いよいよ16日、鳩山新政権が誕生する。これからやることは山ほどあるだろうが、こちらにも目を向けてほしい。MDMAで起訴された押尾学事件である。
一緒に部屋にいた女性が麻薬絡みの変死体で見つかっているが、なぜか直後に「事件性なし」とされ、捜査終了状態。麻薬対策に力を入れる民主党なら、ここに切り込むことができる。
改めて整理すると、この事件は不明なことばかりだ。まず押尾。女性が変死してから119番通報するまで空白の3時間があるというが、押尾については翌日逮捕されるまでどこで何をしていたのかわかっていない。女性と押尾の関係についても、押尾が女性の勤めていた銀座の店に通っていたこと、当日一緒にいたという事実だけ。MDMAの入手ルートなどもまったく出ていない。
部屋に駆けつけたのはマネジャー2人、職業不詳の人物、スポーツ関係の会社員だが、職業不詳の人物が誰なのかなど一切不明。また、スポーツ関係の会社員が女性の携帯電話をマンション入り口の植え込みに捨てたという。そのことを警視庁が認めたのは3週間以上も過ぎてから。実名やらこの間の事情が何も漏れ伝わってこないのはなぜなのか。次々に登場人物が判明する酒井法子事件とはあまりに対照的だ。
それと変死した女性の自宅からコカインと思われる粉が発見され、この時は押尾が被疑者だったのだが、この情報は週刊誌で報じただけだ。
しかも、ここに同居していた女性の友人がいたが、明らかになったのは10日以上過ぎてから。今のところ、コカイン疑惑もどうなるかわからない。
芸能リポーターの川内朋子氏はこう言う。
「視聴者からは“のりピーはいいから、押尾の事件はどうなったのか”という声ばかり。“何か圧力があって捜査をやれないのか”なんてどこに行っても言われます。要するに、国民も視聴者も押尾事件については納得していないのです。麻薬対策に力を入れる民主党には頑張って欲しい」
民主党がこの事件をクリアにすれば支持者がもっと増えるのは確実。
(日刊ゲンダイ2009年9月15日掲載)