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スケールを考えよう |
2005.5.6 |
本レッスンをある程度読んでいる方は初心者であってもCマイナーペンタトニックスケールとCメジャーペンタトニックスケールの第1ポジションを弾けと言われても臆する事無く、指板上に指を置けると思う。 が・・・、どうも読者の中にはしっかりと読んでいないのか、失礼ながら学ぼうと言う意思がないのか、はたまたオレの解説が判り辛いのか、やたらと妙な質問をして来る事がある。だからこそ、本レッスンではしつこい程基本的な事、絶対に覚えなくてはならない事は何度も記述するようにしている。 では復習、下がCマイナーペンタトニックスケールとCメジャーペンタトニックスケールだ。例によって判り易いようにド〜シを1〜7の数字に置き換えている。
Cマイナーペンタトニックスケール
Cメジャーペンタトニックスケール 一見して、Cマイナーペンタトニックスケールをそのまま左に3フレットずらしたものがCメジャーペンタトニックスケールだと判る。そして我々の多く、そして教本の多くはCメジャーペンタトニックスケールはAマイナーペンタトニックスケールと同じものであると表現してしまう(同じくCメジャースケールとAナチュラルマイナースケールが同じものと表現する)。 しかし、この表現は完全な間違いで、これをそのまま信じてしまうから、マイナーペンタトニックスケールや、ナチュラルマイナースケールから学んだギタリストが、メジャーペンタトニックスケール、メジャースケールを弾こうとすると、曲に合わないフレーズを弾いてしまうのである。 ここからしつこい度は一層に増す。何度もここで書いているし、面と向かって初心者と会話を交わしたらきっと何百回も同じ事を言うが、「フレーズの基本はルートに始まりルートに終わる」、つまり数字で表すと「1で始まり1で終わる」、キーがCの上記スケールだったら「ドで始まりドで終わる」のである。 CメジャーペンタトニックスケールをAマイナーペンタトニックスケールだと思ってフレーズを普通に弾こうとすると「6で始まり6で終わる」フレーズを弾いてしまう事になる。だからこそ曲に合わなくなるのだ。 単純な話、メジャースケールで成り立っているチューリップの歌、これを音階で示すと、ドレミ、ドレミ、ソミレドレミレ・・・、であるが、6から始めたらラシド、ラシド、ファドシラ、シドシ・・・となり、合う訳がない。 確かに使われている音、そして指板上の型(ブロック)はCメジャーペンタトニックスケールとAマイナーペンタトニックスケールは同じであるが、似て非なるの物、変な言い方になるが、たまたま型が同じになっただけ、そう思って欲しい。 だからCメジャーペンタトニックスケールはAマイナーペンタトニックスケール(CメジャースケールはCナチュラルマイナースケール)だ、なんて思いながらギターを弾かない事をお薦めしたい。全く別のスケールとして覚えて欲しい。 だからこそ、メジャーペンタトニックスケールを覚える時は、Cメジャーペンタトニックスケールで言えば6弦5フレットの6の音は無視して、6弦8フレットから、練習する時は6弦8フレットを小指で押さえる、そこからスタートしよう。
Cメジャーペンタトニックスケールはこう覚えろ! そして、フレーズを考える時は6弦8フレットと3弦5フレットの1の音を中心に組み立てていこう。勿論常に「1から始まり1から終わる」って事はなく「1の音を中心に」、これを耳で感じ取っていこう。 さらにバックで鳴っているコードにより違いは出るが、ロングトーン(伸ばす音)の基本は1、3、5だ。Cメジャースケールで言えばドミソ。ドミソはCコードの構成音だから合わない訳がない。合わないのが6の音。Cコードがジャラーンと鳴っている時に、幾らCメジャーペンタトニックの構成音だと言い張って6、ラの音を延ばしてしまうと、それはそれは・・・、不協和音ではないのだが、まず合わない。 ちなみに一般的なCブルースの場合、使われるコードはC7、F7、G7であり、Cメジャースケールの6の音はF7コードの構成音の3の音となり、F7コードが鳴っている時には6の音を延ばして弾いても全く問題はない。
詳しく述べると、メジャーペンタトニックスケールは1、2、3、5、6となり、キーがCのCメジャーペンタトニックスケールはキーがC、これが1となり、日本語表記するとドレミソラになる。ここまでは判るだろう?。 まぁ初心者にこうやって理論をぶつけてしまうと半分も理解してくれないと思うので、まずは自分でコードに合う音、合わない音ってのを確かめて弾く事をお薦めしたい。オレも初心者の頃、理論無知だった。耳で勝手に「この音は合わないからロングトーンには使わないようにしよう」と判断していただけだ。 アドリブと言うのは単にスケールに沿って弾いている訳ではないのだ。バックで鳴っているコードによって必ずアヴォイドノート(avoid=望ましくない)が存在し、これは余程センスがないか音痴でない限り、耳で聴き分けられ、ミュージシャンは無意識にアヴォイドノートを避けて演奏している(中には一部のジャズのようにわざとアヴォイドノートを使って不協和音を出したりする音楽もあるが)。
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