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映画盗撮:防止に光 国立情報学研究所が妨害技術を開発

 国立情報学研究所(東京都千代田区)は17日、上映中の映画を隠し撮りする違法な盗撮を防止する新技術をシャープと共同開発したと発表した。人の目には見えないが、カメラには映る近赤外線をスクリーンの裏から客席に照射し、盗撮映像に妨害光が映るようにする仕組みだ。

 盗撮による海賊版で受ける映画業界の損失は、米映画協会の推定で年間30億ドル(約2700億円)。最近はカメラの性能が良くなり、盗撮映像が鮮明になったほか、動画カメラ付き携帯電話の普及やインターネットの動画共有サイトなどで、被害が拡大している。

 同研究所の越前功准教授(情報セキュリティー学)らは、目に見えない波長の光にもカメラの受光部品が反応する、人と機械の感度の違いを活用。安全性の高い近赤外線の発光ダイオードを、音響をよくするため全体に微小な穴が開いたスクリーンを通して客席に照射し、盗撮すると邪魔な光が録画される方法を開発した。フィルターで赤外線を取り除くと、盗撮映像自体が不鮮明になる。越前准教授は「費用が安く、2~3年後の実用化を目指している」と話している。【山田大輔】

毎日新聞 2009年9月18日 東京夕刊

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