記者会見に出席した辻仁成監督、木村佳乃、杏、アントニオ猪木（左から）＝六本木ヒルズ
東京国際映画祭（１０月１７日開幕）のラインアップが１６日、都内で発表され、コンペティション部門に出品される「ＡＣＡＣＩＡ（アカシア）」に主演したアントニオ猪木（６６）と、ミュージシャン、芥川賞作家でもある辻仁成監督（４９）が出席。映画初主演となる猪木の演技が絶賛された。
映画は猪木ふんする引退した老プロレスラーと少年の交流を描くもの。昨年、完成していたが公開のメドが立たず、ようやく日の目を見た。
猪木は「（最初の結婚でもうけた）子供を８歳で亡くしており、ストーリーの中に重なる部分があった」と告白。「人生は苦しみも、心にしまったものもある。それを出した瞬間、その人の人間らしさが出てくる。そういう思いで撮影させてもらった」と明かした。
辻監督は「キャパシティーがすごい。こんなステキなシワはなかなかない。秘めた思いが強い」と役者・猪木を称賛。コンペでは最優秀男優賞も選出されるため、映画界でも“世界の猪木”になるかもしれない。
(２００９年９月１６日)