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リニューアルレッスン |
2007.10.07 |
近頃の一連のコードに関するネタを吸収していれば大概のバッキングはなんとかなる。とは言え、いきなりセッションに参加してテンションノートを利用したコードでチャカポコするのは難しいかもしれない。そこでセッションと言えばブルース、よってブルースでのバッキングの例を挙げてみたい。 ブルースのコード進行は一般的に次の通りだ(新39話〜新41話までを参照しよう)。
ブルースの基本構成
Aブルースの基本
新39話〜新41話では7thコードを使った16ビートバッキングを紹介しているが、今回は9thコードと13thコードを使ったシャッフルビートをご紹介したい。まずはA7、D7、E7にそれぞれ9thのテンションを付けて実際に弾いてみて欲しい。練習用midiはシャッフルビートなのでそれに合わせてバッキングをしよう。
9th音を加えると7thコードだけよりも泥臭くなるのが判ると思う。でもこの3つだけでチャカポコしても単なるファンキーリズムになってしまってせっかく泥臭い音色なのにブルースらしくない。そこで1つの手段として、各コードの半音下のコード、A7(9)であればAb7(9)、D7(9)ならDb7(9)、E7(9)ならEb7(9)に寄り道するだけで、ブルースっぽくなる。押さえ方は判るでしょう?、それぞれ半音下げれば良いのだから。
他のコードに寄り道する、これがブルースバッキングの掟と言っても良い。それぞれの6th音(13th音)に寄り道する手法だ。A7(9)からA6に、D7(9)からD7(9, 13)、E7(9)からE7(9, 13)にそれぞれ寄り道をしている。
5弦の3rd音を省略したA7(9)とA6は押さえ方が一緒になり、2フレットずれているが、スライドで音を出し易い。A7(9)の5弦3rd音は省略しても問題ないが、練習の意味でなるべく押さえるようにして、A6の時に人差し指を弦から離すようにしよう。
こちらはスライドさせるのでなく、1弦の5フレットの5th音と7フレットの6th音を交互に弾く感覚だ。指が届かない人は5弦は省略しても問題ない(むしろ高音域のカッティングだから省略する人が多い)。その時は通常の9thコードも同様に5弦を排除しよう。E7(9)とE7(9,13)も同じ要領だ。下は最後の12小節目のE7(9)をジミヘンコードで有名なE7(#9)にしている。
6弦にトニックのある□7(#9)コードは上の2弦のb7thを全音下げ5th音に、もしくは4弦b7thを全音上げても良い。下はA7(#9)を示している。手の小さい人は右側が押さえ易いだろう。
下の音源はこれらのコードを利用している。A7(13)は単独でも使用出来るが、この手のメジャーブルースの場合、A7(b13)が入った場合は、A7(13)に戻るが定番で、13th、b13thを使うのなら、2弦が半音ずつ落ちるようにA7(13) → A7(b13) → A7と使うのが一般的だ。A7(#9)はA7部分ならどこでも使える。そしてE7(b9)はE7(#9)とセットで、E7(#9) → E7(b9)と使うのだ。 またA7(13)とA6はほぼ同じ性質を持つ。前者はA7に6th音を加えたもの、A6はAのトライアドコードに6th音が加わったコードだから、両者の違いはb7th音が入っているか否かでしかない。この意味を理解出来ない方は、コード関連のネタを見て復習しよう。
ギター音はオーバードライブをフルパワーなんてのはテンションノートが増えれば増える半音のぶつかり合いになり、音が汚くなるだけだ。またピッキングのアタック感が失われてしまう。クリーントーンか今回のようにクランチトーンで弾くのが良い。 練習用に少しテンポの速いmidiも用意しておいた。 今回のサンプル音源は使っていないが、b7th音トップノートに置いて強調させたD7、E7もハイトーンを意識したカッティングでは十分に使える。
また、5弦にトニックを持つ極一般的な7thコードは次のように押さえるが・・・、
あくまでも個人的な意見として次の2つの方が良いと思う(左の押さえ方は2弦は押さえない)。と言うのもこの押さえの方が上述した半音下に寄り道や、6thコードを使ったり、9thや13thのテンションノートを加えたい時に便利だからだ。
もう忘れちゃったかもしれないが、5弦トニックの□6(9)コードは下だ。こういうコードを使う使わないは別にして、いざ、使う時に・・・、と考えると上の2つのフォームの方がブルースには適していると思う。
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