「同窓名鑑」販売　県が業務停止命令

　同窓会名簿を装って「同窓名鑑」と題した書籍を販売したとして、埼玉県は１８日、特定商取引法（誇大広告）などに基づき、大阪市都島区の通信販売業「人事新報社」（山本太代表）を１９日から３カ月間、県内での販売を禁止する業務停止命令を出した。

　県によると、同社は実在する高校や大学の名前を使い、卒業生にダイレクトメールを送って「同窓名鑑」と題した書籍を１冊約１万１０００円で販売。はがきには「卒業生の活躍状況が一目で分かる」と記載されていたが、実際の掲載者数は卒業生の１割以下だった。

　同社は２００〜３００校分の同窓名鑑をつくり、年間約３億６０００万円の売り上げがあるという。

　同社をめぐっては平成１７〜２１年、１都４県の消費者センターなどに９２５件の苦情があったという。埼玉のほか４都県も同日、同社を処分した。