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リニューアルレッスン |
2007.01.28 |
まずは何も考えずに次の音源を聴いて頂きたい。
このテンポの曲では結構速弾きをしているように感じまいか?。しかし、この音源ではいわゆる速弾きらしい速弾きは一切していないのだ。いや、それは語弊がある。テクニックとして速弾きらしい速弾きをしていないと言う表現が正しい。タイトル通り、「トリルと半音」だけで速弾きしているのだ。 マイナーでもメジャーでもペンタトニックスケールの最大の欠点はご存知か?。それはそれぞれの音が1音、もしくは1音半も離れている点だ。つまり経過音のような速弾きが出来ないのだ。だからブルース中心のギタリストであってもペンタトニックスケールだけでギターソロを演奏する人間は少なかったりする。 反対にペンタトニックスケール以外のスケール、Smoke On The Waterはマイナーキーなので、ナチュラルマイナースケール、ハーモニックマイナースケール、ドリアンスケール等が使えるが、これらには半音しか離れていない音が幾つか存在する。
Gマイナーペンタトニックスケールに2nd、b6thを加えるとGナチュラルマイナースケール 全体をひっくるめてこれをGナチュラルマイナースケールとして覚えるのが最適ではあるが、2nd音をb3rdの左隣の音、5th音の右隣を6th音として考えるだけでもいい。ナチュラルマイナースケールを意識するのでなく、マイナーペンタトニックスケールに2つの半音が加わったと考えれば良い。 そして2nd音とb6th音は常に、それぞれb3rd音と5th音とセットで使う。そこでトリルの登場だ。2ndとb3rdを、5thとb6thをピロピロするだけで速弾きになる。フレーズそのものはマイナーペンタトニックスケールを弾くつもりでいい。その代わりb3rdと5th音を弾いた時に意識して、隣の音と一緒にピロピロとトリルをする。そうすると上のような音源になっていく。 半音しかずれていないので、人差し指と中指で弾けば、初心者でも相当速く弾ける筈だ。1弦5、5フレットの2nd音とb3rd音を第1ポジションで弾こうとすると、薬指と小指で弾く事になるが、そんな一番力の入らない指でトリルする必要は全く無く、この部分は第2ポジションの一部として考えれば、人差し指と中指のトリルとなる。同じく3弦7、8フレットの5th、b6th音は第3ポジションの一部と考えれば人差し指と中指で弾ける。少なくともオレは薬指と小指のトリルなんて1度も弾いた事がない。 マイナーペンタトニックスケールはb5th音を加える事が多い。
Gマイナーペンタトニックスケールにb5thを加える b5th音は非常に重要な音なので、これを絡めた定番フレーズを学ぶのが一番だが、そこまで到達していないギタリストなら、やはり隣の音と絡めてトリルすれば、それっぽく聴こえる。
Gマイナーペンタトニックスケールに2ndと6thを加えるとGドリアンスケール
Gマイナーペンタトニックスケールに2ndを加え、b7thを7thに入れ替えるとGハーモニックマイナースケール これらも難しく考えずに、b3rdを弾く時に2ndに寄り道、1stを弾く時に7thに寄り道をする等と考えるだけで良い。
Gをキーとする主要なマイナースケールを組み合わせるとこうなる こうなってしまうと、もはやマイナーペンタトニックスケール+αではなくなってしまう。フリジアンスケールを加えたらb2ndも使える事になり、そうなると3rd音以外の音が全て使えてしまい、クロマチックスケール的になる。 各種スケールがしっかりと頭に刻み込まれていれば、これらの音を使いこなす、上手いフレーズを作れるが、本レッスンの読者はそうは行かないだろう。だからこのように記憶するのでなく、1つ1つのマイナーペンタトニックスケールの音の隣の音に寄り道する、トリルする。 だからb6thと6th音とをトリルするのでなく、b6th音はあくまでも5th音とセットで、6th音はb7th音とセットでトリル、そのように考えよう。b5thだけは4thとのセット、5thとのセットと両方使えるので非常に便利な存在だ。一気にこれら半音を使うのでなく、一歩一歩、最初は2ndだけを、b5thだけを、b6thだけを、6thだけを、7thだけを使い、慣れてきたら2つ、3つと増やしていけば良いだろう。 また、曲調によって変化するが、Smoke On The Waterのようなブルージーな曲は、スタッカートが非常にマッチする。スタッカートは1音1音をはっきりと区別する奏法、トリルは2つの音を1音化する奏法、よってこの2つは対照的であり、スタッカートとトリルを交互に使う事で、フレーズにメリハリが出る、これも覚えておこう。
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