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2009年9月17日(木) 19:15 |
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裁判員裁判で懲役6年の判決
市民が参加した岡山・香川で初めての裁判員裁判で判決です。 高松市で起きた放火事件の裁判で、高松地裁は懲役7年の求刑に対して、被告の男に懲役6年の判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、高松市の無職・道廣政明被告で、求刑7年に対して懲役6年の判決が言い渡されました。 道廣被告は今年5月2日、離婚話のもつれから高松市の自宅の居間に軽油をまいて火をつけ、24平方メートルを焼いた現住建造物等放火のほか、当時の妻に対する傷害などの罪に問われていました。 道廣被告は起訴内容を認め、刑の重さが焦点になっていました。 6人の裁判員は3人の裁判官とともに、高松地裁2階の評議室で、17日朝9時半から4時間半余りにわたって刑の重さについて協議し判決を決めました。 しかしこの評議は非公開で、内容は明らかにされません。 裁判の後、裁判員全員が会見に応じ、「与えられた責任に緊張した」「真剣にやらねばと思い、自分の意見も言えたのでよい経験になった」また、「用語などについては分かりやすかった」などと感想に語りました。
判決には市民の意見が反映されたといえるのでしょうか。 今回の裁判は、被告が起訴内容を認めたことから、刑の重さが焦点でした。 検察側は、「離婚を持ちかけてきた当時の妻をなぐる」などと被告の粗暴さを強調したのに対し、弁護側は「被告は離婚話に悩み苦しんでいた」などと訴えて、刑を軽くするよう求めていました。 判決で高松地裁の菊地則明裁判長は、放火だけでなく傷害の罪が加わったことを考えると懲役5年より重い刑が必要だが、被告は反省の態度を示していることなどから懲役6年が相当と判断したと述べています。 傍聴した香川大学大学院の京明准教授は、判決について、これまでの刑事裁判の判決にそったかたちで比較的妥当なものだとしています。 また、元妻が法廷で「必要以上に厳しい刑は望まないが、軽い刑も望まない。これまでの量刑に沿って判断して欲しい」と証言しており、裁判員がこうした証言を冷静に聞いた結果ではないかと話しています。 今後の裁判員裁判では、裁判そのものが複雑になる場合や、死刑の求刑が予想される事件、被告が無実を訴えるものなども予想され、裁判員が負担に耐えられるかも課題になりそうです。
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