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リニューアルレッスン |
2008.03.14 |
循環コード、その名の通り、1つのパターンのコード進行がループして作られている曲を指す。3コードで構成されているブルースも循環コードの一種とも言えるが、一般に循環コードは4つのコードから成り立っていて、60年代のポップスの多くはこの循環コードが用いられていたし、今でも、4つだけで成立している曲こそ少なくなったが、曲の一部、Aメロ等で利用されていて、覚えなくちゃならないコード進行だ。 Cmaj7 - Am7 - Dm7 - G7 これはキーをCにした基本の循環コードである。これをローマ数字に当てはめると、 Imaj7 - VIm7 - IIm7 - V7 だ。最後の2つはポピュラーソングの定番であるII-V進行になっているのが判るだろう。そして循環コードはこれを基本として、それぞれに代理コードを用いる事で幾つかに分かれるのだ。
まず良く変化するのが、3番目のコード、IIm7の代理コードとしてIVmaj7を使う進行。 Cmaj7 - Am7 - Fmaj7 - G7 (Imaj7 - VIm7 - IVmaj7 - V7) Dm7とFmaj7の構成音を考えよう。
Dm7の構成音
Fmaj7の構成音 Dm7(9)と言うコードはDm7に9thのテンションを加えたコードで9thは2nd音と同じだからE音になる。つまり、Fmaj7と言うコードはDm7(9)からトニックであるD音を除いたコードとなり、特にギターの場合、4音構成でコードを形成する事が多いので、Dm7(9)=Fmaj7としている。よって、Dm7の代理コードにFmaj7(もしくはその反対でFmaj7の代理コードにDm7(9))が用いられるのだ。
キーがCなのにCmaj7を排除しちゃう循環コードもある。Cmaj7の代理コードはEm7となる。 Em7 - Am7 - Dm7 - G7 (IIIm7 - VIm7 - IIm7 - V7) ではCmaj7とEm7の構成音を見よう。
Cmaj7の構成音
Em7の構成音 これもCmaj7の9th音を考えるとDになり、Em7がCmaj7の代理コードになるのがお判りになるだろう。
循環コードではダイアトニックコードだけで構成されない事もある。ダイアトニックコードの意味を忘れちゃった方は新50話で復習しよう。 Cmaj7 - A7 - Dm7 - G7 (Imaj7 - VI7 - IVmaj7 - V7) Am7はキーがCの時のダイアトニックコードであるが、A7はそうではない。不思議に思うでしょう?。本来マイナーコードになる2番目のコードがメジャーのコードになるのだ。でもこれはセカンダリードミナントと言う手法が用いられている。セカンダリードミナントに関しては新76話と新78話が参考になろう。 当然、Cmaj7をEm7に置換しても良い。 Em7 - A7 - Dm7 - G7 (IIIm7 - VI7 - IVmaj7 - V7) 3番目のコードをDm7でなくFmaj7にすると2番目のコードをFmaj7のセカンダリドミナントのC7にしちゃう手もある。 Cmaj7 - C7 - Fmaj7 - G7 (Imaj7 - I7 - IVmaj7 - V7) Cmaj7はEm7の他にFmaj7にも置換できる。そしてその時はその他の3つのコードも大きく変化する。例外的なものとも言える。 Fmaj7 - G7 - Em7 - Am7 (IVmaj7 - V7 - IIIm7 - IVm7)
ドミナントコードに代理コードを使う循環コードもある。 Cmaj7 - Am7 - Dm7 - Bm7-5 (Imaj7 - VIm7 - IIm7 - VIIm7-5) そう、V7であるG7の代理コードにはVIIm7-5であるBm7-5が使える。さらにはG7の裏コードとして、キーがCのダイアトニックコードではないがDb7も使えてしまう。 Cmaj7 - Am7 - Dm7 - Db7 (Imaj7 - VIm7 - IIm7 - bII7) 代理コード、裏コードに関しては新79話や新115話を見ると良いだろう。
とまぁこんなものだろうか。循環コードで作られている曲の大半は今回説明したコード進行になっていると思う。まずはキーがCの循環コードを実際に弾いてみて、慣れてきたらキーをD、E、F、、、と変えてみよう。
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