今まで第1ポジションから徐々に上下の音を拡張させて行く方法を述べたが、今回は第1ポジション周辺を使わないで練習していこう。
Aマイナーペンタトニックスケール 第3ポジション |
Aマイナーペンタトニックスケール 第4ポジション |
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これに1、2弦だけ高音部分を拡張する。
合わせると・・・

パッと眺めた瞬間、複雑な図形のようで覚え辛いかもしれないが、この第3、第4ポジション+α音は非常に使い勝手が良く、このポジションを使って指癖となっているフレーズも多い。
勿論これは好みの問題だ。第4ポジションは多くのギタリストが使うが、第3ポジションはほとんど使わない、もしくは第2、第1ポジションへの移動経過音程度にしか使っていない、と言うギタリストも多かったりする。
何故オレがこのポジションが好きかと言うと、どの人もそうだと思うが、5フレットから15フレットくらいが一番弾き易い。
Aマイナーペンタトニックのオクターブ上の第1ポジションは17フレットになる。15フレットから先はフレット幅が狭くて弾き辛く(特にレスポール系のギターは進んで使いたいとは思わない)、使わない訳ではないが、それよりも少し低い位置にあるこの第3、第4ポジション、フレット幅も一番具合が良いのだ。
ただそれだけの理由。だからGm、Am、Bm辺りがキーだと、このポジションが自分の基本ポジションになっていたりもする。また5弦と3弦にキー音(ルート音)があるのも使い易い。
しつこく言うが、フレーズの基本はルートに始まりルートに終わる、だからこそポジションの真中にルート音があると上にも下にも自在にフレーズを作れる。しかも1弦17フレットがルート音だから1弦15フレットをロングトーンでチョーキングすれば最高の終了音になってくれる。
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このポジションで注意して欲しいのは、6弦の12フレットと15フレット、使うなとは言わないが、フレーズの先頭や最後と言った重要なフレーズには使わない方が無難だ。この辺りの6弦の音は濁るし、再度書かせて頂くが、フレーズの基本はルートに始まり、ルートに終わる、よって使うのだったら5弦12フレットと15フレットだ。事実オレはこのポジションでは6弦そのものを使わない事の方が多い。
ここでちょっと第1ポジションと第4ポジションを比較してみよう。
Aマイナーペンタトニックスケール 第1ポジション |
Aマイナーペンタトニックスケール 第4ポジション |
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第1ポジションの6弦の2音と第4ポジションの5弦の2音、これはオクターブの関係にある。つまり第4ポジションの5弦の2音は第1ポジションの6弦の2音のちょうどオクターブ上となる。当然、第2ポジションの4弦の2音は第1ポジションの5弦の2音のオクターブ上、第2ポジションの3弦の2音は第1ポジションの4弦の2音のオクターブ上となっていく。
このポジションでは6弦を使わないと上述したが、つまるところ第4ポジションを第1ポジションのオクターブ上、もっと言えばフレット幅が狭い17フレットからの第1ポジションと同じ、同じだったら第4ポジションの方が弾き易い。
そして第4ポジションが第1ポジションのオクターブ上として利用するのだから、第3ポジションは第5ポジションとほぼ同等の役割をこなせるのである。だからこそ、この第3、第4ポジションの連合軍は使い勝手があるのだった。
最後にこのポジションを利用したフレーズ例を示そう。


上記のmidi音源
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