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本当にワクチン利権などがあるのだろうか? ニュース記事に関連したブログ

2009/09/02 01:09

 

 変な話ですが、筆者を「ワクチン売り」と勘違いしている方がみえます。ワクチンで儲けるというのは実は大変です。自分だったらやりませんね・・・こんな商売。

 

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ワクチン返品 未使用量、過去最多か

今冬のインフルエンザワクチンの返品量が、過去最多となる見通しが強まっている。
国内に4社あるワクチンメーカーは今冬、昨冬より約30%多い過去最多の約2000万本(大人4000万人分)のワクチンを準備した。だが、厚生労働省 の最新の推計(4日現在)では、例年より1、2週間早く返品が始まり、メーカーの在庫品と合わせて未使用分は約313万本。すべて返品されれば、30億円 程度の損失と推定される。
(2005年2月16日 読売新聞)

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 作りすぎると、返品で損するんですから・・・。必要十分なだけ作っておいて、翌年は株が変化していて使えないので、作りすぎないのが営利企業としては正しい姿です。

 

 また、開業医や病院が儲けられる?と言われますが、逆に沖縄の県立病院は「通常の診療機能が低下し、収入減が想定される」状態で、決してインフルエンザのおかげで儲かる状況でもないですし、「急患」と言われて殺到されると本当に助けなければならない患者さんの処置や入院させることができなくなったり、重症個室や呼吸器などの取り合い、医療従事者の過労による発病となり、現場はとても困るのです。

 

 ベッドに余裕がありそうだから「暇」に見えたり、「医療崩壊」していないというのも偏見で、急性期病院に十分な人手(医師や看護師)が集まらないため「病棟閉鎖」した病院も相次いでいます。病院で働いていない人にはわからないかもしれませんが、余裕が一瞬あっても次の瞬間、急患さんが殺到すれば修羅場になります。

 一般の方からすると、「その時点」だけで判断するのは仕方ないのでしょうが、重症患者さんでいつもICUが満員になってしまう冬場を知らないから仕方ないですね。

 

 万が一のことを考えるのが専門家であって、その時点で「対応」が全く変わります。おそらく、ワクチン接種が不十分で健康な方の熱発はこのままだと夜間の救急センターでは受診をお断りするか、開業医に受診してもらって、紹介状の義務付けも考えなければならないと思っています。

 

 そうでないと、「本物の死にそう」な方が助からないからです。

 

 

 今回の夏場のインフルエンザのブームについて、「この道」の専門家としてメディアでよくコメントしている医師でさえ、予想がつかなかったようです。

 

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(http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/infection/1243547065/201-300)


5/7 「現在の新型インフルエンザA(H1N1)は、冬に出てくるインフルエンザよりも病原性は低いし、さらに夏場に向かうこれからの季節には流行はしない」
5/10 「これから夏場に入る北半球では発生数は減少してゆく(流行は終息)と推定される」
5/13 「今後夏場に入ってゆくから、このこのA(H1N1)は例え国内で流行してもすぐ消える。入院する程の重症者は極めてすくないだろう」
5/14 「僕は日本の場合、せいぜい今月いっぱいと考えている」
5/15 「このまま放置しておいても夏場には姿が見えなくなる(北半球でのことである)」
5/17 「でも夏だ。SARSと同じように消えてゆくはずだ」
5/25 「インフルエンザA(H1N1)は夏に入り、北半球では終息に向かう可能性」
5/29 「米国CDCは夏にも流行は続くかもしれないような発言もしている」
5/31 「CDCへのインフルエンザ検査結果の報告データであるが、…夏場に向かって…A(H1N1)インフルエンザ発病者数に変化はないことを示している」
6/6 「このA(H1N19ウイルスは夏場でも感染を広げる可能性がある」
6/28 「このインフルエンザウイルスが真夏でも感染性を失わない可能性が高くなったと思う」

 

新型インフル、重症化に備え「学校感染」注視

読売新聞 2009/08/22

「先週からの患者数の伸びは緩やかで、まだまだ流行はこれから。南半球での大流行を考えれば、これから例年(1000万人程度)の4~6倍の患者が出る恐れもある」。インフルエンザに詳しい外岡立人元小樽市保健所長は、現在の流行状況について、そう警告する。

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 仕方ありません。専門家といえど、神様とは異なるし、ワクチンがなくて南半球のオーストラリアが感染がおさまったのに、寒くもない沖縄で感染の広がりが報告されるなんて・・・誰が予想したのでしょうか?。

 

 僕は、「ワクチン万能」を唱えたりはしません(やらないで戦うのは一般人で構いませんが、医療従事者は非常には地雷原のようなところで働くので医療従事者は必須だと思います)。

 

 予防出来る範囲でワクチン接種を行い、さらに病弱な高齢者や若年者の健康を守るため行政サイドがの輸入に向け努力しているのは、万が一、パニックとなってワクチンが不足すれば、「ワクチンがないのは何故だ!」やはり困るからです、ワクチン接種の義務付けや公費による助成も・・・今のところはありそうもないです。

 

 医師専門のサイトである、MedicalTribuneの電子版MTproの記事にはきちんと学会からの接種すべき患者さんについて見解が発表されています。

 

 残念ながら「一般人」の方はこれを御覧になれないので、一部を抜粋しておきます。しかし、「健常人」についてワクチン接種・・・という記載はありません。

 

 各学会がワクチン利権まみれとは思えませんが、これらを足していくと「ワクチン」の必要数が1700万人分以上になります。(1700万人分では幼児~高校生まででほとんど使われてしまいます)では足りないのは当然です。

 

 まぁ、中高生や高校生にはワクチンなしで・・・となると集団感染をおこし、学級閉鎖しても活動して感染を広げるため社会人の感染が増えて、経済活動の停滞したり、通院中の患者さんが発病して重症者への診療が集中し、他の医療サービスなどに穴があく可能性を恐れています。

 

 こういうのって「変」でしょうかね?僕は、高齢者とかが病気になってしまうとすごく医療費がかさむので、ワクチンを打つのが当たり前だと思ったのですけどね・・・。


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MTpro 2009年8月31日掲載

 大流行に向けて早期の準備が期待される新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンだが,国内生産分は思うようなウイルス増殖が得られず,政府は当初予 定していた5,300万〜5,400万人分から1,300万〜1,700万人分へと年内生産量を大幅に下方修正した。不足分を輸入に頼るか否かとともに, 数少ないワクチンをどの人々へ接種するのか,その優先順位が議論の焦点となっている。厚生労働省は8月27日,専門家や医学関連学会代表者らを集めて「新 型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」を開催(関連記事1)。そのなかで,基礎疾患を持つ人や妊婦,小児,高齢者などの接種優先順位について,関連各学会が見解を発表した。


 

厚生労働省のワクチンの優先接種対象者

 

・妊婦                    100万人

・1~6歳の乳幼児              600万人

・基礎疾患(ぜんそく、糖尿病など)のある人 1000万人

・医療従事者                 100万人

・7~18歳の小中高生           1400万人

・基礎疾患のない高齢者           2100万人

……………………………………………………

     計                5300万人

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【沖縄】県立6病院 3900万円黒字/4~7月期 経費抑え患者減補う
沖縄タイムス 2009年09月01日


県立6病院の本年度4~7月期の純損益の累計額が約3900万円の黒字で、予算ベースの目標値を約2500万円上回ったことが8月31日、分かった。経費の縮減や診療単価の増加が、休床などによる患者数の減少をカバーした。県庁で開かれた第3回経営改革会議で各病院長が報告した。
疾患別に報酬を定額料金とする包括払い制度「DPC」の導入などで診療報酬が加算され、医業収益は累計約126億円となり、前年同月比で約1億4000万円のプラスとなった。
一方、看護師不足で一部病床を休床している南部医療センター・こども医療センターと中部病院では、累計入院患者数が前年同月比でいずれも4000人前後減少。病院側は「黒字化には患者数の確保が必須」として地域の診療所との連携を課題に挙げたほか、看護師の負担が軽くなり、診療報酬も加算される「7対1」看護体制の早急な実施を県病院事業局に求めた。
また、新型インフルエンザの感染拡大を受け、各病院長からは「通常の診療機能が低下し、収入減が想定される」「必要な病床をつねに確保しなければならず、病床利用率の低下につながっている」「秋、冬に向けて医師の過重労働の軽減策が必要」と悪影響を懸念する声が上がった。

 

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コメント(8)

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2009/09/02 15:18

Commented by himajin2828 さん

非常事態に備える部署というのは最悪の時に万全の体制がとれるように、あらかじめ準備をしておくものです。・・・日本代表的な部署は警察・消防と医療ですね。

もちろん、どれだけやっても万全ということはありませんが、無尽蔵にコストをかけることが出来ないので、掛けられるコストの範囲内で行う、というのが現実的な対処法です。

ですから、大混乱する冬場に滞りなく医療を提供できるよう体制を整えておきたいところですが、現実的には昨今の医療崩壊により医療機関の受け入れ能力は低下しており (当院も現時点でほとんど満床です。これからのことを考えると頭が痛い・・・)、 今後本格的にインフルエンザが流行し、もともと入院の多い冬場に入ったらどうなるのでしょうか。

 
 

2009/09/03 05:02

Commented by 桜子 (sakurako) ★ さん

こんばんは、桜子です。


> 作りすぎると、返品で損するんですから・・・。
------------------
「損する」とは書いてありませんでしょう。
約300万人分の返品分の「損失」の話ではないでしょうか。
約1700万人分は売れているわけですから、いくらで売るのか知りませんが、一人分2000円で売れば140億円(=170億円ー損失分30億)の儲けになります。

インフルエンザは毎年のことですからね。

売れると思って、過去最多の本数だったのですね。

 
 

2009/09/03 05:34

Commented by 桜子 (sakurako) ★ さん

承前


> 急性期病院に十分な人手(医師や看護師)が集まらないため「病棟閉鎖」した病院も相次いでいます。
-----------------
「急性期病院」とはどういう意味かわかりませんが、救急車を受け入れる病院という意味かもしれませんが。

桜子の周りで、入院患者さんが集まらないので、入院の受け入れを止めてしまった医療機関が3件あります。うち2件は病室のスペースはそのままで、物置くらいにしているようです。1件は産科と消化器などを扱っていましたが、大野事件ですぐに産科を止めてしまって、病院毎売り払って、近くで診療所を開設しました。

近くの某都立病院は夕方5時には、いつも2床の空きベッドを用意していますと宣伝しています。

地域によってずいぶんと事情が違うようですね。(o ̄∇ ̄)o

 
 

2009/09/05 10:37

Commented by skyteam さん

桜子さま>

 ワクチンを積極的に進めるのは「かからない」ですめば、医療費が節約できるからです。インフルエンザ以外も含めて肺炎で死亡する高齢者は、日本ではがん、心筋梗塞、脳卒中についで4位です。
 予防で防げるのに、ワクチンの接種を受けずに、重症肺炎で入院すれば、病院は儲けになりますが、それでも医師も含めてワクチン利権なのでしょうかね?
 ワクチン接種をよびかけるオバマ大統領も、舛添厚生労働大臣も日本の医師もきっと「ワクチン利権」に群がると言いたいのでしょうかね?学校で「ワクチン利権が問題」と習ったり、そういう事をどこで学ぶのですか?あなたは。

 
 

2009/09/05 10:38

Commented by skyteam さん

http://www.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.htmlより
6.インフルエンザワクチンの効果
 これまでわが国では、ハイリスク群に対するインフルエンザワクチン接種を積極的には行ってこなかったので、ハイリスク群におけるワクチンの効果についての詳しい研究成績はほとんどありません。一方、米国では毎年のようにワクチンの効果を調べて公表しています。これによりますと、ワクチン接種によって、65歳未満の健常者についてはインフルエンザの発症を70~90%減らすことができます。また、65歳以上の一般高齢者では肺炎やインフルエンザによる入院を30~70%減らすことが出来るとされています。老人施設の入居者については、インフルエンザの発症を30~40%、肺炎やインフルエンザによる入院を50~60%、死亡する危険を80%、それぞれ減少させることが出来るとされています。
 このように、インフルエンザワクチンの効果は100%ではありませんが、高齢者を中心としたハイリスク群において、肺炎などの合併症の発生や入院、死亡といった重篤な健康被害を明らかに減少させる効果が示されています。これはWHOをはじめ世界各国でも広く認められており、この事実に基づいてハイリスク群を主な対象としたワクチン接種が勧告され、その実施が積極的に進められています。
 従って、わが国でも、ハイリスク群の健康被害を防ぐことを第1の目標として、インフルエンザワクチン接種を積極的に奨める必要があるものと考えられます。

 
 

2009/09/06 13:16

Commented by 桜子 (sakurako) ★ さん

skyteam さま
こんにちは、桜子です。

> ワクチンを積極的に進めるのは「かからない」ですめば、医療費が節約できるからです。インフルエンザ以外も含めて肺炎で死亡する高齢者は、日本ではがん、心筋梗塞、脳卒中についで4位です。
-------------------------
医療費節約のためにインフルエンザワクチンをお薦めになるのでしょうか。
それはおかしいですよ。あなたのおっしゃるようにインフルエンザワクチンに感染予防効果があるとしましたら、医療費節約にはなりませんでしょう。
試算されたのですか。
透析患者や高齢者が新型インフルエンザで亡くなりましたら、医療費の節約になるのですから。


> 予防で防げるのに、ワクチンの接種を受けずに、重症肺炎で入院すれば、病院は儲けになりますが、それでも医師も含めてワクチン利権なのでしょうかね?
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「予防で防げる」というおっしゃり方ですね。
予防で何が防げるのですか、感染予防ですか、それとも重症化ですか。
高齢者の場合は、ほとんど発病しません。
その人たちの分2000万本にかかる費用と、重症化して入院する高齢者にかかる費用とは、比べものになりませんでしょう。


> ワクチン接種をよびかけるオバマ大統領も、舛添厚生労働大臣も日本の医師もきっと「ワクチン利権」に群がると言いたいのでしょうかね?
-------------------------------
必要のない人にとっての予防接種に群がるのを利権だと言っているのです。
必要な対象者には、国内生産で十分間に合うのに、輸入ありき、の議論はおかしいと、申しているのです。

 
 

2009/09/06 13:16

Commented by 桜子 (sakurako) ★ さん

承前

> http://www.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.htmlより
> 6.インフルエンザワクチンの効果
 これまでわが国では、ハイリスク群に対するインフルエンザワクチン接種を積極的には行ってこなかったので、ハイリスク群におけるワクチンの効果についての詳しい研究成績はほとんどありません。一方、米国では・・・
> このように、インフルエンザワクチンの効果は100%ではありませんが、高齢者を中心としたハイリスク群において、肺炎などの合併症の発生や入院、死亡といった重篤な健康被害を明らかに減少させる効果が示されています。これはWHOをはじめ世界各国でも広く認められており、この事実に基づいてハイリスク群を主な対象としたワクチン接種が勧告され、その実施が積極的に進められています。
> 従って、わが国でも、ハイリスク群の健康被害を防ぐことを第1の目標として、インフルエンザワクチン接種を積極的に奨める必要があるものと考えられます。
--------------------------
ご紹介ありがとうございます。
これでしたら、輸入する必要がないではありませんか。
米国の結果については、ただ紹介しているだけですからね。
何しろ平均寿命はわが国はトップですから、ずいぶんとかけ離れている米国の医療政策を参考にする必要がありません。
少子高齢化はたいへんなことなのですからね。

世界一の長寿国で、殆どが症状が軽くて無治療で自然治癒するという新型インフルエンザについて、免疫があるとされていてる高齢者に、効果の不確かな、副作用は少ない頻度でも生じる予防接種を、輸入してまで、する必要などありませんでしょう。
中国がワクチンが出来たと言っているようですが、その実験材料に高齢者を利用するのかと、思ってしまいます。

 
 

2009/09/07 14:05

Commented by 桜子 (sakurako) ★ さん

skyteam さま

こんにちは、桜子です。

> http://www.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.htmlより
> 6.インフルエンザワクチンの効果
-----------------
ご紹介頂きましたが、よく読みますと、国立感染症予防研究所の話なのに、内容が何かへんなのですね。
国立感染症予防研究所がヘンなのはおかしいと思いまして、いつの話なのか、「戻」ってみましても、目次にはありませんし、最終的には国立感染症予防研究所のサイト内検索で見つけました。そうしましたら、

日付: Fri, 07 May 1999 10:30:23

の話で、こんなもの、使いものにならないので、国立感染症予防研究所でも、しまってあるようなものなのですね。

10年も前の話をもちだすなんて、まるで詐欺のようではありませんか。
こんな古いデーターで、インフルエンザワクチンの話をしても仕方がしかたがありません。
こんなものを人に紹介なんか出来ませんよ。
10年前は、こうみんなが思っていた、という話なら別ですが。

そんなことをしていらっしゃいますと、あなたの信用が失われますよ。

 
 
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