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リニューアルレッスン |
2008.03.15 |
では循環コードでアドリブを実践してみよう。使用する循環コードはCをキーとした基本のものだ。 Cmaj7 - Am7 - Dm7 - G7 アドリブ、メロディの基本を思い出して欲しい。トニックで始まり、トニックで終わる。トニックでない場合はコードトーンを代用する。と言う事でまずは終わり、最終音を意識しよう。 循環コードは4小節のフレーズになるから、最終音となるコードはG7である。つまり4小節の最後がGで終わる、もしくはG7のコードトーンであるB(3rd音)、D(5th音)、F(b7th音)、この4つを着地点とするのである。また、前話で書いたようにG7をG7(b9)やGaug7として扱うとAb(b9th音、これはb2nd音と同じ)とD#(#5th音)も加えられる。
Cmaj7からDm7までをAマイナーペンタトニックスケール、もしくはAナチュラルマイナースケールの第1ポジションで弾くとすると、G7の音は下の指板表に位置している。まずはこのG7の構成音の位置を完璧に把握するように。フォームとして覚えるのでなく、数字として覚えよう。
G7の構成音の位置 そしてG7を覚えてしまえば、Gaug7は5th音の1つ右、G7(b9)のb9th音(しつこいがb2ndと同じ)は1stの1つ右と覚えちゃえば良いだろう。
G7にb2ndと#5thを加える G7のコードトーンの全てはAナチュラルマイナースケールに含まれる。下はそれを示したものだ。丸の全てがAナチュラルマイナーの第5ポジションと第1ポジションで、その中の赤丸がG7の構成音、そして三角がb9thと#5thである。
AナチュラルマイナースケールにGaug7の#5thとG7(b9)のb9thを加えたもの お判りだろう?。AナチュラルマイナースケールはCメジャースケールと同じ構成音なのだから、キーがCの時のドミナントコードのG7の構成音は当たり前にCメジャースケールに含まれ、よってAナチュラルマイナースケールにも含まれるのだ。 G7の時にGミクソリディアンとしてスケールとして弾いても良い。
Gミクソリディアン 無論、GミクソリディアンはCメジャースケール(Aナチュラルマイナースケール)と同じ構成音で、これをコードで表現すると2nd, 4th, 6thが加わるのでG7(9, 11, 13)となる。Gミクソリディアンを運指練習風にGで始まり、オクターブ上のGで終わるようになぞっただけでも十分にG7の響きを得られるのだ。 と言う事で、4小節の最後の音をG7の構成音、そしてGaug7の#5th音、G7(b9)のb9th音にしたのが次の音源だ。
つまり、この最後の音の除いて、テキトーにAナチュラルマイナーを弾いていればそこには必ずG7の構成音が含まれ、最終音だけを意識すれば、G7の小節は自ずとG7と言うコードトーン中心に演奏したって事になるのだ。これぞ終わり良ければ全て良しって事なのだな。実際に上の音源を良く聴けばG7の最終音以外のフレーズはほとんど同じフレーズをひたすら弾いているに過ぎない。 後は他のコード、Cmaj7、Am7、Dm7の時にも同じ事をすれば良い。この3つのコードもG7と同様、キーがCの時のダイアトニックコードだから、それぞれの構成音は全てCメジャースケール、即ちAナチュラルマイナースケールに含まれているから、それを1つ1つ確認してみよう。 同じく、Cmaj7でEm7を使っても、Dm7の時にFmaj7を使っても、Em7とFmaj7はCのダイアトニックコードだから、これらの構成音も全てCメジャースケールに含まれている。Cメジャースケールにない音を使わなくてはならないのはAm7の時にA7、G7の時にDb7を意識する時だけだ。
この手のコードトーン中心の速弾きはどうしてもスウィープやエコノミーピッキングに頼る事も多くなるが、スウィープをマスターしていなくても、テンションノートを組み合わし、工夫をすればオルタネイトピッキングでもコードトーン中心の演奏は可能だ。 では練習用のmidiをダウンロードして、各自、コードトーンを意識したアドリブを学習しよう。
C - Cmaj7 - Am7 - Dm7 - G7 - tempo120 メジャースケールを理解している方はそのままキーに対するメジャースケールに従い練習すれば良いが、メジャースケールを苦手としている方は、キーの平行調を見つけ(短3度下だから、例えばキーがFならDだし、BならAbだ)、それのマイナーペンタトニックスケールでまずは好き勝手に弾いてみよう。それに慣れたらナチュラルマイナースケールを利用し、その後各コードトーンを1つ1つ探す。 4つのコードそれぞれのコードトーンを意識するのは大変だ。だとしたら、最初の2つをワンコード化、キーがCの循環コードならCmaj7とAm7は平行調の関係にあるコードだからAm7部分はCmaj7と考えて良い(もしくはCmaj7部分をAm7と考える)。 同じく残りの2つ、Dm7とG7は「終わり良ければ」の法則に従い、Dm7はG7と考えてしまおう。Dm7からDメロディックマイナースケールを用いると、G7の時に裏コードのDb7の対するオルタードスケールになるのでジャズ風なアレンジが可能となる。
Dメロディックマイナーの構成音
Dbオルタードスケールの構成音 Dメロディックマイナースケールの第7音をトニックとしたがDbオルタードであり、反対にDbオルタードの第2音をトニックとしたのがDメロディックマイナーである。
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