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スケールを考えよう 平行調とは |
2005.3.27 |
Cメジャースケール
Aナチュラルマイナースケール
CメジャースケールとAナチュラルマイナースケール、良く見ると同じ音が使われいる。Cメジャースケールはドレミファソラシド、Aナチュラルマイナースケールはラシドレミファソラ。 なんで同じ音が使われているのか?。それを知るには西洋音楽の歴史を紐解かねばならず、ここでは説明出来ないが、単純に、Cを起点にメジャースケールである1、3、5、6、8、10、12、13の音と、Aを起点にナチュラルマイナースケールである1、3、4、6、8、9、11、13はたまたま同じ音になった、そう考えいていいと思う。 とにかくCメジャースケールとAナチュラルマイナースケールは中身は一緒、それを「平行調」と呼ぶ、そう記憶して欲しい。メジャースケールの第6音から始めるとナチュラルマイナーになる、反対にナチュラルマイナースケールを第3音から始めるとメジャースケールになる、そう覚えよう。
ある意味メジャースケールを知っていればナチュラルマイナースケールも覚えたのと同じになる。となると、ギターはフレットを平行移動するだけでキーが変えられるのだからCメジャースケールを覚えてしまえば、12のメジャースケールと12のナチュラルマイナースケール、都合24のスケールを覚えた事になる。 ところが厄介な点が1つあり、キーとはその曲の主となる音と定義した。となるとCメジャースケールとAナチュラルマイナースケールは使われる音は同じでも主となる音がCでありAである。つまりCメジャースケールとはC音が中心となってフレーズを作る事が前提条件とされ、AナチュラルマイナースケールはA音が中心となってフレーズが作られる。 よって、Cメジャースケールで作られたフレーズ、例えばチューリップの歌、ドレミ、ドレミ、ソミレドレミレ、ドレミ、ドレミ、ソミレドレミド、ソソミソララソ、ミミレレドと言うフレーズをAmがキーの曲で弾いても合わないのである。 Aナチュラルマイナーでチューリップの歌を歌うとしたら、ラシド、ラシド、ミドシラシドシ、ラシド、ラシド、ミドシドシドラ、ミミドミファファミ、ドドシシラ、となる。 つまりCメジャースケールとAナチュラルマイナースケールは使われる音は同じだが、フレーズの構成が異なってくる事になり、Cメジャースケールを覚えたからと言ってAナチュラルマイナースケールを弾けるとは限らないのだ。正しくは「Cメジャースケールを覚えた事により、使われている音が同じであるAナチュラルマイナーも楽に覚える事が出来る」となろう。
以前にも述べたが、フレーズ作りの基本は主音(ルート)から始まり、主音(ルート)に終わる。Cメジャースケールだったらドから始まり、ドで終わる、Aナチュラルマイナースケールだったらラで始まりラで終わる、これが基本なのだ。チューリップの歌はこの基本に乗っ取って作られている。 スケールは単に暗記するだけでなく、それを使わねばならない。筆記試験であればCメジャースケールを覚え、前話を理解しさえすれば他の23のスケールも回答出来、100点を取れる。でもギタリストは、そのスケールを使ってフレーズを作る実技試験をクリアーせねばならない。むしろ筆記試験で100点取れなくても実技試験で良いフレーズを作れればミュージシャンとして成立する。そうなると、CメジャースケールとAナチュラルマイナースケールは別物である、と考えていた方が良い。 勿論、上手く考えて作れば、C、Am、どちらのキーにも対応出来るフレーズを作る事も出来るが、作曲家もギタリストもピアニストもメジャーとマイナーの両方で使える事を意識してフレーズを作る事はないと思う。
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