|
|
|||
|
リニューアルレッスン |
2007.10.07 |
前話の最後に、下のような「5弦にトニックを持つ極一般的な7thコードは個人的には使わない」と書いた。確かにオレ個人はほとんど使わないが、ふと思い起こすと「使う時もあるなぁ〜」・・・。
と言うのは、5弦にトニックのある□7sus4コードを使おうと思うと、そりゃどうしても一般的な7thコードの押さえ方になる。□7コードの2弦の3rd音を半音上げれば□7sus4になるからだ。sus4コードはテンションノートとは若干声質が異なるが、コードに幅を持たせる事は一緒。それもブルースに使っても泥臭くならないのが良い。
下の音源は、このレッスン用に録ったものではないが、ちょうど良いので紹介しよう。エレキギターでアコギ風に演奏をするライトニン・ホプキンスやsus4コードを多用するローリング・ストーンズ風に演奏した5弦トニックの□7sus4を使うブルースバッキングだ。
実際とは若干異なるが、次の譜面は右スピーカーから流れるバッキングだ。2小節目が□7sus4を利用したバッキングだ。A7部分はA7とA7(13)を組み合わせたリフ的バッキングをし、D7とE7ではそれぞれ□7と□7sus4コードを交互に弾くような、シカゴブルースやロックンロール風なアレンジをしている。
オーディオ音源だと判りづらいだろうから、上の譜面のmidiも掲載しておく。 左スピーカーからの12小節目のE7コード部分は今までのようにE7やE7(#9)でなく、下図のEaugを使用している。
続いて、コードバッキングではない、シカゴブルースやロックンロール風のパワーコードバッキングや単音リフバッキングを学ぼう。左のスピーカーからは上述した□7sus4を絡めたバッキング、そして右側がこれから学ぶロックンロール風のリフバッキングだ。
上の譜面が、それぞれAコード時、Dコード時、Eコード時のロックンロール風のリフだ。どの小節も最後の拍で3フレット、4フレットのハンマリングフレーズがある。これは入れなくても入れても良いが、こうやって入れるだけでちょっとお洒落な泥臭さを演出出来る。 注意点としては音符毎にちゃんとスタッカートで音を切る事。これをしないでダラダラ弾くと本当にロックンロールになってしまう。ブルースはリズムだ。リズムに注意する事を怠ると必ず白人音楽になってしまう。 今回はキーがAなのでこうやって開放弦が使えるが、開放弦を使わない場合は下の通りになる。
ところが、これがキーがGくらいなると余程手の大きな人間でないとこの手のリフは弾けない。その際は下のように弾けば良い。3拍目の頭、人差し指で6弦、4弦をセーハーするだけなので、ピックで弾くと無駄な音が出てしまうが、譜面上ミュートになっている5弦の音は出ていても特に問題はない。 指弾きすれば弦毎に指で弾くので音が出なくなるが、これだけの為に指弾きするのも面倒でしょう?。これは「日本人で手が小さいからしょーがない!」、そう居直っても全く問題のない方法だ。
このパワーコードからのリフの発展系として、これを高音部を中心としたコード弾きにもチャレンジしよう。こういう事はそこらの教本には絶対に載っていないので、しかと理解しよう。 下の譜面を弾くと、上の5、6弦を利用したリフがしっかりとコードとしても機能する事が判るでしょう?。1段落目はA, D, Eとそれぞれトライアドの□コード、□6、□7の3つで成り立っている。オレが良く使うのが2段落目。こちらはAの部分はA7、A7(13)、A7と言う構成だ。D部分はちょうど4弦の開放弦がD音なので開放を鳴らしている。
要するにだ。5、6弦を利用する低音のパワーコード型のリフってのもしっかりとテンションノートを乗せているのである。Aコードで言えば、たったの2音だが、A、A6、A7を弾いているのだ。皆さんは無意識に6th音やb7th音を使っているのだな。 コードを構成音で理解しようってのはこういう意味だ。知らずに使っていても演奏に影響はないが、知ったからこそ、じゃぁ今度はこうしよう、ああしよう、と色々とアイデアが沸いて出てくるのだと思う。
上の譜面、たったの2音をしかも半音上下しただけでブルースを弾けるのである。これが判らない方は、もう1度、新41話を復習してみよう。
シカゴブルースで良くある単音リフは使う音(使える音)さえ知っていればどうにでもなる。
6弦トニックで使用する音 (I7コード時)
5弦トニックで使用する音(IV7コード、V7コード時) ご覧の通り、マイナーペンタトニックスケールの4thを除き、b3rdと6th音を加えたスケールがリフで使う音だ(他にb5thも使う事が多い)。あとはこれらの組み合わせ。ほとんど好き勝手に弾いても良い。今回のカラオケ音源はベースがトニック中心の音使いだが、この手の演奏はギターとベースがユニゾンを奏でる事が多いので、セッション等ではベーシストとの打ち合わせが必要になろう。 単音リフの基本パターンは下。2小節ずつ、4つ載せてみた。
指板表の黒数字の1st, b7th, 8th(オクターブ上1st)を使うと最もベーシックなリフが作れる。そして今回のようなメジャーキーの場合は3rd音や6th音を使う事が多い。マイナーキーでは3rdの代わりにb3rdを使うのはコードと同じ事。 サンプル音源は以下。左のスピーカーから単音リフ。右のスピーカーからは□7sus4を中心としたちょっと忙しいバッキングをしている。参考にして欲しい。上述のパワーコード系のリフ同様、1音1音スタッカートを切る事が多いのと、ギター音は若干右手でミュートした方がいいかもしれない。 3コーラス目の右のスピーカー、前話の真ん中程で解説した2音構成の省略コードで弾いてみた。もう1度書くが、特にスローブルースで使われるフレーズなので必ず覚えよう。
|
|
|