福井山岳会・宮本会長
登山仲間だったサカイオーベックス前会長の故三田村庄一さんの一周忌を追悼しようと、八月二十日から今月五日まで中国・チベットの未踏峰の頂に遺品をささげるための登山に挑んだ福井山岳会の宮本数男会長(80)が、帰福した。挑んだ山は「神山」のため現地関係者から入山が許されず、宮本会長は来夏に別の未踏峰登山に再挑戦する。
三田村庄一前会長の遺品のピッケルを手にする宮本数男会長=中国・チベット自治区で(宮本会長提供)
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当初に登頂を予定していた未踏峰の「テンジンチュバ」(五、八三二メートル)への入山許可が得られず、そこからほど近い未踏峰に挑んだが、岩肌が露出して危険だったため頂までは登られなかった。
登山後、追悼のためにチベットの四つの寺院を参拝した宮本会長は、現地の倉庫に遺品のピッケルを預け、来年に未踏峰の「ダカンリ(双耳峰)」(六、二四七メートル)へ再挑戦することを誓った。「来年まで元気でいなあかんな。みたはん(三田村さん)も待ってるやろうし」。宮本会長は来年八月、十二回目となる最後のチベット未踏峰登山に挑む。 (藤共生)
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