中国は広く、大きく、何処に移動するにも時間がかかった。これにIMAXカメラの大量な機材の負荷がかかり、日本の時間のスケールを遥かに越えた時間が必要であった。中国は市場経済で国土全体が激しく変わろうとしている。古いものと新しいもの、古い思考と新しい価値観が混在し、世界で唯一残された魅力的な大きな被写体であると思う。IMAXカメラによってドキュメント撮影するのは決して易しいものではなかったが、全てIMAXカメラによって記録し、出来る限り長江流域の中国と中国人を鮮明に映しだす様に努力した。このプロジェクトは97年10月大湖の打瀬船の白魚漁の撮影から始まった。中国は北京語と広東語だけであろうと思っていたのが大間違いである。中国こそ多民族国家であり、言葉から習慣、顔形までも多民族。漁師の言葉も北京のスタッフには理解が難しく、改めて中国の大地と長江が内包する時間の深さを想像しての撮影であった。本格的にロケがスタートしたのは春の3月下旬から秋の11月までの4期であった。大洪水で撮影が足止めされ、源流地区と三峡の空撮は別班(撮影:栗田尚彦氏、内藤雅行氏)に行ってもらった。延べロケハン40日、ロケ170日となった。日本人スタッフ17名、中国人スタッフ14名、カナダからのスタッフ3名を加えると30名以上。これが1班体制で、2班になると50名以上となった。現場は中国語、日本語、英語、少数民族の言葉が飛び交った。
制作:中国電影科学技術研究所
:電通テック
制作総指揮:池松正克、楊歩亭
プロデュサー:町田圭子、李枢平
出演:Sheilanne Lindsay,余俊華
脚本:坂口康
監督:坂口康
川又篤
音楽:鈴木友彦
撮影監督:吉村隆
源流三峡空撮:栗田尚彦、内藤雅行
照明:松浪日出夫
録音:中村裕司、崔志民
助監督:舟橋哲男
カメラ助手:柏木功徳、佐藤治、藤本信成
:吉田昇、槙憲治、高橋光太郎
:田宮健彦、今村 瓦
制作補:土谷学、潘國慶
制作進行:常岡陽平、飯塚大介、王遠超
:馬思澤、張春暁、潘苧棟
コーディネート:高玉君
空撮マウント:Robert Grenier, Ernest McNabb
ジャイロ:Pease River Studios
フイルム:65mmFUJI FILM 64D,250D,500T
カメラ:IMAX CORPORATION
現像:IMAGICA
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