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ついに電子レンジで焼き魚、進化したレンジ調理製品を検証

nikkei TRENDYnet9月17日(木) 11時 0分配信 / 経済 - 産業
ついに電子レンジで焼き魚、進化したレンジ調理製品を検証
電子レンジで魚を焼ける新製品が登場した。9月17日から発売された小林製薬の「チンしてこんがり魚焼きパック」だ。
 電子レンジで魚を焼ける新製品が登場した。9月17日に発売された小林製薬の「チンしてこんがり魚焼きパック」だ。

【詳細画像または表】

 はたしてどんな製品なのか? 電子レンジでしっかりと焼き魚ができるのか? ガスコンロで調理するのと比べてどう違うのか? 発売前の商品を取り寄せて、さまざまな疑問を検証した。

 結論から言うと、よくできた製品だ。電子レンジで、しっかりと焼き魚ができたし、黙って出されたら電子レンジで焼いたものだとわからない出来ばえだった。何といっても簡単なのが魅力。この製品があれば1人分のご飯のおかずに、魚を焼いておかずにするのも面倒ではない。以下に、その製品の詳細を説明しよう。

 「チンしてこんがり魚焼きパック」は、二つ折りにして魚の切り身を挟む紙製の製品だ。パック内部には、「こんがり焼きシート」というフィルムが付いており、そこに魚の身が直に触れるようになっている。この「こんがり焼きシート」は、「基材(ポリエステル)に特殊金属(アルミニウム)を加工したフィルムで、マイクロ波が当たると数秒で約200度まで発熱する」(小林製薬)。それにより魚を焼き上げる仕組みだ。通常、金属にマイクロ波が当たるとスパークするのだが、このフィルムの金属は「スパークを起こさないように超薄膜になっている」(小林製薬)。

考えるのは加熱時間だけ

 以上のように調理方法はいたって簡単。考える必要があるのは、加熱時間の目安だけだ。製品容器には、電子レンジの出力ワット数、魚の種類、こんがり焼く場合、ふっくら焼く場合とで違う加熱時間の目安が載っている。例えば塩サケなら、500Wで3分20秒または600Wで3分の加熱でこんがり焼け、600Wで2分の加熱ならふっくら焼けるとある。

加熱時間の目安

 わが家の電子レンジは、選択できる出力が500Wと750Wの2種類。そこで、まず塩サケを500W、3分20秒、こんがり焼くモードで焼いてみた。「チンしてこんがり魚焼きパック」で挟んだ塩サケを皿に載せて時間を約3分20秒にセット。電子レンジのスタートボタンを押すと、ターンテーブルが回り始め、やがてポンポンという音がしだした。と同時にサケの焼けるいいにおいが漂い出す。焼きあがって、パックを開けてみると、焼きザケのいい香りが立ち上ってきた。

最初のサケは少しパサパサに

 というわけで、いとも簡単に塩サケの焼き魚が完成。味も普通のサケの塩焼きだ。ただ、「こんがり焼きシート」に触れていたサケの皮がシートにこびり付いており、焼き上がりも少しパサパサした感じだった。容器の説明文には、切り身の厚みなどで焼け具合は変わってくるとある。

 そこで2回目は、同じ500Wで時間を3分10秒に短縮して、同じ厚みの塩サケを焼いてみた。すると、1回目よりもジューシーな焼き上がりになった。やはりシートに切り身の一部がこびり付いたが、身はふっくらとして1回目よりおいしい。このあたりは試行錯誤が必要なようだ。

 1度、加熱すると「こんがり焼きシート」は再びは使えなくなる。値段は4パック入りで税込315円なので、魚一切れを焼くパック代が約79円かかる計算だ。

使用後の製品は捨てるだけ

 使用後のパックは、そのままゴミ箱に捨てられる。ガスコンロで魚を焼くと、後から網を洗わなければならない。その点、「チンしてこんがり魚焼きパック」は洗い物が出ないわけだ。

 また、ガスで魚を焼く際は、調理中、火加減、魚の焼き加減に気をつけていなければならない。その点、電子レンジ調理なら、スタートボタンを押しさえすれば、後は放っておいても焼き魚が出来上がる。多少、焼きすぎてパサパサに仕上がることはあっても、黒焦げで食べられなくなることはない。設定されている調理時間も長くて3分20秒と短い。ガスで魚を焼くのに比べると、作業時間は半分以上短縮される。

 ガス調理に比べて劣るのは、一度に一切れしか焼けない点だ。ガスなら一度に家族全員分の切り身を網に載せて焼けるが、「チンしてこんがり魚焼きパック」は1枚ずつ焼くしかない。だが、焼き魚は好きだが「わざわざ焼くのは面倒」「網を洗うのが面倒」といった人たち、特に一人暮らしの人には便利な製品だ。

 次にガスで焼く場合との違いを、あじの開きで比較してみた。まず「チンしてこんがり魚焼きパック」で、500W2分40秒の、こんがり焼くモードで調理。今回は、1回目から普通においしい、あじの焼き魚が出来上がった。

比べるとガスで焼いたほうがおいしい

 続いて、同じ厚みのあじの開きをガスコンロで焼いた。先述したように、火加減、焼き加減を見ていなければならない点は面倒だが、焼き上がりは、レンジよりも一枚上手だった。違いは、ガスで焼いたあじは、表面はカリカリと香ばしく、身はふっくらと仕上がったことだ。電子レンジで焼いたあじに特に不満はないが、並べて比べると、仕上がりに差はある。

 「チンしてこんがり魚焼きパック」は、あくまで挟んで焼くだけで、密閉式容器内で調理するわけではないのだが、網焼きのように水分を飛ばしながら、脂を落としながら焼けるわけでもない。脂の多いあじのような青魚は、ある程度、脂を落としながら焼いたほうが、やはりおいしく焼き上がるようだ。

 また調理後、別の問題も発生した。前ページの写真を見ればわかるように、焼いたあじはパックから尾がはみ出していたのだが、その尾の部分がレンジの加熱で飛び散り、庫内が汚れてしまったのだ。製品説明には「こんがり焼きシート」をはみ出すサイズの魚はカットして載せるように書かれている。この注意事項を守らないと、はみ出した部分が焼けないだけでなく、レンジ内を汚すことになるのだ。

 調理後、電子レンジ内には焼き魚のにおいがこもっていた。それを消すため、中を掃除して、ファブリーズを吹き付け、レンジで温めるタイプのハーブパックを温めてみたが、完全には消せなかった。ガスコンロを洗う手間が省ける代わりに、電子レンジ内のメンテナンスは少し必要なようだ。

 とはいえ、先述したように、人によっては使える製品であることは間違いない。私自身、夜遅くに1人分のご飯を作る機会は少なくないだけに、大いにお世話になる予感がする。

(文/中須 譲二=日経トレンディネット)

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  • 最終更新:9月17日(木) 11時 0分
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