ上のファ#。この3つが一般的のようだ。 add9はスティング率いるポリスで市民権を得(Message In A Bottleではミを排除し、ドソファで演奏している、イントロを模倣したMIDI)、それ以降ロックでは定番の響きになっている。add#11thはジョー・サトリアーニが何曲かで使っている。add11は残念ながらちょっとサンプルがない。 ちなみにadd11は言い換えれば4thだからsus4と同じだろうと解釈している人もいるようだが、これは間違いだ。add11はあくまでもドミソにオクターブ上のファが加わる。sus4はミの代わりにファが加わりオクターブ内でドファソを構成し、響きは全く違う。個人的にはadd11なんてコードは気持ち悪くて不協和音の何物でもないと思うのだが・・・。
|
|
|