Thu, July 09, 2009
Chapter 01 Keita Andou
テーマ:Bad Company
安藤 啓太・・・格下変態同僚。29才。Blood type O
中央大出身。なぜお前はこの会社にいる?私より年上でキャリアもあるはずなのに格下であり、変態セクハラ野郎である。まさにあだ名の『刑』が相応しい。こいつのセクハラは手を出すので性質(タチ)が悪い。うわさではバイセクシャルでは無いかと言われている。ざまー。お前も○ね。
・・・・
三十路前の独身大卒社員だが、仕事に対する向上心も無く、毎日をただ漫然と過ごしている。こいつは特にセクハラが凄く、胸や尻を平気で触る。本人はスキンシップのつもりらしい。最初は私もかわしていたのだが次第に腹が立ってきた。
こいつがなぜこんなに無気力なのかというと理由がある。上司が奴の業務を私に分散したからだ。まあ妬んでいるという事だ。
当の本人は本来、意外と頭の回転も良く、いわゆるやれば出来るタイプなんだが、やらない。やりたくなくても給料はもらえるから、それがサラリーマンのいいところでもある。
妬みの理由は簡単。女への偏見、低学歴への蔑み、言ってみればプライドを私に挫かれたのだ。だったら正々堂々と勝負してくればいいのだが、奴はネットのエロ画像や掲示板に走ってしまった。馬鹿野郎だ。
たとえ先輩であろうとも、仕事で遠慮していたら逆に自分がやられてしまう。才能は出し惜しみするためでは無く、発揮するためにあるのだ。
ところで私は彼が大嫌いだ。セクハラの件だけでは無い。信じられない陰険なところがあるからだ。
--------------------------------------------------------------------------------------------
「なあ、里美(え~い下の名前で呼ぶな!馴れ馴れしい)。たまには酒飲みに付き合ってくれよ。」
「やなこった。あんた、変態じゃないか。」
「・・・・そうか。じゃ、いい。悪かった。」
「・・・?なに?なんなの?。」
「お前って性格がハッキリしてていいな。女だから何言っても許されるし。男はそういうわけに行かないんだよ。・・・ハア、言ってもどうせ分からないか・・・。」
「なんだそれ、どういう意味だよ。男だの女だの、仕事場では関係ないでしょ(怒)?もう、しょうが無いなあ。愛ちゃんも一緒に行くって言うなら付き合ってやるよ。」
「お!w。じゃあ誘ってみるか。」
それから帰りに近くの居酒屋で他愛も無い話をしただけで、その日はとっとと帰った。・・・しかし、次の日・・・。
朝礼の前にセクハラ係長が奴の顔を見るなり、
「おお、お前なんでそんなに嬉しそうな顔してるの?何かいいことあったのか?え?え?えー?」
「ええ、実は彼女ができたんですよ。2ヶ月前に振られたっきりずーっとモヤモヤしてましたのでね。気は強い奴ですが体は良いので、今度は長続きするでしょう。」
「そんないい女がいるの?お前自分ばっかり汚いな。紹介しろや!ゴルア!!」
「ねえ愛ちゃん、あいつ彼女出来たんだってよ。あんな奴のどこがいいんだろうね。(ボソボソ)」
「さあ。でも顔はそんなに悪くないし、まあ騙そうと思えば騙せるんじゃないですか(笑)(ボソボソ)」
「でも昨日はそんな話してなかったよ?・・・まあいいや。勝手にやってれば。」
しかし・・・
「おはよう里美、愛ちゃん。今日も時間あるか?ちょっと付き合えよ。いい店に連れていってやるよ。」
私はネットで今日のニュースをチェックしていた。
「ああ?何て?何か言った?」
愛ちゃんが囁く・・
「里美さん、なんかあの人、目が可笑しくないですか?今日も一緒にどこか行こうって言ってますよ。」
「ん?・・・・。・・・・。」
奴を見てみると確かに、いつもに無い妙な笑顔でこちら向きながら手招きをしている。
「なんだよ。用があるならお前がこっちに来い!」
「ったく厳しいなあ。今日も帰りに遊びに行こうぜ。」
「あのなあ、昨日は仕方無いから行ってやったんだけど、なんでイチイチあんたに付き合わないといけないわけ?忙しいだけど。」
「だってお前彼女じゃん。彼女は黙って俺について来い!。」
「ああ?誰がお前の彼女だ!!ふざけるな!」
朝から事務内で罵声が飛び交う。それに気づいたセクハラ係長がこちらに歩み寄る。
「え?彼女って・・新堂ちゃん?え?嘘だろ?・・え?え?えー?」
「ハハ!いや~バレちゃいましたね。そうなんです実は付き合うことになったんです。ね、里美(呼び捨てに格上げ)」
「ちょ・・・ちょっとあんた達何なの?」
「だって昨日酒飲んだ時に付き合ってもいいって言ったじゃんw」
・・・愛ちゃんとボソボソ会話。まるで愛ちゃんは私のセコンドだ。
「いやいやw言ってる意味が全然わかんねえんだけどw」
「里美さん、アレですよアレ。昨日の『心理テスト』ですよ。」
「心理テストって。あんなの只のゲームじゃん。」
「彼、皆の前でわざとこういう事を言って里美さんを追い込んでるんですよ。ハイ、昨日の心理テストのサイトですよ。」
携帯を差し出した愛ちゃん。昨日3人でやった心理テストのサイトだ。
『一見あなたに悪態をつく彼女。実は心の裏返しで、本当はあなたの事が好きなんです。そんな彼女には皆の前で愛を告白しましょう。彼女はきっと大喜び。嬉しい気持ちも隠せませんw。彼女は怒るフリをしますが、それは愛の証。もう一度誘いましょう。その夜、二人は必ず結ばれます。ガンバって!!』
「こ、こんな事で・・・嘘だろ愛ちゃん・・・。ん!?・・・・・でもこれって確か・・(ケラケラw)
「おい、何を二人でコソコソ言ってるんだよ。まあよろしく頼むよ俺の彼女(微笑→オエーっ!)」
「(クッ・・・・!この野郎・・・)おい、お前この心理テストで私を引っ掛けたつもりなんだろうけど、本当に入力した内容が正しいと思ってるのか?あ?(笑)」
「ん?なに・・なんて入れたんだよ。」
「ギャーハハハハハ、入力したのはそこにボケーっと突っ立ってる係長のデータだよ(爆笑)。私はてんびん座で係長は乙女座だ。おまwww今夜係長と結ばれるのか(大大大爆笑))))」
「!!!!!!!!!」
ざまあ見ろ。汚いマネで女を弄ぶからだ。
そしてその光景を見て唖然とするセクハラ係長。でも満更でもなさそうな顔に見えたのは気のせいか。
そんなわけで奴にはバイセクシャルの噂が流れた。IQ115を誇る私が短時間で社内に噂を流すのは造作も無い事。
お局こと、かおりんアドバンスに本件をチクるだけだ。
全社に伝わるのに半日と掛からなかった、と言えばお分かりであろう。
中央大出身。なぜお前はこの会社にいる?私より年上でキャリアもあるはずなのに格下であり、変態セクハラ野郎である。まさにあだ名の『刑』が相応しい。こいつのセクハラは手を出すので性質(タチ)が悪い。うわさではバイセクシャルでは無いかと言われている。ざまー。お前も○ね。
・・・・
三十路前の独身大卒社員だが、仕事に対する向上心も無く、毎日をただ漫然と過ごしている。こいつは特にセクハラが凄く、胸や尻を平気で触る。本人はスキンシップのつもりらしい。最初は私もかわしていたのだが次第に腹が立ってきた。
こいつがなぜこんなに無気力なのかというと理由がある。上司が奴の業務を私に分散したからだ。まあ妬んでいるという事だ。
当の本人は本来、意外と頭の回転も良く、いわゆるやれば出来るタイプなんだが、やらない。やりたくなくても給料はもらえるから、それがサラリーマンのいいところでもある。
妬みの理由は簡単。女への偏見、低学歴への蔑み、言ってみればプライドを私に挫かれたのだ。だったら正々堂々と勝負してくればいいのだが、奴はネットのエロ画像や掲示板に走ってしまった。馬鹿野郎だ。
たとえ先輩であろうとも、仕事で遠慮していたら逆に自分がやられてしまう。才能は出し惜しみするためでは無く、発揮するためにあるのだ。
ところで私は彼が大嫌いだ。セクハラの件だけでは無い。信じられない陰険なところがあるからだ。
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「なあ、里美(え~い下の名前で呼ぶな!馴れ馴れしい)。たまには酒飲みに付き合ってくれよ。」
「やなこった。あんた、変態じゃないか。」
「・・・・そうか。じゃ、いい。悪かった。」
「・・・?なに?なんなの?。」
「お前って性格がハッキリしてていいな。女だから何言っても許されるし。男はそういうわけに行かないんだよ。・・・ハア、言ってもどうせ分からないか・・・。」
「なんだそれ、どういう意味だよ。男だの女だの、仕事場では関係ないでしょ(怒)?もう、しょうが無いなあ。愛ちゃんも一緒に行くって言うなら付き合ってやるよ。」
「お!w。じゃあ誘ってみるか。」
それから帰りに近くの居酒屋で他愛も無い話をしただけで、その日はとっとと帰った。・・・しかし、次の日・・・。
朝礼の前にセクハラ係長が奴の顔を見るなり、
「おお、お前なんでそんなに嬉しそうな顔してるの?何かいいことあったのか?え?え?えー?」
「ええ、実は彼女ができたんですよ。2ヶ月前に振られたっきりずーっとモヤモヤしてましたのでね。気は強い奴ですが体は良いので、今度は長続きするでしょう。」
「そんないい女がいるの?お前自分ばっかり汚いな。紹介しろや!ゴルア!!」
「ねえ愛ちゃん、あいつ彼女出来たんだってよ。あんな奴のどこがいいんだろうね。(ボソボソ)」
「さあ。でも顔はそんなに悪くないし、まあ騙そうと思えば騙せるんじゃないですか(笑)(ボソボソ)」
「でも昨日はそんな話してなかったよ?・・・まあいいや。勝手にやってれば。」
しかし・・・
「おはよう里美、愛ちゃん。今日も時間あるか?ちょっと付き合えよ。いい店に連れていってやるよ。」
私はネットで今日のニュースをチェックしていた。
「ああ?何て?何か言った?」
愛ちゃんが囁く・・
「里美さん、なんかあの人、目が可笑しくないですか?今日も一緒にどこか行こうって言ってますよ。」
「ん?・・・・。・・・・。」
奴を見てみると確かに、いつもに無い妙な笑顔でこちら向きながら手招きをしている。
「なんだよ。用があるならお前がこっちに来い!」
「ったく厳しいなあ。今日も帰りに遊びに行こうぜ。」
「あのなあ、昨日は仕方無いから行ってやったんだけど、なんでイチイチあんたに付き合わないといけないわけ?忙しいだけど。」
「だってお前彼女じゃん。彼女は黙って俺について来い!。」
「ああ?誰がお前の彼女だ!!ふざけるな!」
朝から事務内で罵声が飛び交う。それに気づいたセクハラ係長がこちらに歩み寄る。
「え?彼女って・・新堂ちゃん?え?嘘だろ?・・え?え?えー?」
「ハハ!いや~バレちゃいましたね。そうなんです実は付き合うことになったんです。ね、里美(呼び捨てに格上げ)」
「ちょ・・・ちょっとあんた達何なの?」
「だって昨日酒飲んだ時に付き合ってもいいって言ったじゃんw」
・・・愛ちゃんとボソボソ会話。まるで愛ちゃんは私のセコンドだ。
「いやいやw言ってる意味が全然わかんねえんだけどw」
「里美さん、アレですよアレ。昨日の『心理テスト』ですよ。」
「心理テストって。あんなの只のゲームじゃん。」
「彼、皆の前でわざとこういう事を言って里美さんを追い込んでるんですよ。ハイ、昨日の心理テストのサイトですよ。」
携帯を差し出した愛ちゃん。昨日3人でやった心理テストのサイトだ。
『一見あなたに悪態をつく彼女。実は心の裏返しで、本当はあなたの事が好きなんです。そんな彼女には皆の前で愛を告白しましょう。彼女はきっと大喜び。嬉しい気持ちも隠せませんw。彼女は怒るフリをしますが、それは愛の証。もう一度誘いましょう。その夜、二人は必ず結ばれます。ガンバって!!』
「こ、こんな事で・・・嘘だろ愛ちゃん・・・。ん!?・・・・・でもこれって確か・・(ケラケラw)
「おい、何を二人でコソコソ言ってるんだよ。まあよろしく頼むよ俺の彼女(微笑→オエーっ!)」
「(クッ・・・・!この野郎・・・)おい、お前この心理テストで私を引っ掛けたつもりなんだろうけど、本当に入力した内容が正しいと思ってるのか?あ?(笑)」
「ん?なに・・なんて入れたんだよ。」
「ギャーハハハハハ、入力したのはそこにボケーっと突っ立ってる係長のデータだよ(爆笑)。私はてんびん座で係長は乙女座だ。おまwww今夜係長と結ばれるのか(大大大爆笑))))」
「!!!!!!!!!」
ざまあ見ろ。汚いマネで女を弄ぶからだ。
そしてその光景を見て唖然とするセクハラ係長。でも満更でもなさそうな顔に見えたのは気のせいか。
そんなわけで奴にはバイセクシャルの噂が流れた。IQ115を誇る私が短時間で社内に噂を流すのは造作も無い事。
お局こと、かおりんアドバンスに本件をチクるだけだ。
全社に伝わるのに半日と掛からなかった、と言えばお分かりであろう。