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リニューアルレッスン |
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2007.01.27 |
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既存の楽曲を、ギターソロを完コピーする、これは非常に意義のある練習。当たり前だが、ギター、音楽だけでなく、何かを学ぶ時、模倣と言う手段は上達への最短の道だ。ところが、ただ完コピーしただけでは練習する意味が無い。特に譜面を見ながら、単にTAB譜を追っただけ、そういう練習だとデメリットも多い。 オレはその昔「根性が無かった」から完コピーが出来なかった。そして運が良かったのだろう。スケールなるものに興味を覚え、ギター歴１年ちょっとで複数のスケールを暗記し、人を真似る事無く、アドリブをかます事が出来た。そしてここの主旨は、運良く、本サイトをご覧になった方の為のアドリブの勧め、つまり自分でフレーズを考える為のレッスン、これに主眼を置いている。 完コピーは出来るならする事だ。先人達のフレーズを真似る事で、自然にギターテクニックが習得出来るからだ。しかし完コピーにも陰の部分がある。それは考える癖が付かない点。特にTAB譜に頼ってコピーしていると、フレーズを考える事がなくなる。 ひどいビギナーズになると、フレーズはコピー出来ているのに、ギターソロ部分のコード進行が判らない、そんな人もいる。例えば皆さんはディープ・パープルのSmoke On The Waterのギターソロ部分、コード進行お判りか？。 Gm x 3 - Cm、この４小節が１ブロックで、最後だけC x 2 - F x 2となる。これを知っているだけで確実に知らない人よりもフレーズが豊富になる。この曲は基本的にはGマイナーペンタトニックやGナチュラルマイナースケールだけで弾き切るのだが、敢えてGm以外のコードでは別のスケールやコードトーンそのものを使う、そうする事で違った雰囲気になってくれる。 例えば９小節目の最初の１６分音符の速弾き部分（譜面を掲載しなくてもお判りでしょう？）。ここでのリッチーのフレーズはGマイナーペンタトニックスケールでもGナチュラルマイナースケールでもない。ここではコードにCmが鳴っていて、CドリアンもしくはCブルーススケール中心の音が使われているのだ。 せっかくアドリブする為のヒントが隠されているのに、コード進行も把握せずに単にTAB譜だけを追っているとこれに気付かない。このヒントを見逃す人は大概、ワンスケールでこの曲を弾き切ってしまう。 勿論、それが悪い訳でないし、Cm部分でCドリアンを使わなくちゃいけない、そんなルールも無い。オレもワンスケールで弾き切る事の方が多いかもしれない。でもそういう部分を見逃さない事が、最も重要な「考える癖」をつけて行く。常に、何故先人達はこのフレーズを弾いたのだろうか？。そういう疑問を常に持つ事が、上達のこつと言えよう。 考える癖と若干ニュアンスは異なるが、アドリブ練習の為に自分の足かせを設ける、そんな訓練も良い。下はGマイナーペンタトニックスケール(もしくはGナチュラルマイナー)の第１ポジションを中心に、オクターブ下の第５ポジション、そして第２、第３ポジションだけを使ったSmoke On The Water。レインボーのMan On The Silver Mountainをちょっと意識した。そしてコードがCm部分はCマイナーペンタトニック中心の音使いもしている。 ついでにGマイナーペンタトニックスケールのb3rd、4th、b7th音を弾いた時にはなるべくクォーターチョーキングをするようにしている。それにより、よりブルージーばフレーズになってくれる。クォーターチョーキングはリッチーのギターソロでも使われていて、ギターソロ３小節目の２弦１１フレット部分(数字で表すとb3rd音になる）、ここもクォーターチョーキングだ。
下の音源は、リッチーがライヴでテキトーに弾くと、こんな感じになるだろう、そういう事を想定した、ある意味これも足かせとなろうし、Cm部分では基本はコードトーンを、そしてリッチーに倣ってCドリアンスケールも一部導入している。 また最後のCとF部分ではコードトーンスウィープ、しかもリッチーっぽくちょっとノイズ掛かったチョップに近いスウィープ音を試みている。Cの部分はCマイナーペンタを想定してCmのコードトーンにしているが、これはパープルのライブ盤のいずれかに似たようなフレーズをリッチーが弾いているのをちょっぴりパクッているのだった。 本来、Cコードだからコードトーンを取る場合、Cに対するナチュラルな3rd音であるEを鳴らす、そこをEbを弾く。これはアウトフレーズとも取れる音で、違和感と言う程ではないが、聴いていて「おやっ」と思う部分。たった１音ではあるが、こういう部分を良く聴いてパクると演奏も楽しくなる。 このC - F部。バックを聴けばドラムのリズムが変わり、オルガンも白玉弾きに変化していて、言わば、メインリフに繋がるブリッジ部分だ。こういう部分はその前までのフレーズと全く違った展開にした方がカッコ良く、それを実現させる為にはスウィープ奏法でのコードトーンってのは有効なのだ。
次の音源は、レッスンネタのサンプルって訳ではないが、ギターソロをどんどんと上昇させていった作りになっている。第１ポジションから第２、第３、第４、第５、オクターブ上の第１ポジション、しっかりと順番に弾いているのだ。 例としてはそんなに悪い音源ではないのと思うので、これを耳コピーし、どうやって１つ１つ上へとポジション移動していくか、その術を学ぶには適していると思う。全ての音を取る必要は無く、主要な音を見極めて、ポジション移動の実際を感じ取って欲しい。
さらに下は、フリーフォームと言うか、指の赴くままに演奏したものだが、上記３つを踏まえ、より多くのエッセンスを加えようと努力した音源だ。スケールとしてはGナチュラルマイナースケール、Gドリアンスケール、Cマイナーペンタトニックスケール、Gハーモニックマイナースケールを使っている。 また、せっかくなのでスケール概念でなく、コードトーンで、ところどころにスウィープを交え、そして最後のC-F部のCコードのところでは、上の２音源ではCmのコードトーンを弾いているところを、Cのコードトーンにトップに11th(つまり4th音)を加えた演奏をしている。
４つのギターソロに共通する足かせとして、なるべくコードのトニック音で終わる事を意識している。GmコードではG、CmとCコードではC、FコードではFだ。つまり、自分が今、何の音を弾いているか、考えながら弾く、そして着地をトニック音で終わらせる為にその直前のフレーズを捻り出しているのだ。 無論、これはスケールを覚えるのがやっとと言う初心者には難しいだろう。しかし、トニック音で終わるってのは一番フレーズが安定するので、それを意識する癖、即ち「考える癖」を付けないと、ステップアップは出来ない。 まずは指板上で全てのG音、C音、F音を全て押さえる事が出来るかを試して欲しい。これが出来ていないとスケールを覚えた事にはならない。そしてコード進行をしっかりと把握する事。自分が今、どのコード部分を弾いているか、それを知らないと、トニック音も割り出せない。 さらにはGマイナーペンタトニックスケール、Gナチュラルマイナースケール、Gドリアンスケール、Cマイナーペンタトニックスケール、Cナチュラルマイナーペンタトニックスケール、Cドリアンスケール、これの違いをも理解していないとならない。 オーソドックスに弾くのならマイナーペンタトニック、音数を増やすのだったらナチュラルマイナー、ちょっとアウトっぽい音が絡むドリアン・・・、さらにはそれらにb5th音を加えるか、否か、スケールでなくコードトーンで弾くか、そういう事をしっかりと意識するのだ。 Smoke On The Waterを楽に弾けるギタリストでも、この辺まで研究を重ねている人、案外少ないのではなかろうか？。
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