鳩山政権が各省庁の事務次官らの会見を廃止する方針を示したことを受け、道内の出先機関も17日、対応に追われた。
国土交通省北海道開発局は同日、通常月1回実施する局長の会見について、「閣僚懇談会の申し合わせに準じて当面実施しない」(広報室)ことを決めた。また、財務省北海道財務局は四半期ごとに財務局長による経済情勢報告を行っていたが、今後は「未定」と説明。25日に定例会見を予定していた第1管区海上保安本部も海上保安庁の方針に合わせ、中止を決めた。
開発局は道内公共事業など道民の関心の高い政策を担当し、財務局の経済情勢報告も道内景気を表す指針の一つとされる。こうした政策の説明(ブリーフィング)について、政府は「会見ではない」(平野博文官房長官)と説明しているが、基準ははっきりせず、財務局担当者は「本省から指示はなく、指示が来るのかどうかも分からない。現時点で明確に話せることはない」と戸惑いを見せる。
一方、1管は会見の代わりに「発表を予定していた事項を説明する場」を設ける。会見との違いについて、1管は「本部長・次長でなく部長クラスが担当するので、会見ではない」と話している。【内藤陽、高山純二、坂井友子】
毎日新聞 2009年9月17日 21時37分