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韓国の議員、民主目指し急ぎ来日 交流相手の自民下野 

2009年9月19日14時37分

 【ソウル=牧野愛博】韓国の韓日議員連盟の国会議員たちが19日、訪日して民主党幹部と会談する。これまで日本側の日韓議員連盟を仕切ってきた自民党の下野と民主党政権の誕生で、34年の歴史を誇る同連盟の将来を案じる韓国側は、一刻も早く民主党中心の交流に衣替えしたい考えだ。

 訪日するのは韓日議員連盟代表団の8人で、李明博(イ・ミョンバク)大統領の実兄で連盟会長を務める与党ハンナラ党の李相得(イ・サンドゥク)議員が19日夕、小沢一郎民主党幹事長と面会、民主党の朝鮮半島政策を聞く。日韓議員連盟会長の森喜朗元首相とも会い、年内に東京で開く合同議員総会の日程も詰めたい考えだが、何より気になるのは与党になった民主党の対応だ。

 日韓議連は75年、自民、民社両党議員が参加して結成。歴代会長に福田赳夫、竹下登両元首相らが就くなど自民党が交流を仕切ってきた。「日韓基本条約に反対した」などの理由で社会党の入会を一時拒否したこともある。

 韓日議員連盟の幹部は「民主党が決める問題だが、ぜひ議連交流を活性化させたい」と期待する。同連盟で多数を占めるハンナラ党議員からは「鳩山首相は6月の訪韓時に『ハンナラ党との方が話をしやすい』と語った。議連を通じて与党交流をやろう」との声も上がっている。

 ただ、民主党の議員たちはこれまで、党の日韓議員交流委員会や独自の人脈を通じて韓国側と交流することが多く、どこまで議連を活用するのかはっきりしない。野党時代の縁で、韓国の野党との付き合いも深い。

 日韓議連は過去、在日韓国人の指紋押捺(おうなつ)問題や日韓漁業協定、歴史教科書問題などを巡って政治的な妥協点を探るなど、日韓親善に貢献してきた。一方で、最近は韓国側で日本語を話す議員が減ったことなどから影響力の低下を指摘する声も出ている。

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