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リニューアルレッスン
     83話 スローブルースのバッキングとターン・アラウンド

2007.10.07

スローブルースでのバッキングを紹介しよう。これはGuitar Magazine誌のMook、「ギター・マガジン講義録・ブルースの逆襲」に掲載されていたものをパクったものである。しかし、多くのギタリストは、ほとんどこれと同じ演奏をしているので、Guitar Magazine誌のサンプルとしてでなく、スローブルース定番のバッキングと思って頂いて結構だ。

MookではキーがGであるが、ここでは今までを踏まえ、キーを全音上げてAにしている。

Infoseekサイト
http://np-music.hp.infoseek.co.jp/の方は下
それ以外のサイトでは下
WMA DATA
スローブルースのバッキングの例
WMA DATA
スローブルースのバッキングの例

本当はMook内の譜面をそのままを掲載したいが、定番のバッキングとは言え、著作権に抵触する可能性もあるので、まずは基本のバッキングを見て頂きたい。





上譜面のmidiデータ

8分の12拍子と初心者の方には判りづらいテンポ。4分の4拍子ってのは四分音符が4つで1小節となる。8分の12拍子ってのは8分音符が12個で1小節。だから付点四分音符が4つで1小節であり、付点四分音符を仮に「1」とするとそれを3連符にし、その束が4つあると考えれば良い。譜面にするとやたらに面倒だが、4分の4拍子で3連符が4つあるのと同等の考えで良いだろう。

やたらにコードがあるが、基本のコードはA7(9)、D7(9)、E7(9)だ。これにそれぞれのコードで半音上、半音下のコードを経過音として利用しているに過ぎない。A7(9)だったらAb7(9)とBb7(9)となる。あとはイントロとターン・アラウンドに幾つかのコードがあるだけで、譜面の割には難しくない。左スピーカーのバッキングはこの譜面をベースにオブリガートを入れているに過ぎない。

次にオブリガートの例を示そう。新81話の中程で解説したパターン、右スピーカーは、それだけで弾いているが、このフレーズを上記の基本のバッキングに加えていくのだ。下譜面はイントロと最初の2小節だけを表示しているが、12小節全てでこのパターンが使えるのである。

上は4弦と2弦、もしくは3弦と1弦の2音のオブリガートだが、これはコードトーンを弾いているから、2〜4弦、もしくは1〜3弦の3音を弾いても良い訳だ。上の譜面を下に差し替えてみよう。E7(9)のところは1弦〜3弦を9フレットで押さえ、7フレットまでスライドダウンすれば良い。

A7(9)のところではこんなオブリガートも良く弾かれる。上の譜面の続き、3小節目からの3小節を示そう。

上の最後の小節、D7(9)でのオブリガート、1〜3弦を7フレットから5フレットへ。これも定番だ。これはE7(9)でも同じパターンが使える。次に示すのは9小節目からの3小節だ。

これの応用として2音でオブリガートを入れるパターンもある。

これらだけ知っていればスローブルースのバッキングでも、もう怖いものはないだろう。後はターン・アラウンドの1つ1つ出てくるコードをしっかりと弾ければ完璧だろう。

ついでにターン・アラウンドについて。ターン・アラウンドとは12小節ブルースの11小節から12小節の2小節の事を言う。要するにブルースってのは最後の2小節は次のコーラスに繋げる為のブリッジ部分となり、これをターン・アラウンドと表現する。イントロと同じパターンになる事も多く、ターン・アラウンドのパターンを幾つか知っていると、さらに良いバッキングを弾ける事になる。

上で紹介しているA - A7(9) - D7 - D#dim - E7 - Eaug - Bb9と言うターンアラウンドはスローブルースだけでなく、ミディアムテンポのブルースでも多用されるので、どのキーでも、どのスピードでも弾けるようにしよう。どのコードが欠けても駄目。と言うのもターン・アラウンドの多くはベースとユニゾンだから。

この場合、ベースは A - Db - D - D# - E 〜と言うラインを取る。だから2個目のA7(9)ってのはギターを弾く分にはA7(9)だが、ベースが入ると正確にはA7(9)/Dbなるオンコードになるのだった。上のサンプル音源のベースをもう1度聴いてみよう。また右スピーカーのようにコードとしてしっかりとジャラーンと弾く事も多い。

このターン・アラウンドはブルースギタリスト、ブルースベーシストなら100人が100人使う、まさに超〜定番。指使いが難しいからと練習しないと、いつまで経ってもブルースを弾けたとは言えない。

では幾つか基本のターン・アラウンドを紹介しよう。どれも定番のものだが、これらはベースとユニゾンとなる事が多いので、セッション等で好き勝手に使うと時折おかしくなる。そんな時はベーシストとどういうターンアラウンドを使うか事前に打ち合わせしないとならない。

ターン・アラウンドは上昇タイプと下降タイプがある。上のA - A7(9) - D7 - D#dim - E7ってコードはベースラインはA - Db - D - D# - Eとなるので、これを上昇タイプと言う。ベーシストと合わせる時は「上昇でターンアラウンド行きましょう!」で良い。

上昇タイプの基本その1

これはベースラインをそのままギターに置き換えたもの。そう、A - A7(9) - D7 - D#dim - E7と言うターン・アラウンドを単音で弾くとこうなるのだ。これの応用が次の通りだ。

上昇タイプの基本その2

下降タイプの基本

これは下降タイプのベースラインをそのままギターに置換したものだ。

下降タイプ、複音の基本その1

上は2音を下降するターン・アラウンドだ。1拍目はキーのトニック、2拍目はキーの平行調であるCのコードトーンから始まる。トニックから5フレット上なんて考えるよりも平行調から始めるって考えた方が判り易いだろう。キーがGなら平行調はBbだからBコードを普通に押さえて、それの3弦と5弦だけを使うと考えれば良い。

これと全く同じ作用をするのが次の譜面。

下降タイプ、複音の基本その2

3音構成の7thコードで下降するターン・アラウンドも頻繁に使われる。

下降タイプ、複音の基本その3

スローブルースのバッキングは今回の通りに弾けば、どこへ出ても特に恥ずかしい事はないと思う。最初に示した基本のコードを利用し、合間にオブリガートを入れれば良い。またターン・アラウンドはこれ以外にも腐る程存在し、またキーがEの場合には開放弦を多用出来、実にブルースらしい面白いターン・アラウンドがある。しかし、ここでは紹介仕切れないので、まずは今回の基本パターンだけ覚えよう。

ターン・アラウンドはイントロやエンディングにも使われるので、本ネタをお読みになってブルースに興味を持たれたら、ブルースのアルバム、CDを聴く事が一番の勉強になるだろう。エリック・クラプトンでもB.B.キングでも誰でも良い。ブルースギタリストと呼ばれる人のアルバムを聴けば良い。

50年代〜60年代を中心としたブルースのコンピレーションアルバムってのも1枚くらい持っていても良いかもしれない。この手のアルバムは大概2枚組で4、50曲が収録されているから、色々なパターンのブルースを聴く事が出来る。オレが所持しているのは、、、

Alligator Records 25th Anniversary Collection
Chess Blues Guitar
Killer Swamp Blues Guitar

の3タイトル。かなり古臭いが、1曲が2、3分と短いから飽きないし、ブルースの基本を学ぶには最高の音源達。アリゲーターとチェスってのはブルースの名門レーベルだったので、この2つをキーワードにして探せば、他にも幾つか見つかる筈だ。

ブルースの教本を購入する際には、ソロフレーズ(アドリブ)よりも、コード、バッキングパターン、イントロ、エンディングを含むターン・アラウンドの解説、譜面が多数紹介されている方が良い。

ちなみにGuitar Magazine誌のMook「ギター・マガジン講義録・ブルースの逆襲」で中級者クラスまで十分に楽しめる内容だし、それでロックブルースとジャズブルースを担当しているのは安東滋氏(アコギブルースはラグタイムギターで優れた教本を出している打田十紀夫氏)なので彼の他の書籍を買うのも良いだろう。

他に、サンプル音源がついてないのが初心者にはネックだが、「目指せ達人 Blues Guitar Phrase 223」の1と2と言う教本がある。その1がリズムギター、その2がリードギターと上手い具合に分かれているので、サンプル音源無しにTAB譜だけでフレーズを理解出来る人には良いネタ本になるだろう。初心者向けにバッキングもリードのどれも1〜2小節と言う短いフレーズ集なので、特に難しくはないし、どうしても判らなかったら、若干面倒だろうが、Power Tab Editor等のTAB譜作成ソフトに入力し、midiにしちゃうって手もある。

とにかくブルースはバッキングだ。ブルースを含め、R&B、ファンクと言った黒人が中心となった音楽文化では、リードギター、速弾きが上手であるよりも、リズムギター、バッキングが多彩で優れたギタリストの方が遥かに偉いのである。

   



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