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優先接種の基礎疾患、「定義」案を公表−厚労省

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 厚生労働省は9月18日、国立感染症研究所感染症情報センターで、5回目となる「新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」を開いた。意見交換会では厚労省側が、ワクチン優先接種の対象とする基礎疾患の定義についての案を提示。慢性呼吸器疾患や慢性心疾患など、大きく分けて9項目の疾患を挙げた。また、ワクチンの接種回数や、季節性と新型のインフルエンザワクチンの同時接種についての方針案も示した。厚労省は24日にも再度、意見交換会を開く予定で、月内に優先接種の対象を固める方針だ。

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 この日の検討会には、厚労省の担当者以外では、新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会の委員の尾身茂・自治医科大教授と岡部信彦・国立感染症研究所感染症情報センター長、川名明彦・防衛医科大教授の3人が参加した。

 意見交換会ではまず、厚労省側がワクチンの優先接種の対象となる基礎疾患の案を提示。大きく分けて、▽慢性呼吸器疾患▽慢性心疾患▽慢性腎疾患▽肝硬変▽神経疾患・神経筋疾患▽血液疾患▽糖尿病▽疾患や治療に伴う免疫抑制状態▽小児の疾患―の9項目を挙げ、それぞれの疾患について、特に優先接種の対象とすべき人の定義を詳述したもので、参加者からは一部修正を求める意見が出たが、大筋では了承された。

■接種回数、同時接種の方向性は
 また厚労省は、ワクチンの接種回数についての「今後の対応方針(案)」を提示。案では、国産ワクチンについては、当面2回接種の方針で接種体制の整備を進めるが、今後国産ワクチンの臨床試験の中間結果などを踏まえ、1回接種の有効性についても検討するとしている。輸入ワクチンについては、「2回接種を前提に」体制の整備を進めるが、最終的には特例承認時に、それまでに得られた国内外の臨床試験のデータなどを踏まえて検討するとしている。
 季節性と新型のワクチンの同時接種については、厚労省側が現在のガイドラインでも「禁止されているわけではない」とした上で、既存の製法による国内ワクチンと季節性ワクチンの同時接種について、医師が必要と認めた場合には実施可能であることを周知する方針を示した。ただ、アジュバント入りの輸入ワクチンと季節性ワクチンの同時接種については、別途の検討が必要とし、「当面の間は差し控えることが望ましい」としている。また参加者からは、季節性ワクチンも例年通り接種すべきとの方針を厚労省から明確に発信してほしいとの意見が出た。

■保育関係者、受験生も接種を
 このほか厚労省は、9月6−13日に実施した、ワクチン接種の在り方に関する「素案」に対するパブリックコメントの状況について説明した。2993の個人と団体から4345件の意見が集まったとした上で、多数意見を中心に紹介。「保育関係者にも接種すべき」(341件)、「受験生、予備校生、浪人生にも接種すべき」(200件)、「若い世代(主に小中高生)への接種を優先すべき」(179件)などの意見があったとした。


更新:2009/09/18 22:52   キャリアブレイン

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