岡田君、自信と経験を胸に帰国

明豊・今宮選手と記念写真に収まる岡田君(左)

チームメートと米国での生活を楽しむ
岡田君(中央)

 日米親善高校野球の全日本選抜チームが9日、米国でのアーバンユースアカデミーとの3試合を終えて帰国。日本のエースとして第1戦、第3戦で好投した智弁和歌山の岡田俊哉投手=美浜町吉原、松洋中出身=は、国際舞台での大きな経験と自信を胸に帰郷した。次の目標は27日から始まる国体での戦い。注目されるプロ野球ドラフト会議は「在阪球団がうれしいが、指名されればどの球団でも頑張ってみたい」とプロ入りへの強い気持ちをみせた。

 全日本のエースとして第1戦で先発マウンドを任された岡田君は、4回まで毎回奪三振で無失点。5つの失策で6回を投げて3点を許したが、自責点はゼロ。第3戦は4番手として5回からマウンドに上がり、米国の強力打線を4回無安打に抑えた。
 日の丸を背負い、米国のマウンドに立った岡田君は「みんなが選ばれる訳ではないので、全日本のユニフォームでプレーすることに誇りと責任感を持つことができた。米国打線はパワーがあり、他の投手の高めに浮いた球を本塁打されるのを見て、コントロールが大切だと実感した。ストレートでも空振りが取れ、自信を持って投げられた」と振り返った。
 MLBのドジャー・スタジアムでドジャース戦を観戦し、黒田投手(前・広島東洋カープ)と握手を交わした。「一気にこの舞台に立つことは無理だと思うが、一歩ずつ成長していつかはこの舞台にも立ってみたい」と、メジャーリーグへの夢も芽生えた。現地では帝京の原口捕手と2人で日本人家庭にホームステイ。「知らない人の家にお世話になる経験は初めてで、とても貴重な体験ができた」と野球以外でも大きな土産を持ち帰った。
 チームでは、夏の甲子園大会優勝校の中京大中京・堂林投手や河合選手、154キロ右腕で甲子園を湧かせた明豊・今宮投手らと行動を共にし、岡田君は「堂林君には自分が持っていないオーラを感じた。本当のスター選手になるようなものを感じた」と話す。27日から始まる国体では初戦で今宮投手の明豊と初戦で戦う。「全日本の仲間たちと今度は敵として戦うが、勝負を楽しみたい」と意欲をみせた。
 北海道日本ハムや阪神も1位候補に挙げるドラフト会議については「阪神やオリックスの在阪球団に指名されればうれしいが、どこに指名されてもプロで頑張ってみたい」と話し、今後は智弁和歌山・高嶋監督らと相談してプロ志願届けを提出することになりそう。