右手の基本と言うのはまずはオルタネイトピッキング。これはダウンストローク、アップストロークを交互に行うピッキングだ。これを機会のようにダウン、アップ、ダウン、アップと同じ感覚(強さ)で弾けなくてはならない。
強過ぎても駄目、軽過ぎても駄目。この右手を機械のようにする練習として下のような譜面が最適だ。

この時は左手は特に意識しなくて良いので、同じ音を何度も続けて、これを1フレットから12フレットくらいまで続け、それを録音してみよう。6弦1フレットから1弦12フレットまで、同じ音量で綺麗に鳴っていればOK。
クリーントーンの他に、自分が実際に出したい音(ロックだったらオーバードライブ音)でもテスト、そして左手がまだうまく動かないにせよ、右手のトレーニングであるからテンポ60から120くらいまで練習するべし。
ピッキングの基本は手首に力を入れず(ピックを持つ親指、人差し指にかなり力が入ると手首は硬くなる)、それを軸に振り子のように振る事。この時、自分の右手の癖を良く知ろう。ピックが弦に当たった時の角度が色々と変わるようだと、それは親指と人差し指でピックをこねくり回している証拠。個人的にはこれが悪いとは言えないが(事実オレはそうやってピックをこねくり回して弾く)、一般的には「してはならぬ」とされている。
ピックを弦に当てる時、下図のように3つのパターンがある。

どれを使うかは本人次第。真中の順アングルに角度を付けて弾くのがロックギターでは一般的とされている。そして角度そのものも好き勝手だが、初めのうちは軽く角度を付けるくらい、15度から30度くらい妥当だろう。
長くギターを弾いていると上の全てのパターンを使う事が多い。オレもフレーズによって3つを完全に無意識に使い分けている。速弾く時は順アングル、速弾き以外ではほぼ平行に、そしてリッチー・ブラックモアが得意とするBurnの決めフレーズ部分のような分散音奏法やスタッカートでアクセントを付けたい時には軽く逆アングルになっている。
昔のジャズ系のギタリストは手首をブリッジに置く事はなかったらしいが、ロック系のギタリストの場合は、速弾きを楽にするためにブリッジに手首(小指側の腹)を固定するタイプが多い。置く場所は人それぞれ。オレは下のように絶えず変化する。

1弦に行くに従い、3〜6弦を手首の腹でミュートする為にブリッジの手前、ピックアップ側に若干移動する。よってピックの位置は上図の通り、徐々にフロントピックアップ側に移動していく。
勿論これはただ1つの例であり、常にこの通りに弾いている訳でなく、速弾きの時は下のように地面に対して垂直に手首は移動していく。

また人によってはブリッジに手首をしっかりと固定せずに右手の小指、薬指を1弦側のピックガードに軽く添えている人もいる。さらには手首をブリッジに固定し、小指、中指をピックガードに添えている人もいちゃう。

このように右手のピッキング、手首の位置等、特に基本と言うものはない。各自が一番弾きやすい型を見つけるしかない。とにかく色々と試してみよう。
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