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食料自給率と世界の食料需給
 
 
我が国と諸外国の自給率

1.我が国の食料自給率の動向

(1) 我が国のカロリーベースでの総合食料自給率は、昭和40年に、73%だったものが、平成10年度に、40%となり、ここ6年は連続して40%と横ばいで推移しています。
また、穀物自給率(重量ベース)をみると、昭和40年に62%だったものが、平成15年度には27%に低下しており、3割にも満たなくなっています。

(2) 各国の食料自給率
主な欧米各国(韓国を含む)ノ2002年のカロリーベースの総合食料自給率は、いずれも高い水準となっており、我が国は、先進国の中では最低水準になっています。同じように食生活の欧米化が進む韓国も自給率が低下傾向にあります。

(3) 人口1億人以上の主な国の穀物自給率
食料消費の大きな国での穀物自給率は、我が国が最低となっています。

■食料自給率の推移 (図表)食料自給率の推移
資料:農林水産省「食糧需給表」
■各国の食料自給率(カロリーベース)の推移 (図表)各国の食料自給率(カロリーベース)の推移
資料:日本以外のその他の国についてはFAQ"Food Balance Sheers"等を基に農林水産省で試算。ただし、韓国については、韓国農村経済研究院"Korean Food Balance Sheet2001"による(1990,1980,1990及び1995〜2001年)
■人口1億人以上の主な国の穀物自給率(2002年) (図表)人口1億人以上の主な国の穀物自給率(2002年)
資料:FAO「FAOSTAT」

2.我が国の食料輸入の外国の生産への影響

(1)我が国の農産物の輸入のために、関係国では、どのくらいの農地を使用していることになりますか。我が国の農地面積は、昭和40年には600万ヘクタールありましたか、現在(平成15年)では、474万ヘクタールに減少し、耕地利用率も94%と、フルに使われていない状況となっています。

一方、小麦やとうもろこし、大豆や畜産用の飼料畑など、輸入量に見合う外国での作付け面積を試算すると、1,200万ヘクタールとなり、我が国の国内の農地面積の2.5倍にもなります。私たちは、国内と合わせて1,700万ヘクタール近い農地を必要とする食生活を営んでいることになります。

■主な輸入農産物の生産に必要な海外の作付面積(試算) (図表)主な輸入農産物の生産に必要な海外の作付面積(試算)
資料:農林水産省「食料需給表」、「耕地及び作付面積統計」、「畜産物生産費統計」、財務省「貿易統計」、FAO「FAOSTAT」、USDA「Agricultura Statics」

(2)バーチャルウオーター(仮想水)について

主な輸入農産物の生産に必要な海外の作付面積(試算)

  1. バーチャルウォーター(仮想水)とは、1990年代に、ロンドン大学のトニー・アレン教授が提唱したもので、「水資源が絶対的に足りない地域への食料の輸入は、その生産に必要な水資源を他の用途に転用可能であるという意味であたかも水の輸入と同じである」という考えで、それが世界に受け入れられつつあります。
  2. 一般に日常生活で私たちは水を使用していますが、食料を初め私たちが関わっている様々なものを生産するときにも、その生産過程でたくさんの水が必要となります。その必要な水の量と思われる水のことを「バーチャルウォーター(仮想水)」と考えるわけです。
  3. 穀物の場合を例にとって、バーチャルウォーター量を計算する算定方式は、
  4. この式により我が国の食料の輸入量に必要なバーチャルウォーターの量を算出すると、640億立方メートル/年となり、国内の年間灌漑用水使用量は580億立方メートル/年とほぼ同程度の水が、食料の輸入によって国内で使わずに済んでいることになります。
  5. 膨大な食料を輸入しているということは、食料そのものの輸入に加えて、膨大な量の水を輸入していることでもあります。
  6. 我が国の場合は、もともと農作物の生産のためには、水の問題より農地の問題にネックがあり、この新しい考え方をどう活かしていくかは、むしろ国際間の食料需給として考えることかもしれませんが、水の大事さを再認識したいものです。

→参考資料 沖大幹助教授 東京大学生産技術研究所のホームページ

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