2009年9月19日2時2分
その転換は、役所の側にも浸透しつつある。
民主党の政策を批判した事務次官が、鳩山氏から「英国ならクビだ」などと批判されていた農林水産省。幹部は「予算の執行状況、政策の経緯や必要性を説明したうえで、どの事業を止めるかは大臣の判断を仰ぎたい」と語る。省内には、もうじたばたできないという空気が漂う。
民主党との関係構築を他省に先んじて進めたと見られる財務省も試される。補正予算の執行状況を調べてきた主計局の回収額の見積もりは「2兆円台」。閣僚委のメンバーは誰も納得せず、3兆円超への上積みをめざすという。
補正見直しで2兆〜3兆円確保しても、目標の7.1兆円にはあと4兆〜5兆円をひねり出さなければならない。ガソリン税などの暫定税率廃止(減税)に伴う2.5兆円分は道路建設などの削減で対応する方向だが、なお1.5兆〜2.5兆円の財源が必要だ。ハードルは高い。