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2009-09-17

【話題人インタビュー】日本経済のどん底でも揺るがない圧倒的な経営力とは!? 焼鳥居酒屋チェーン「鳥貴族」代表取締役の大倉氏が信念を語るスーパーロングインタビュー!!

株式会社鳥貴族 代表取締役 大倉忠司氏 「単品戦略」に「親父マーケット」「200円代均一居酒屋」と、まさに今、時代のストライクゾーンど真ん中にきた均一居酒屋の元祖「鳥貴族」。四半世紀変わらない戦略により年間150%ペースで店舗数拡大。目指すは“全国制覇2000店舗”、そして・・・大阪100店超えの凄腕経営者が次なる地、関東・東海で攻略への快進撃に乗り出した!

———ここにきて飲食業界のマーケットが変わってきてるように感じるのですが、そんな中で「鳥貴族」はまさに時流・・・市場の変化について戦略としてどう捉えてますか?

 

弊社は創業からやっていることが変わらないんです。景気やトレンドも意識せずに来れましたから、私も社員もそういう意識が全くない。最近になり「ついに時代が追いついてきましたね」などと言われる機会が多いのですが戸惑っています。

確かに、去年の秋頃から昨対は若干上がってきました。夏頃まで既存店ベースで105%前後できてたんですが、912月が107%くらい、今年に入り7月頃まで110%くらいの伸び率。ただ、これまでもずっと昨対はクリアしてきてましたので。

 

———そうはいってもやはり「280円均一」という300円を若干切るこのプライスゾーンは今のマーケットのニーズになっていますよ。それを御社は24年も前から変わらずにきてる。

 

これは、当時私が一お客さんの立場だった時に、やはり300円がひとつのラインかなと思いまして。これより下になると安く感じる。特にフードがそうでした。

 

———それを創業された昭和60年頃感じられたわけですね。日本経済の景気がどんどん上がり、バブルもあった。いくらでもいいからレストランにいくっていう時代もありましたよね。そういうことにも左右されず(笑)

 

そうなんです、バブルの時にいい思いはしてないんですよね(笑)

 

———一巡どころか何十もしたかな。失われた十年もありましたしね。それで今、「280円」がど真ん中のストライクゾーンになってる。ある意味「プライスリーダー」になっちゃったじゃないですか。だいたい今勝っている居酒屋は客単2500円以下で、しかも料理もドリンクも均一。感慨深いものがあるんじゃないかと?

 

実は、私は、同業他社さんのお店にはあまり行ってないんです。ですから、実際、どんな料理がっていうのは見れてないんですが、近頃、均一価格戦争とか均一価格居酒屋という取材が増えたので、業界的にそうなのかなと。いずれにしろ、均一を話題にしていただくのは我が社にとってマイナスはないと思っているのでありがたいですね。

 

———もちろん御社の売りは価格に対して価値があるというか、ボリュームにもこだわってますね。コストパフォーマンスというより「バリューフォーマネー」といってるのですが、安いからいい訳じゃなく、「安くても価値がある」「安いから価値がある」と。そういうものをマーケットが評価する時代になってきたと見てるんですが。

 

お客様や市場の間では、「チェーン店=まずい」とか「チェーン店=冷凍」など、今、チェーンを否定するイメージがありますが、私はいい部分もすごくあると思うんです。いいところは取り入れて、逆にマイナスイメージの部分を払拭できたら新しいチェーン店の形が作れるのかなと。もちろん、第一にはお客様に対していいものをお出ししたいということなんですが、その次に従業員が誇りを持ってだせる商品を提供することが非常に大切だと考えています。お客様に冷凍の食材を使ったメニューをお出ししても後ろめたさがあるように、自分自身が自信のないものを商品で扱ったら従業員自身も誇りを持ってこの商売をできない。それは避けたいなと。うちの社員は自社の焼き鳥にすごく自信を持ってくれてると思いますし、そこにうちの存在価値があると思うんです。価格でもバリューでも、ナショナルチェーンさんの焼き鳥には絶対負けたらダメなんですよ。でないと「鳥貴族」の存在価値がなくなる。そこだけは譲れない。ですから、従来のチェーン理論からはすごく反する部分や非効率な部分も大切にしているとこはあります。それを店舗数が4桁位になっていった時にどこまでやれるのかというのは現段階で未知数ですが、ひとつの挑戦ではありますね。

 

———なるほど。「鳥貴族」の原価率はどのくらいなんですか?

 

35%です。辺に下がりすぎるのも怖いですから、このラインを守っています。

 

———鳥そのものの産地は企業秘密ですか?

 

いえ。今は、どうしましても鳥の卸会社頼りです。鳥の卸は牛のように全国を網羅する大手がないので、例えば、関西でしたら大阪、京都、兵庫。名古屋は名古屋ですし、東京は東京。産地は関西に関しては4ヶ所に分散してます。東京も産地は3ヶ所くらい。鳥インフルエンザがでますと供給できませんので。ただ、動きとしては、今、商品開発含めて産地と直で交渉する形にもっていくよう動いてます。卸の会社さんには物流という立場で、こちらで交渉した鳥の価格に物流費をのせていただく形にする。他の食材や酒類は既にそうしているので、鳥をそういう形にできたら本当に自社でコントロールできるかなと。今後は供給面の部分がすごく大事だと思うんです。特に鳥はすべて国産でまかなっていますから、どれだけ押えられるか。ただ、多少資本参加は可能性としてありますが、産地の経営をするつもりはありません。私たちはあくまで飲食の営業だけに特化したいので、それ以外はすべてアウトソーシングにします。

 

———産地と直にすれば原価交渉はし易くなりますね。品質の均一さは保てますか?

 

産地にはすべて足を運んで確認していますし、産地と卸の流れはどこも一緒なので問題ありません。ただ、卸の衛生管理的な部分で若干品質のぶれがあるので、その辺りが今後の課題ですね。

 

———先ほどおっしゃったスタッフの自信といいますか、誇り。これはどのように教育を?

 

まず鳥貴族を本当に好きになってもらうことです。すごい業態だと信じてもらい、想っていただくと。そこにすごく力を入れています。一番怖いのは、経営陣はどんどん前を向いてるのに振り返ってみると誰もついてこないこと。だから絶えず確認をしています。出店ペースはどうだ?早いか?ちょうどいいか?まだ早めてもいいか?と。だいたい皆にいってもらうのは、ちょうどいいとか、もっと早めて欲しいとか。なぜだ?と聞くと、この鳥業態をもっと広めたいといってもらえる。うちの会社よりも、この店を好きな社員スタッフの方が多いみたいですね。鳥貴族を本当に好きというか。

 

———会社のビジョンとして、20081月、100店舗達成時に「日本一宣言。全国1000店舗」を掲げられてましたね。これで社員の方々もさらに上に向かって突き進むべきベクトルができたのでは?

 

「焼き鳥日本一宣言」はTシャツにも書いてあります。けっこうプレッシャーがあるんですよ(笑)クレームのお客さんに「どこが日本一目指してるんや」と言われますし。いい意味で厳しい目線となり我々も鍛えられるかなと。だから背負わせてるんです。それが、また誇りを持っていただくことに繋がりますから。うちは日本一を目指しているんだと。新しい焼き鳥屋を作ろうと。

従来、焼き鳥屋のイメージは中高年とか赤提灯だったと思うんですが、これからの焼き鳥のスタンダードは鳥貴族にしたいんです。だから、従来の焼き鳥屋じゃないやり方でいく。例えば、関東はそこ迄いってないですが、大阪だとたいがい空中店舗。それも最大7080坪の店もある。焼き鳥専門でこれほどメニュー絞った店でそれだけの規模の店はなかったと思うんです。

 

———いや、東京で空中店舗でそれだけの規模は今難しいですよね。ふつう出店しないですよね…こわくて(笑)

 

今ですと、新宿や渋谷だったら100坪の店が空いているみたいで

 

———そりゃ、今なら物件はいくらでもあるでしょ(笑)

 

はい(笑)ただ、どうしても賃料との関係がありますから。そこは無理をしません。売上げの8%以下に押えたいんので、都心で坪25000万、ローカルであれば坪20000万くらいで止めたいなと。

 

———これからの戦略及び出店ペースは?現場からどんどん出店したいという意見があると伺いましたが、FCもそうなんですか?

 

はい。新規はもうお断りしていて、既存の加盟社にどんどん多店舗展開していただきます。新規加盟のお話もいただくんですが信頼関係作るのに時間が掛かりますし、そうなると既存の方だけの方が非常に楽なので。

 

———12法人の2個人でしたね。でも、それだと出店予定のピッチに追いつかないんじゃないですか?

 

今、145店舗のうち直営が67店舗なんですが、直営の比率をどんどん上げています。直営に関しては前年の150%成長で計画していまして4期連続で達成できてますし、各FCさんにも目標設定を設けていて、計画通りだとまずいけるかなという感じです。

 

———関東で500店目標を掲げてますが、今後、関東の比率を上げていくと?

 

はい。先日、千葉の行徳に出店しました。それで関東が26店舗。私どもは7月決算なので今期は始まったばかりですが、直営で30店舗前後を予定しています。それに、FCさんでの出店を20店舗くらい計画してます。

 

———直営30店舗のうち関東はどのくらい?

 

半分くらいですね。それから東海に5店舗くらい出店します。

 

———東海にも力を入れていく?

 

はい。名古屋には今年進出して今2店舗だしているのですが知名度がないのに一号店がすごいロケットスタートで意外でしたね。東京は最初大変でしたから、そういう意味では名古屋は嬉しい誤算でした。

 

———場所はどちらに?

 

中区錦です。最初に知名度売ろうっていうことで一階に出店したのもあるんですが、一気に名古屋が均一戦争みたいになってきて。うちに全メニューを写メで取りに来てそのままコピーする店もでてきたくらいですから(笑)

 

———それはもう「鳥貴族ブランド」が全国の新しいチェーンとして認知されたってことじゃないですか(笑)

 

いや、まだまだまだ

 

———まだまだって、なにがまだなんですかね。何が足りないんでしょう(笑)

 

やはり関西と関東では知名度が違います。関西ではほぼ知らない方がいらっしゃらないくらいに広がりましたが東京はそういう意味ではまだまだ。もちろん同業者さんにはけっこう知っていただいていますが一般の方になるとまだ認知度は低いですね。ただ、おかげさまで、ここ最近は立ち上がりから人が集まるようになり、年商1億以上売る店もでてきたので関東の出店ペースも少し上げられそうです。

 

———年商1億!? すごいですね。既存店だとどこですか?

 

六本木もそうですし、葛西、下北沢、西葛西も一億ペースはいきますね。月800900万。坪ですと月30万くらいですね。

 

———30万あれば一億くらいいく計算になると。客単2200円くらい?

 

関西は2200円、関東は2100円平均です。意外だったんですが関東の方が客単が低いんです。私たちの主要のお客さんは若者多いんですが、まずこっちにきて驚いたのが、求人に来た人が車をもっていないことが多い。関西だと、ほとんどの人が持っているんです。東京は住宅費含め駐車場料金も高いですしお金を使えないんでしょうね。だから利用の仕方が違うんです。特に中央線沿線なんですが、食べにではなく飲みに来てますね。うちはキャベツ盛りがおかわり自由なんです。端麗でしたらコンビにより安いので、皆さん、淡麗の大ジョッキを頼まれる(笑)

 

———それこそ不況の影響ですね。逆に、それを逆手に取るというか東京には不況を楽しむような文化がある。立ち飲みやホルモンブームが一気に広がったりね。

 

よく言われました。夢はあるけど金のない若者が多いですよって(笑)。そういった方にとって、うちは最適なんでしょうね。劇団の方とかバンドの方は多いですよ。六本木なんか開店と同時に下見に来ましたから。「あ、これからここに来れる」みたいな(笑)

 

———以前、回転率がだいたい2.5回転と伺いましたが相当ですよね。

 

実際の有効稼動率でいいますとそれくらいです。もちろん、4〜6席に2〜3人で座られることもありますから本当の客席数でいいますと稼働率でその数字は無理なので、基本的には絶えず満席的な状態を作らなければいけませんが。

 

———店の規模としては平均的にどのくらいなんですか?

 

最近ですと3040坪。席数で70席前後を標準にしています。でも、渋谷や新宿のような市場の大きいところであればもっと大型店でも大丈夫です。先ほどお話したように空中でも全然okなんですが飲食ビルの方がいいですね。特にナショナルチェーンさんが入っているビルの方がいいです。コバンザメ商法ですが(笑)

 

———コバンザメではなく、もうそこで堂々とリーチをかけられるじゃないですか。コバンザメ転じて・・・と。進化してるなという。それから「鳥貴族」の特徴的なのが近所の奥さんがしているという仕込みですね。面白いよね。

 

36人のアルバイトさんが昼頃に来て夕方5時頃まで串打ちをしています。1日平均1000本くらい。けっこうテクニックが必要なので、どうしましても最初は遅いですが仕込みが基本なので。ストックしますといいものがだせないので毎日仕入れて同じ作業を繰り返してます。「鳥貴族」は個店のチェーン化をイメージしていただいたら分かり易いかと。タレも自作なんです。鶏を丸一匹使い、リンゴも生のものを切っていれたり。やはり味がよくなるので、そこもこだわりたいんです。

 

———「新しいチェーンの形」というのは個展のチェーン化という訳ですね。しかし全店均一でしかも仕込みをほぼ各店でやりながら味の統制を図るというのは難しいですね。「餃子の王将」なんかは、各店違うことを売りにしてるくらいですしオリジナルメニューもある程度自由に認められている。

 

うちもオリジナルメニューを5〜6品までは認めてるんですよ。マグロの刺身とか、鳥のイメージを変えるようなものはノーにしてますが。特にドリンクは場所によって需要がかなり異なってくるので、ビジネス街では焼酎を増やすなど自由度を高くしています。

 

———ハイボールはやってないですね。これは頑に?

 

いえ、おそらく山崎ハイボールは出しているはずです。

 

———それはちょっと高めに。

 

いえ(笑)

 

———280円?え〜、それはありえないよね。それはものすごい「売り」ですよ。山崎ハイボールを280円で飲めるっていう。

 

ウイスキーって割りとでなかったんですが、山崎10年に変えたらでましたね。

 

———いや、それはでるでしょ(笑)。普通、700800円で出してますよ

 

はい(笑)。そういう商品をどう作るかという。サプライズしなければお客さんに喜んでいただけない。もちろんメーカーの協力もあります。半年毎にメニュー変えるんで半年間だけでもこの商品安く入れてくれとかですね。

 

———かなりサイエンスチックというか、経営がエンジニアリングですよね。PR戦略はどうされているんですか?

 

基本的にはHPのみです。最近はメディアで取りあげていただきますが、こちらからの販促は一切禁止しています。呼び込みもオープン時だけで後は一切なし。「鳥貴族」はいつも安い。これ以上安くしてどうするというのが売りなので。

 

———店舗が増えた今でこそPRなしも分かりますが当初大変だったのでは?

 

口コミでお客様をどれだけ集められるか、そこに店の力があると思っているんです。途中までは、あえて雑誌に乗らないようにした時期もありました。変に取りあげられてブームになっても怖いじゃないですか。それよりは実力を知りながら出店する方がいいと思っています。だから「時流ですよ」といわれても、やっていることが全く一緒なのでピンと来ない(笑)。「均一ブーム」も向こうからやって来ていただいたことで、おそらくナショナルチェーンさんなんかは景気がよくなったらすぐ戻されると思います。自分がやって来てなんですが、焼き鳥とか単品の店でないと均一は無理があります。メニューにバラエティさもだせないですし居酒屋とかですとコストが高くなるので長続きしないと思うんです。弊社は最初からそれでやっていますから。

 

———「鳥貴族」はまさに不況に強い業態ですね。

 

最初からそういう企業を目指していましたから。業界内でも一番の低価格を作りたい。それも安いだけじゃなく本当にいいものを。それさえ作れれば、景気にも流行にも左右されない業態が作れると思っていました。

 

———そして、徹底した客目線。「お通しをださない」とか。

 

この業界に入る前に自分が感じたことしかやってないんです。焼き鳥が大きいのもそうですし、均一価格もお通しを出さないのもそう。僕はお通しをサービスだと思っていましたから、ある時伝票をみたら付いててこれ詐欺だなと(笑)。突き出しは一回やると止めれないと思います。すごい儲けですもん。客単価それだけで上がりますから。

 

———もう、ぶれずに2016年までは「1000店目標」に向けて突っ走るわけですね。他の業態は一切見ず?

 

私自身が不器用なんです。色々なことをできない。お客さんの声が、一番誘惑がありました。魚料理を置いてくれとか鳥だけだと飽きるからとか、牛串を揃えてくれよと。その度に、我慢、我慢、できました。店長からも提案で、もっとファミリー客を増やしたいからファミリー向けの料理を出したらダメですかと。絶対ノーですね。お前ら考えてみろと。家族連れで子供がうろうろする席で飲みたいかと。鳥貴族が本当に来てもらいたいお客さんは飲みにくる人達なんだから。もちろんそうやって作っているなかでファミリー客が来てくれたら歓迎しましょうと。でも、こっちからファミリー客を呼び込むようなことは絶対止めよう。でなきゃ本当のうちのお客さんが離れるよと。店長というのはどうしてもお客さんを広げたいと思うんですが、僕らは逆に絞り込めというんです。そうすればより強いものができると。メニューもそうです。

 

———社長も誘惑にかられた時期があったと?

 

創業時はありましたね。一年くらいずっと不振でしたから。でも、やはり時代の流れは絶対に専門店なんです。僕は飲食業よりも小売業やスーパーとかに影響受けているんですが、なんでもありの総合スーパーよりも専門でそれに絞った方がよりいい商品が出せますし、お客さんの満足度も取れると思うんです。もし本当に色々なメニューを置いて強いなら、ハンバーガー、ピザ、フライドチキンを置いた店を作ったらいいんじゃないかと。それだけ揃えた店が日本一にならなきゃ嘘でしょ。でも、なっていない。特化したところが強いじゃないかと。経営者はいろんなメニュー置く方が安心するんですよ、お客さんが広がりそうでね。でも結局ぼやけるんです。

 

———引き算の考え方ですね?

 

経営者にとって絞るというのは勇気がいるんです。でも絞ることで明確になる。料理だけでなく、お客さんもターゲットもそう。焼き鳥を食べたい時は来てください。ほかを食べたいときは他所へいってくださいと。なんでも食べたい人を呼び込むのは無理がありますよね。焼き鳥が食べたいならここ、寿司食べたいならここ。そういう流れになって来てると思うんです。

 

———時流かもしれないけれど、今は若い経営者も「100年続く店」を作りたいといいだしている。トレンドは意識しつつも、ぶれないものを確率したいと。

 

僕は、景気や流行に左右されないということが一番大事なことだと思っています。「生活必需店」になりたいですね。そうすれば景気よくなっても関係ない。実際、うちの業態は景気よくなっても売り上げは変わりません(笑)。皆さん、高い店にいきますから。そして、変わらないのが一番いいのかなと考えています。

 

———最近、社会事業にも取組み始めていらっしゃいますが?

 

企業責任といいますか、そういう部分を強く感じてきています。数字がすべてではないにしろ、僕は数字をすごく大事に思っているんです。どれだけ多くのお客様に利用してもらうか、雇用数もそうですし、日本という中での影響力もそう。で、やはり「1000」という数。今後、そういった規模の飲食業はもうでないという話もあるんですが、やはり挑戦したいです。やれると思っていますから。そのためには「生活必需店」にしなければならない。そのために、一番のボトムの価格でいいものをだしていく必要がある。1000も通過点です。大阪だけで100店舗出してますから首都圏と東海と関西でやれると思っています。だから、将来的に「2000」はいけると思ってるんです。あまり大きなことをいうと社員が慌てますが(笑)

 

———今後、海外進出の予定はありますか?

 

いえ、日本でもまだまだこれからですから。少子化問題などで日本市場はどんどん縮小していきますし、いずれはでていかなければなくなるかもしれませんが、今、あえてリスクがあるところに出さなくてもいいだろうと思っています。まずは目標の「1000」店舗。それとともに、日本における業界の地位を向上させたいんです。

 

———地位向上というのは、産業として焼き鳥業界を確率すると?

 

焼き鳥業界うんぬんではないんです。創業時、私とアルバイトの仲間でやっていたんですが、その中には大学通っていた人もいて、いざ親に相談すると、なんで大学にまでいって水商売かと。ですから、私は親に自信を持っていえる企業を作りたいし、そういう業界にしたいんです。マクドマルドさんがプロ野球球団を持つ話が合った時、本当に持って欲しかった。自社だけじゃなく、皆でこの業界の地位を上げていければいいと思います。

 

———その為には、どうすればいいと考えていますか?

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