m/maj7thコード(マイナーメジャー7thと読む)、厄介なコードだ。マイナーコードの癖してメジャーの響きを持つのだから。これはあまり見かける事がないコードだが、超マイナーコード下降進行で必ず使われるコードなので覚えておいて損はない。
構成音は1、♭3、5、7である。下図はマイナーコード用のCドリアンスケールを1〜7の数字で表した指板表である。ここには♭7は記述してあるが、7は記述していないので注意して頂きたい。今回も色々な位置で各自チェックしてみて欲しい。一般にマイナーコードではシ(7)は使わないので、指板表は♭7を記しているので、m/maj7thを考える時は♭7を半音上げて考えて欲しい。

ではCm/maj7を譜面にして見よう。
全部Cm/maj7

次にm6thコードだ。こちらの構成音は1、♭3、5、6となる。このコードはベースが例えばド、ミ♭、ソ(1、♭3、5)を含んだラインを弾いている時、Cm7と交互に16ビートカッティングをすると「らしく」聴こえる。オレは4、5番目の型でCm7と絡めたカッティングをする事が多い。
全部Cm6

最後にm/maj7thコードの例を挙げてみよう。冒頭で書いた超マイナーな下降ラインはロックの定番だ。これはドミソは共通であるが、テンション部分が半音ずつ下降していくコード進行だ(全部Cm系なので正しくはコード進行とは言わず、専門用語でコードクリシェと言う)。
最初のCmはテンションではないがオクターブ上のド、8と仮定し、続いてCm/maj7で半音下がり7を、さらに半音下がって♭7、さらに半音下がって6を弾いていくとどこかで聴いた事があるような・・・。
Cm〜Cm/maj7〜Cm7〜Cm6

2〜4弦だけを使ったCm〜Cm/maj7〜Cm7〜Cm6

そう、レッド・ツェッペリンの天国への階段の基本はまさにこれなのだ。天国への階段のコード進行はベースも下降しているのでコードにonが付き、Am〜Am/maj7onG#〜Am7onG〜DonF#となる。最後のDonF#を指使いが同じだからとBm7とするのは当然間違いである。
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