2009年9月18日 14時37分 更新:9月18日 15時30分
福岡市博多区で08年1月、オートバイの男性(当時43歳)が自転車と衝突して転倒後に対向車にひかれて死亡する事故があり、重過失致死罪に問われた自転車の男性被告(26)=同市早良区=に対する判決が18日、福岡地裁であった。杉本正則裁判官は「一時停止や左右の安全を怠ったのは重大な過失にあたる」として禁固1年、執行猶予3年(求刑・禁固1年4月)を言い渡した。
起訴状によると、被告は08年1月31日午後10時前、博多区西月隈の交差点を自転車で直進しようとしたところ、右側から来たオートバイと衝突。オートバイは転倒するなどし、乗っていた男性は対向してきた乗用車にはねられ、翌2月1日未明、出血性ショックで死亡したとされる。
交差点手前には左折のみ可能と一時停止を示す道路標識が設置されていた。自転車は道交法上、「軽車両」に分類され、信号機や標識などに従う義務がある。
福岡地検は「標識に従い直進を控えるべきだし、直進する場合は交差点手前で一時停止し、左右の安全確認などをすべきだった」などとして08年11月、被告を在宅起訴した。
弁護側は無罪を主張していた。【和田武士】