３３歳奈良市長、ガム噛み答弁…議長が厳重注意

　今年７月の奈良市長選で民主党の推薦を受け、初当選した仲川げん市長（３３）が、市議会の本会議中にアメやガムを口にしながら答弁し、議長に注意されていたことが１５日、分かった。市長は議長に謝罪し、「のどが渇かないようにするためだった」などと釈明した。全国で２番目に若い市長として注目を浴びるが、議会の権威を損なうような行為は政権交代で勢いに乗る民主党ブームに水を差す形となった。

　民主党絡みの新人政治家が、また物議を醸した。

　騒動は、７日から始まった仲川市長にとって就任後初の定例議会で起きた。１１日の本会議での一般質問で、市長がのどアメやガムなどを口に含んで答弁に立った。その姿を複数の市議が気づき、山本清議長に報告した。

　議会終了後、議長から確認を求められ、市長は非を認めて謝罪し、「のどが渇かないようにするためだった」などと釈明した。

　奈良市議会事務局によると、市議については品位を重んじるよう規則で定めている。傍聴人に対しては、飲食や喫煙を禁じているが、市長や職員の行動については明文化していない。市職員の１人は「議場内は立派な職場。（市長の行為は）常識としてどうかと思う」と語った。

　仲川市長は「昔からのどが弱く、円滑な答弁をするために薬用のトローチをなめていたが、なくなったため代用としてガムを口に含んだ」と苦しい説明をした。議会の権威を損なうような行為について「品位の問題はあるので、別の対策を考えたい」と話している。今週の議会からは自分の席に水を置いている。

　仲川市長（本名・仲川元庸＝もとのぶ）は立命館大卒業後に、石油会社、非営利組織（ＮＰＯ）法人職員などを務め、奈良県を地盤とする民主党の馬淵澄夫衆院議員らの要請を受け、７月１２日投開票の市長選に初出馬した。全国的な同党への追い風に乗って、自民・公明推薦の元市長らを破り、全国で２番目に若い市長として初当選した。同１５日には民主党本部を訪れ、鳩山代表、菅代表代行、岡田幹事長らと会談していた。

（2009年9月16日06時01分スポーツ報知）

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