小学校で初めて習う音階はハ長調で、ドレミファソラシドだ。これをまず英語にしよう。
「小学校で初めて習うスケールはCメジャーでCDEFGABCだ」
音楽理論を書く上で日本語ってのはかなりまどろっこしい。F#マイナーは嬰へ短調、Ebメジャーは変ホ短調、#4thもしくはb5thは増4度もしくは減5度、ドミナントは属音・・・。勿論覚えるに越した事はないが、本レッスンでは全て英語表記にする。
ただ我々はどうしてもドラミファソラシドでイメージしてしまう。だからCDEF・・・を瞬時にドレミファ・・・、そしてのその逆も瞬時に置換出来るようにして欲しい。「Gは何?」と問われたら「ソ!」と答えられるように。
◇
メジャーコードとマイナーコードの違い、これを理解する事が音楽理論の始まりだ。この違いはただ1つ。3rd音がナチュラルならメジャーコード、フラットしていればマイナーコードになる。
コードとは和音、2音以上の音の組み合わせを和音、コードと言い、そのコードの基本は3音構成、これをトライアドコードと言う(要暗記!)。そしてトライアドコードは1st、3rd、5thが使われる。だからこの時の3rd音がナチュラルだったらメジャーコード、b3rdが使われていたらマイナーコードになる。
ではCを1stとして他にE,Gで構成されたコードはどちら?。
ド |
ド# レb |
レ |
レ# ミb |
ミ |
ファ |
ファ# ソb |
ソ |
ソ# ラb |
ラ |
ラ# シb |
シ |
ド |
C |
C# Db |
D |
D# Eb |
E |
F |
F# Gb |
G |
G# Ab |
A |
A# Bb |
B |
C |
Tonic(1st) |
m2nd |
M2nd |
m3rd |
M3rd |
P4th |
#4th b5th |
P5th |
m6th |
M6th |
m7th |
M7th |
Tonic(P8th) |
Tonic(1st) |
b2nd |
2nd |
b3rd |
3rd |
4th |
#4th b5th |
5th |
b6th |
6th |
b7th |
7th |
Tonic(8th) |
上の表を見て頂けば判るだろう。Eはナチュラルの3rd、だからCEGはCコードになる。これがCmと言うコードになると1st, 5th音は同じで、3rdがフラットするb3rd(もしくはm3rd)、これはEbになる。だからCmコードの構成音はC,Eb,Gとなる。
ではFコードとFmコードを考えてみよう。当然Fが1st音になる。
ファ |
ファ# ソb |
ソ |
ソ# ラb |
ラ |
ラ# シb |
シ |
ド |
ド# レb |
レ |
レ# ミb |
ミ |
ファ |
F |
F# Gb |
G |
G# Ab |
A |
A# Bb |
B |
C |
C# Db |
D |
D# Eb |
E |
F |
Tonic(1st) |
m2nd |
M2nd |
m3rd |
M3rd |
P4th |
#4th b5th |
P5th |
m6th |
M6th |
m7th |
M7th |
Tonic(P8th) |
Tonic(1st) |
b2nd |
2nd |
b3rd |
3rd |
4th |
#4th b5th |
5th |
b6th |
6th |
b7th |
7th |
Tonic(8th) |
Fコードは上表で1st, 3rd, 5thを見ればF,A,C、Fmコードは1st, b3rd, 5thだからF,Ab,Cとなる。
シ |
ド |
ド# レb |
レ |
レ# ミb |
ミ |
ファ |
ファ# ソb |
ソ |
ソ# ラb |
ラ |
ラ# シb |
シ |
B |
C |
C# Db |
D |
D# Eb |
E |
F |
F# Gb |
G |
G# Ab |
A |
A# Bb |
B |
Tonic(1st) |
m2nd |
M2nd |
m3rd |
M3rd |
P4th |
#4th b5th |
P5th |
m6th |
M6th |
m7th |
M7th |
Tonic(P8th) |
Tonic(1st) |
b2nd |
2nd |
b3rd |
3rd |
4th |
#4th b5th |
5th |
b6th |
6th |
b7th |
7th |
Tonic(8th) |
BコードとBmコードもBを1stにして上表を見れば、BコードはB,D#,F#になり、BmコードはB,D,F#になる。
◇
ギタリストの多くはコードを押さえる時、「型」で覚える。例えば下のコードは6弦音と5弦音をtonicとしたCコードの「型」だ。コードブックの多くはこんな風に描かれているだろう。

これがいけない。音は数字で表すべきなのだ。そこでその悪の権化でしかない●印を数字に置き換えたのが下。

一目瞭然。どちらも6つの音を鳴らすコードではあるが、1st,3rd,5thの3音しか使われていない。またコードを数字で表すと、この図からCmコードも簡単に導き出せてしまう。CコードとCmコードの違いは3rd音がナチュラルかフラットしているかである。そしてギターのフレットは半音毎であるから、単に3rd音の部分を1つ左にずらせばいいだけとなる。

コードにはこのように3音構成のトライアドコードだけでなく、C6,C7,C7(13),Cm7(9),Cm7(9,11)と言ったような6th、7th音を含むテンションノートが付加した複雑ものが存在する。しかしこれらコードもメジャーコードとマイナーコードの違いは3rd音がナチュラルかフラットしているかだけなのだ。
|