2009年9月17日22時37分
鳩山内閣が官僚による記者会見を行わないと申し合わせたことについて長妻昭厚生労働相や直嶋正行経済産業相らは17日の会見で、官僚への取材そのものを制限する考えはないと表明した。国民の知る権利が奪われかねないとの懸念に配慮したとみられる。
長妻厚労相は17日の就任会見で「記者がいろいろな取材をされることは、今までと現時点では変わらないことを(事務方に)指示した」と述べた。長妻氏は経済誌の記者経験があり、「取材で事実が明らかになることも多い。省内の問題点を摘出してもらうのはありがたい」と述べた。
直嶋経産相も同日未明の記者会見で、「メディアの皆様にしっかり説明をして、国民の理解を得ていくことは必要だ」と説明。経産省としての見解を発表することを除き、「取材対応を制限するつもりはない」と明言した。
経産省は17日午前に予定していた統計の発表について、一時は事務方の説明をしない方向だったが、直嶋氏の記者会見を踏まえ、従来通り説明付きでの発表に戻した。
北沢俊美防衛相は17日の記者会見で、週1回ずつ実施してきた統合幕僚長と陸海空各幕僚長の記者会見について、「原則はわきまえた上で会見をして頂く」と述べ、今後も続ける方針を示した。週2回実施してきた内局の報道官の記者会見も続けるという。