「マニフェストの熟読を」―長妻厚労相が訓示
鳩山新内閣の長妻昭厚生労働相は9月17日、厚労省に初登庁した。舛添要一前厚労相からの事務引き継ぎの際には、少し緊張した面持ちだったが、その後の訓示では、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)の冊子を手にしながら、「政権が交代した今、ある意味では、国民と新しい政府との契約書、あるいは命令書と考えてもよいと思う。厚労省所管の部分を熟読し、どうすれば実行できるか知恵を出してほしい」と、約1000人の職員を前に訴えた。
【関連記事】
長妻厚労相、「まず現状把握」
鳩山新内閣、厚労相に長妻氏
鳩山新内閣発足で健保連会長が談話
マニフェスト本位の予算編成を指示−藤井財務相
鳩山代表、脱官僚依存を強調―民主党両院議員総会
午後1時半すぎ、大臣室のいすに腰を下ろした長妻厚労相は、報道陣を前に少しこわばった表情を見せた。その後、入室した舛添前厚労相は対照的に満面の笑み。引き継ぎ書に署名した後、「党派を超えて国民の命を守ることが大事なので、ぜひご健闘をお祈りいたします」とエールを送った舛添前厚労相に、長妻厚労相は「引き続きご指導をお願いします」と応じた。
■職員の意識改革促す
約1時間後に行われた新厚労相の訓示に先立ち、職員の前であいさつした舛添前厚労相は、「先程、長妻さんと新型インフルエンザ対策について、細かく引き継ぎをやった」と強調し、「新大臣の下で、『国民の命を守る』という意識で頑張ってほしい」と述べた。
舛添前厚労相と共に登壇した長妻厚労相は、「遅くとも年内には、これまでたまったあかというか、うみというか、そういうものを洗いざらい表に出してもらいたい」と訓示し、職員の意識改革を促した。その上で、「いろんな制度が厚労省にはあるが、『この制度はまずいな。でもあんまりまずいまずいと言うと、制度をつくった先輩に迷惑が掛かる』『自分たちの省の制度だから、あまり欠点を言うのはよくない』という考え方がある。アフターサービスの発想で、おかしい制度の問題点を是正するよう、声を出してほしい」と求めた。
長妻厚労相はまた、幹部職員の国会答弁について、「政権交代を機に切り替えて、正しい方向に導き出すのがよいのではないか。きれいな形になって、厚労省を再建するというか、信頼を取り戻す。それが国民にとっても、皆さんにとってもよい」と述べた。
更新:2009/09/17 21:58 キャリアブレイン
新着記事
- 長妻厚労相、「まず現状把握」(2009/09/17 22:00)
- 「マニフェストの熟読を」―長妻厚労相が訓示(2009/09/17 21:58)
- 精神医療検討会、報告書案を大筋で了承(2009/09/17 21:50)
[PR] 医師の転職ならCBネット
記事を検索
CBニュース会員登録メリット
気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。
一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を
プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?
【第77回】小山信彌さん(日本病院団体協議会議長) 11の病院団体でつくる日本病院団体協議会では、来年度の診療報酬改定に向けて入院基本料の増額などを主張している。議長の小山信彌さん(東邦大医療センター大森病院長)は、エビデンスや国民のコンセンサスを得た上で、急性期病院だけでなく開業医などへの評価を含 ...
神奈川県の三浦市立病院は、人口5万人の三浦市ならではの医療の在り方を模索している。職員の意欲を高め、人を育てながら、さらに地域に必要とされる病院を目指す。改革はこれからが本番だ。■小児科医が地域に飛び出して行く 三浦市立病院は、三崎港を臨む高台にあり、眼下には豊かな緑が広がる。2月初旬、おだやかな ...
WEEKLY