死に場所

いろいろ考えた。


できるだけ

他人や身内に後々迷惑のかからない死に方を…


線路に飛び込めば
莫大な損害賠償を求められる

首を吊っても
場所によっては土地の地権者に迷惑をかける事になるかも知れない


飛び降り自殺も同じ

誰かを巻き込んだら申し訳ない…




自分の車内しかない。

排気ガスを引き込むか…

死に損なって植物人間になる事だけは絶対に避けないといけない。




確実に死なないと

意味がない。



絶命後、最低でも12時間は発見されない場所。



探すしかない

最期の言葉

遺書ってどう書くんやろ…

当たり前か…

自分がそんなものを書く立場になるなんか誰も予想して生きてるわけじゃないもんな…




久しぶりにペンで紙に字を書いた気がする


多くの漢字を忘れかけてた


それでも
自分がこの世に残す最期の手紙だから、きちんと書きたかった



友美への文章を書いてる時…

どうしても美桜の顔が浮かんできて何度も泣いた…


最後に一度だけでいいから美桜の顔を見たかったけど

覚悟が緩みそうだったので我慢しようと思った。




もうすぐ終わる

心の岸辺

『死』への恐怖はない。

むしろ

早く終わらせたい。

早く裁かれたい。

恥ずかしくて生きてられない。




自分自身から“感情”というものが消えてゆくのがわかる…

感情なんて持つだけムダだと…



だけど

毎日、俺の帰りを待って食事を作ってくれる美沙を見ていると

人間として、男として

申し訳ない…




早く

消えてしまいたい…
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