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リニューアルレッスン |
2008.01.02 |
まず下の譜面をご覧頂こう。
これはオジー・オズボーンのOver The Mountainと言う曲のエンディングのキメフレーズ部。ギターは若くして亡くなったヘヴィメタル様式美ギタリストの第一人者のランディ・ローズ。 フレーズの基本はトニックで始まり、トニックで終わる、これを踏まえて、汎用的なパーツとして利用する為にトニック音で終了するフレーズにちょっとだけ加工するとこうなる。ナチュラルマイナースケールを利用したハードロックの定番のフレーズになる。同時期にTOTOのスティーブ・ルカサーもこの手のフレーズを多用している。
これをSmoke On The Waterで利用してみたい。また同時にこのフレーズを盛り込んだ為に削られたリッチー・ブラックモアの弾くオリジナルのフレーズをギターソロの最後の方に移動させちゃおう。
オリジナルのリッチーのフレーズに慣れちゃっている方は多少の違和感を持つかもしれないが、全体を考慮しても及第点以上のギターソロになっている。 前話でも述べた通り、Smoke On The Waterのギターソロ部、24小節をただ弾いているだけではただ「Smoke On The Waterを弾けた」と言うだけで、弾きこなした事にはならない。24小節のフレーズの中でどれが汎用出来るフレーズかを見極め、それを1つのパーツとして、脳に、指に記憶させる。 新16話で、童謡「あんたがたどこさ」のフレーズをロックビートに乗せて弾いている。この童謡のフレーズがロックに向いているか否かは別にして、このように他の曲あら流用する、これがアドリブの最大のこつである。 初心者に汎用的なフレーズとは何か?、それを問うのは酷かもしれない。しかし、これはセンスを養成する為にも通らなくてはならない道であり、早くからそれを意識する事が大切だ。これも前話に書いた事だが、まず自分がドキッとしたフレーズ、カッコイイと思ったフレーズ、これに注目しよう。 冒頭のランディー・ローズのフレーズ、これを初めて聴いた時は本当に痺れた。これが16分音符の様式美なフレーズなんだ!、そう思った。だからこそ指癖になるまで完璧にコピーした。もう20年くらい前の話だが、今も尚、このフレーズは自分の愛用フレーズとして現役バリバリなのだ。 初心者だからこそ、プロのギタリストへの憧れは強いと思う。ならば、中級者、上級者よりも他人のフレーズを聴く際に、耳は研ぎ澄まされている筈だ。だからこそドキッとしたフレーズ、カッコイイと思ったフレーズを片っ端からコピーして行こう。初めのうちのそれの使い方が判らないかもしれない。しかし、いつかきっとそれを汎用フレーズとして様々な曲に応用出来る自分に気付くだろう。 ついでなのでSmoke On The Waterのリッチーのギターソロ、市販のスコア譜も最近のフリーのデジタルスコア譜もそうだが、時折、間違いではないし、何かの意図があるのか、初心者には非常に弾き辛い運指になっている事がある。 今回、ランディー・ローズのフレーズに変更した7、8小節目の部分、こんな譜面をよく見つける。
間違いではない。しかし、Smoke On The Waterは初心者の登竜門と言うくらいなら、もうちょっと簡単に運指出来る採譜の方が良いだろう。オレは昔から下のパターンで弾いている。
8小節目の8分音符部分は、次の方がさらに弾き易いかもしれない。
ギターは構造上、同じ音が2〜3個点在しているので、スコア譜を見て、やたらに弾き辛いと思ったら他のパターンを考えて自分が弾き易い運指を見つける、これも初心者だからこそ、行う作業であろう。市販のスコア譜、プロが採譜している間違いではなかろう、そう考えるのが間違いである。
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