
ちょっと見辛いかもしれないが、これはAマイナーペンタトニックスケール(Aブルースペンタトニックスケール)の第1ポジションと第2ポジションの4弦から指板表で(数字で表示している部分はブルーノート)。
中に2つの点線の囲まれた矩形があるが、右上の矩形は左下の矩形の1オクターブ上の音になる。これは実際に下の通りに弾いてみれば判るだろう。

スケールを勉強している方で、第1ポジションは判ったが、第2ポジションをどう活用していいか判らない、そういう人から「やっぱり単に弾きまくるしかないのか?」なる質問を幾つか受けた。
「その通り、弾きまくるしかありまへん」と回答しているが、このように音をドットとして暗記してしまうと、暗記は出来るが、どう活用していいか理解出来ない人も出てきてしまう。そこで第2ポジションは第1ポジションのオクターブ上の音が中心、そう考えて欲しい。
上の譜面のように1小節目のフレーズはちょっとマイナーペンタトニックスケールを学べば自然に出てくるだろう。そして第2ポジションを活用するには、このフレーズのオクターブ上の音として弾いてやれば良いのだ。
一部の人間を除いて我々には絶対音感は備わっていない。だから指板をドットとして暗記しているだけでは、どんな時にどの音を使えば良いかが判らなくなる。6弦5フレットがAだ、これは誰でも判るだろう。だったら4弦7フレットもAの音であり、6弦8フレットがCだから4弦10フレットもCなのだ。こうやってドットを音として理解する事。
少なくともルート音が6本の弦上、どこにあるか程度は常に理解している事。キーがGなら6弦3フレット、4弦5フレット、3弦開放(0フレット)、2弦8フレット、1弦3フレット・・・、のように。
今回、指板表が見辛くなるので、第2ポジションの6弦、5弦は省略しているが、実際にも6弦、5弦の第2ポジションの音を使う人ってあまりいないと思う。多くは上の指板表だけの音で弾いている筈で、イコール、上述したように第2ポジションと言うのは第1ポジションのオクターブ上のブロック、そう考えるだけで、あらまぁ不思議、使い慣れない第2ポジションだって怖くなくなる。
よって第2ポジションの練習法としてはキーがAであれば4弦7フレットがルートである事を常に念頭に入れ、そこから上昇フレーズを始める練習、そしてフレーズの最後が4弦7フレットで1弦からの下降フレーズで終わる練習をすればいい(勿論きっちりと覚えたい人は5弦、6弦の音も使うべし)。
下はAブルーノートスケールを使って第2ポジションのルート音、4弦7フレットから始まり、そして終わる上昇下降フレーズの例だ。

そしてこれだけ練習するのでなく、このフレーズの1オクターブ下を第1ポジションを使って練習し、指の動き、違いを把握しよう。単にオクターブ上下と言っても2弦、1弦のチューニングは1〜4弦よりも半音落ちるので指の動きに微妙な違いが出てくる。これを克服してこそ、第1、そして第2ポジションの鬼となれるのだ。
第2ポジションは使いづらいのではなく、使わなにゃ損、使えて当たり前、そうならないといけない。これはペンタトニックスケールよりも音数が多くなるブルーノートスケール、ナチュラルマイナースケールやハーモニックマイナースケールでも同じで、事実、オレ自身、単なる指癖であるが、第2ポジションを使う事がかなり多いのである。そしてその時もやはり「第1ポジションのオクターブ上の音」、これを意識している。
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