ねずみの仲間ヌートリア。田畑を荒らすことから特定外来生物に指定されていますが、生息数日本一といわれる岡山県で本格的な捕獲作業が始まりました。
岡山県玉野市の田んぼに現われたなぞの模様。ミステリーサークルのようにも見えますが、周りにはかじられた稲に何かのふん、そして足跡も見られます。
この田んぼを荒らした犯人はヌートリア。愛らしい表情を見せますが、実は田畑を荒らす害獣です。1930年代、毛皮を取るためにフランスから輸入されたヌートリア。戦後の毛皮ブームが去ると野に放たれ繁殖し、生息数日本一といわれる岡山県では毎年2000万円以上の被害が出ています。
この被害を抑えようと始まったのが捕獲作戦です。大きなネズミ捕りのようなヌートリア用のわな。岡山県の調査で生息が確認された玉野市の鴨川に次々とわなが仕掛けられます。
「6つ(6匹)は掛かると思うよ」(岡山県猟友会 三木学さん)
通り道にわなを仕掛け、活動する夜を待ちます。何匹かかるのか結果が出るのは一夜明けてからです。
翌朝、わなの回収が始まりました。明け方にえさを探していて掛かったのか、次々とヌートリアが運び出されていきます。この日、19個のわなに10匹のヌートリアが掛かっていました。
「プロ野球の選手やったら、ものすげえもんで、5割打者言うたら」(岡山県猟友会 三木学さん)
1万匹以上のヌートリアが生息しているといわれる岡山県。被害を防ぐための捕獲作業はまだまだ続きます。(19日17:43)