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公開開始:2007/9/13

最終更新:2007/9/13

 

[INDEX] □スタンダード短答オープン
□スタンダード論文答練
 
 

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2007年新司法試験合格者

尾江 雅史さん

[出身LS]

明治大学法科大学院(既修コース)


知識の「穴」を埋めていくには、アウトプットをすることが最も合理的だ

 私は、スタンダード短答オープン(第1・2クール)を受講しました。

 この体験談を読まれている方の中にも多くいらっしゃると思うのですが、実は私も予備校の講座を受けるつもりがなかった者の1人です。というのは、「詰め込み」「暗記」だと批判される予備校教育の反省から出発したはずの法科大学院で、優れた教授の素晴らしい授業を受けているにもかかわらず、予備校の講座を受けることは、法科大学院教育ないし司法制度改革そのものに反する行為だと考えていたからです。また、予備校なんて行かなくても法科大学院の授業をしっかり受けていれば、択一知識ぐらい当然身につくはずだという考えがあったことも確かです。

 しかし、その考えが甘いものだと痛感させられたのが、3年生の夏休みでした。そろそろ択一対策もしなくてはと購入した肢別本をやってみたところ、自分の予想に反して多数の問題が解けませんでした。その科目が、法科大学院に入学してから勉強を始めた行政法だったというのも1つの原因だと思いますが、知識を正確に押さえていないのは明白でした。私は、知識が正確でない原因を分析してみました。基本書はしっかり読み込んでいるし、授業もしっかり出ていた、条文だって日々の勉強でこまめに確認している、なのになぜ覚えていないのか。色々考えてみたところ、アウトプットをしていないということ以外に決定的な原因が見つかりませんでした。

 そもそも、司法試験の勉強に「完璧」はありません。特に、新司法試験の短答では扱う法律も多岐にわたり、毎年なんらかの改正が行われています。当然、しっかり勉強している人でも、絶対に「穴」はあります。その「穴」を認識し、埋めていくには、問題に解答していくというアウトプットの作業をすることが最も合理的です。

 もちろん、アウトプットの作業をする必要があることと、予備校の講座を受けるべきだということはイコールではありません。ただ、自分で問題を作成して解くよりも、第三者が作った問題を解いて、間違えた問題だけを復習する方がはるかに効率的です。

 また、当初は予備校の講座に否定的な私でしたが、「高度の専門的な法律知識を備えた法曹」(司法制度改革推進計画参照)になることこそが重要であって、その方法にこだわるべきではないと考えるに至りました。こうして、私は、スタンダード短答オープンを受講することにしたのです

 

客観的な自分の位置を知ることで、より一層の危機感を持つことができた

 短答オープンを受講した私には、良いことが3つ起きました。第1に、客観的な自分の位置を知ることで、より一層の危機感を持つことができたこと。第2に、答練を目安に日々の勉強のペースを作ることができたこと。第3に、短答で聞かれそうな知識を意識して基本書や判例を読むことができるようになったことです。夏の時点では目も当てられない状態だった私が短答を合格できたのも、スタンダード短答オープンを上手く活用できたからだと思います。

 また、辰已のスタンダード短答オープンには、5つの長所があります。第1に、商法、民訴、刑訴、行政法のみを重点的にやる第1クールがあること、第2に、出題範囲が広く、自分の「穴」が認識しやすいこと。第3に、新司法試験の形式に対応しているため、本番で慌てなくて済むこと。第4に、出題の目的が明確であるため、間違えた場合も納得でき、原因究明もしやすく復習に便宜であること。第5に、解説が端的でわかりやすく、復習の際のイライラが生じにくいことです。

 このような、アウトプットの重要性の認識するに至った経緯、答練を受けたことによって私に起きた3つの変化、辰已の答練の5つの長所、そして私自身短答試験に合格できた経験などから、私は、スタンダード短答オープンの受講をお勧めします。


 

 

  

 

2007年新司法試験合格者

細川 陽子さん

[出身LS]

慶應義塾大学大学院法務研究科(既修者コース)


試験場の緊張感を一人で作るのは難しい 答案作成の場として活用した

 私は、新司法試験対策として、スタンダード論文答練第1クール、第2クールを受講いたしました。

 新司法試験における論文試験の多くは1問2時間という時間の中で問題文を読み、答案を仕上げなくてはいけません。そして、民事系第1問は2時間で1問ですが、選択科目は2問で3時間、そのほかは2問で4時間という長時間を使って答案を書くこととなり、時間配分の感覚が重要となってきます。日常生活の中で、2時間、3時間、4時間もの長い間、集中する練習をすることはなかなかできることではありません。また、法科大学院では比較的長い試験時間が設定される期末試験もありますが、年に2回のみ、科目も限られてきます。自分で答案を書く練習もできるにはできますが、書く力をつけられるほどに継続していくには強い意志が必要となりますし、試験場の緊張感を一人で作るのは難しいと思います。しかし、突然本番で集中して書けるかというと、それは多くの人にとって難しく、私も例外ではありませんでした。そのため、新司法試験本番に向けて長時間集中して答案を作成していく練習の場として、スタンダード論文答練を受講しました。

 

年内に論文の勉強を7科目1周させるペースメーカーとして受講

 スタンダード論文答練は、第1クールと第2クールに分かれています。ふだん2時間で1問という長文の問題文、1問8枚もの答案用紙に取り組むことはないため、急に毎週4時間で2問解く、ということを始めることには抵抗や不安がありました。しかし、第1クールは隔週で答練があり、公法系・民事系・刑事系が各2回ずつあります。1か月ごとに科目が変わるため、答練の科目に合わせることで年内に論文の勉強を7科目1周させるペースメーカーとしても有益でした。

 第2クールもペースメーカーとしての有益さはもちろんありましたが、毎週4時間(民事系は2時間と4時間)の答練を受けることによって、答案を書く体力を4日間ある本番に近づけていく形でつけることができたと思います。

 また、第2クールに入ると、多くの法科大学院は春休みに入り直前の追い込み時期となるからか、受講生の数が第1クールに比べてとても多くなりました。受講生は全国におり、その受講生の多くが同じ受験生となるため、添削された自分の答案だけでなく、優秀答案や成績分布を見ることで他の受験生に比べてより努力が必要な科目が一目瞭然となり、自分に足りない要素を知ることもできました。

 答練では、書く機会を得るだけでなく、たくさんの受験仲間と受けることができ、試験場の緊張感を体感することができました。時間配分の難しさを体験し、時間不足になったときの自分なりの対処方法を練る必要性も実感でき、事前にある程度、心の準備ができたと思います。本番ではほぼすべての科目で時間不足に陥り、答練以上の焦りは感じましたが、答練での体験があったことで、ペンが動かなくなる、頭が真っ白になる、といったパニック状態にまでは陥らなかったのだと思います。

 新司法試験は択一も大事ですが、論文の配点は大きく、合格を目指して勉強していく上で、答案を書く練習というのは欠かせないと思います。ただ、8科目も同時期に仕上げなければならない中で、択一対策もしたいし、となると答案を書く練習をする時間はあまりありません。自分で時間を作る、としても、慣れていないと意識的にとるのは難しいと思います。そんな中、スタンダード論文答練は、書く練習にもなり、ペースメーカーとしても役立つ講座だと思います。私は、論文対策として、スタンダード論文答練の受講をお勧めいたします。

 


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